燃料電池ワールド Vol.1385 (2013/04/24 09:02)

水素チャンネル Home

■───────────────────────────
□燃料電池ワールド Vol.1385
■□□□□□□□□□
■2013年04月24日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■04月23日のWEB LINK NEWS
□□□───────────────────────────

2013/04/23 FCVはインフラ先行で展開…規制緩和が急務(レスポンス)

 気になるのは、その後の展開だ。水素燃料電池車の黎明期においてはインフラを整えたところで利用台数が限られるから採算ベースに乗せるのは厳しい。しかし、インフラの整備なしに水素燃料電池車が普及するというのも考えにくい。

 HySUT(水素供給・利用技術研究組合)でFCV・インフラ実証部の副部長を務める山梨文徳氏は「水素ステーションの展開が先です」と断言する。

 また、実際に水素ステーションを設置する側であるJX日鉱日石エネルギー(ENEOS)の研究開発本部広瀬正典氏も「十分議論をしましたが、インフラのない環境にFCVを使う人は現れないというのが結論です。まずは車両に先行し(業界全体で)100ヵ所で整え、その後はFCVの普及の様子を見ながら」という。
 しかし「そのためにはさらなる規制緩和が必要」と山梨氏。

 たとえばガソリンスタンド併設をはじめて実現した海老名市の施設だが、ガソリンと水素の計量機が同じ敷地内にあるものの、場所はやや離れている。これはガソリンと水素の設備を8m以上離し、クルマを止める場所も分けなければいけないという基準があるからだ。また、クルマをとめる位置を示す枠もガソリン給油のクルマは黄線、水素充填車両は白線という定めもある。こぼれたガソリンが水素計量機まで届かないように、計量機や車両周囲の地面に溝を掘ることも求められる。そのため、現在の規制ではガソリンスタンド併設の水素ステーションを開設できるのは広い敷地を持つ店舗に限られるのだ。「将来的には同じ計量機でガソリンも水素も供給できるようにしたい。そのためにはさらなる規制緩和が必要である」と、山梨氏も廣瀬氏も強く主張する。

 ちなみにドイツなどでは日本と規制が異なり、すでに同じ計量機からガソリンも水素も供給できる施設が実現している。また、車両に接続するノズルの形状も安全基準の違い(日本の法令で求められる安全強度は4倍、世界では2.25倍が主流)により海外では日本よりもコンパクトかつ軽量で、より扱いやすくなっているのが現状だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130423-00000032-rps-bus_all
※写真あり

2013/04/23 ドコモ、5電源に対応したHEMSを開発 5月から販売(産経新聞)

 NTTドコモは23日、太陽光発電や蓄電池など5種類の電源供給源を持つ家庭向けエネルギー効率化システム(HEMS)を開発したと発表した。27日から5月6日まで、仙台市内で開催される住宅フェアで展示し、イベント終了後に販売を開始する。

 開発したHEMSは、5種類の電力を集中管理して利用できる制御装置。5種類は(1)電力会社からの通常電力(2)太陽光パネルでの発電(3)リチウムイオン蓄電池の蓄積(4)都市ガスを使った「燃料電池」(5)電気自動車にためた電力。これらを時間帯や気温などに応じて管理し、効率的に使用。また停電時には複数の電源から電力をまかなう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130423-00000552-san-bus_all

2013/04/23 日本初のスタンド一体型水素ステーション開所、水素チャージの費用は(レスポンス)

 4月19日にオープンした、日本初のガソリンスタンド併設型水素ステーション。車両への水素の充填は資格を保有する専門のスタッフがおこない、1回の充填時間は約3分。現在のところ、実験的段階ということもあり燃料(水素)代は無料となっている。

 気になるのは、実際に商業化される場合の水素代が一体いくらになるかということだ。その疑問を、実際に販売する側となるJX日鉱日石エネルギー(ENEOS)の研究開発本部広瀬正典氏にぶつけてみた。
「まず伝えておきたいのは、みなさんは『コスト』と『プライス』を混同しているということです。コストからいえば、作るのにいくらかかりました、運ぶのにいくら、そして施設設置や維持にいくら、という話になります。」

 水素ステーションを作ってもしばらくは1日あたり1人が使うか使わないかということになる。それらのコストを価格に転換すれば「1回あたり数万円という価格になる」と廣瀬氏。
「しかし、それではFCVの普及はありえませんよね? だから、コストからの計算は出来ないと思います。プライスから議論しないといけないのです。」
「どれくらいの価格ならみなさんに納得していただけるか? 多くの人にとっては『ハイブリッド車と同じ程度の燃料コストで済む範囲』となるでしょう。それをヒントにしていただければ」

 実際の水素チャージの価格が決まるのはしばらく先の話である。しかし、少なくともコストを反映した恐ろしいほど高い価格というわけではなさそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130423-00000069-rps-bus_all
※写真あり

■海外ニュース
□□□───────────────────────────
<報告書/市場調査>
●報告書「ノルウェーの燃料電池と水素」 (2013年01月21日)
「フュエルセル・ツデイ(Fuel Cell Today)」は、ノルウェーの水素と燃料電池の動向をまとめた「ノルウェーの燃料電池と水素(Fuel Cells and Hydrogen in Norway)」を発表した。46ページのこの報告書は下記のURLから無料でダウンロードできる。
http://www.fuelcelltoday.com/analysis/surveys/2013/fuel-cells-and-hydrogen-in-norway

────────────────────────────────────

■メルマガ「燃料電池ワールド」
 □毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM-DREAM
  連絡先:fc55gogo@gmail.com

 □解除を希望される方は、利用されている「まぐまぐ」または「melma!」のどちらかで解除の手続きを行ってください。PEM-DREAMでの代行はできません。
 まぐまぐ http://www.kaijo.com/
 melma! http://melma.com/contents/taikai/
 □マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)


**H2**

<前の号 次の号>

TAKAGI-1