燃料電池ワールド Vol.1261 (2012/10/12 09:14)

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□燃料電池ワールド Vol.1261
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■2012年10月12日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年10月11日のWEB LINK NEWS
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2010/10/11 「むちゃな目標設定」エネファームに疑問 高価格、15年度で補助金打ち切り(SankeiBiz)

 原発ゼロを掲げた政府の革新的エネルギー・環境戦略に異論が相次ぐなか、前提となる省エネ機器の急速な拡大計画の実現性にも疑問が投げかけられている。都市ガスなどから水素を取り出して発電する家庭用燃料電池「エネファーム」の普及目標は2030年までに累計530万台で、11年度実績の約230倍に上る。普及に向けた補助金が15年度で打ち切られることもあり、既に「むちゃな目標設定だ」(業界関係者)との指摘が出ている。

 エネファームの11年度普及実績は2万3000台で、日本ガス協会は今年度4万3000台まで増えると推計している。販売を始めた09年度の5000台から順調に伸びてはいるが、530万台は桁違いの目標だ。同協会も30年までに500万台の普及目標を立ててはいるものの、「綿密に積み上げて計算したものではなく、あくまで意気込み」(広報室)とあって、実現のハードルは非常に高い。

 普及を妨げる最大の障害は価格の高さだ。部品の点数が多いほか材料に高価な白金を使うこともあり、1台で約270万円もかかる。標準的な家庭で年間5万円程度の光熱費を削減できるが、製品の保証期間である10年間では元がとれない。30万円前後で設置できる従来のガス給湯器と比べると割高感は強い。政府はエネファームの発売が始まった09年度から補助金を出しており、今年度は1台当たり最大70万円が支給されている。ただ、補助を受けても現状では200万円超の費用がかかるうえ、補助金制度自体が15年度で打ち切りになる見通しだ。

 政府は「価格が80万円を切れば自立的に普及の道筋がつく」(資源エネルギー庁担当者)と見込んでおり、補助期間内の低コスト化に期待を寄せている。これに対し、業界内では「15年に50万円を目指す」(JX日鉱日石エネルギーの木村康会長)と強気の発言がある一方、「相当大きな技術革新がないと数年間で200万円近いコスト削減は無理」との悲鳴も上がっており、政府の思惑通り普及が進む見通しは立っていない。

 日本ガス協会の鳥原光憲会長(東京ガス会長)は530万台の目標について、「国から必要な支援をしてもらうためのベースになる」と述べ、16年度以降の補助金継続に期待をにじませている。いずれにせよ、相当強力なてこ入れがなければ目標達成は難しそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121010-00000003-fsi-bus_all
※関連図あり

2012/10/11 自動車・輸送機器業界の特許資産規模ランキング…パテント・リザルトまとめ(レスポンス)

 リザルトは、自動車・輸送機器業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「自動車・輸送機器業界 特許資産の規模ランキング」をまとめた。

 評価は、2011年4月1日から2012年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いて行い、企業ごとに総合得点を集計した。

 3位のホンダは、車体構造に関する技術が多数登録されているが、特に「設計自由度を高めつつ、アクセルペダルブラケットの支持剛性を高める車体前部構造」の特許が高評価となっている。また、2001年に出願した「燃料電池の暖機を迅速化する燃料電池暖機装置」の特許は、拒絶理由通知書にも多数引用されてきたが、拒絶査定不服審判を経て2012年3月に登録となっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121011-00000057-rps-bus_all

■海外ニュース
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<軍事利用>
●L2エアロスペース社とセラ・エナジー社、水素貯蔵技術で協力 (2012年7月9日)

 米国の代表的な航空宇宙会社L2エアロスペース社(L2 Aerospace)は、接続するだけで使うことができる水素貯蔵・保管技術を開発するためにイギリスのセラ・エナジー社(Cella Energy)と協力している。この技術は、地上に降ろされた兵士によって運ばれたり、無人航空機に積んで運ぶことができる軽量で機能的なポリマー包装を使っている。
http://l2aerospace.com/l2-partners-with-cella-energy/
〔参考〕セラ・エナジー社(Cella Energy)の水素貯蔵技術については中国も注目している。
「人民網日本語版」2011年1月31日付けの記事「環境負荷ゼロ・廉価「人造ガソリン」3年以内に発売」↓
http://j.people.com.cn/94476/7278078.html

 また、セラ・エナジー社が自身を紹介しているパワーポイントデータがダウロードできる。↓
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0CDIQFjAA&url=http%3A%2F%2Fwww.cellaenergy.com%2Fuploads%2Fpdf%2FCella%2520Energy%2520Company%2520Presentation%25202012%2520Japanese.pdf&ei=HFt3UKeiLcOcmQWClYCQAw&usg=AFQjCNEGVMp6ZPOphveRl4YHVhMC6M4OjQ&sig2=t2kq0avTakXS6b7bDZ6G7A

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