燃料電池ワールド Vol.1255 (2012/10/03 08:27)

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□燃料電池ワールド Vol.1255
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■2012年10月03日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年10月02日のWEB LINK NEWS
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2012/10/02 「2030年代に原発ゼロ」という政府方針自体が嘘と識者指摘(NEWS ポストセブン)

 野田政権のエネルギー戦略は、とても透明性が高いとはいえない。原発稼働をめぐるデータにもトリックがある。東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏が解説する。
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 実は、もっと重大な問題がある。そもそも政府が宣伝した「2030年代に原発ゼロ」という方針自体が嘘なのだ。 どういうことか、説明しよう。

 野田政権は9月14日に閣僚レベルのエネルギー・環境会議が「革新的エネルギー・環境戦略」を決めた。そこには、たしかに「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」と書いてある。

 その紙は閣議決定されなかったが、末尾に別紙で2030年の省エネルギーや再生可能エネルギーの「拡大イメージ」が参考資料として付されている。たとえば2030年の省エネ量は7200万kl(2010年比19%減)、節電量は1100億kWh(同10%減)、再生可能エネルギーの電力量は3000億kWhといった具合だ。

 この目標を実現するために家庭用燃料電池は530万台(現状1万台)、新車販売は7割を次世代自動車にするなど具体策も掲げた。

 ところが、これらは原発ゼロを目指した数字ではない。そうではなく、驚いたことに原発依存度15%を想定して弾いた数字なのである。それは6月29日に当のエネルギー・環境会議が「エネルギー・環境に関する選択肢」として公表した紙に記されている。

 こちらの紙は2030年に原発ゼロ、15%、20?25%という3つの選択肢を提示し、先の「戦略」を決める下敷きになった。その中に「2030年における3つのシナリオ」という表1と「シナリオごとの2030年の姿(総括)」という表2、「クリーンエネルギーの政策イメージ」という表3がある。

 たとえば表1をみると、省エネ量は原発ゼロの場合は8500万klが必要とされているのに、15%の場合は7200万klとなっている。先の目標と照らし合わせると、目標は7200万klだったので、実は原発ゼロではなく15%が目標という話になる。同様に節電量は2010年比10%減、再生可能エネルギーの電力量も3000億kWhであり、こちらも15%シナリオそのものである。

 具体策の家庭用燃料電池530万台、新車販売は7割が次世代自動車というのも15%シナリオに沿っている。

 つまり閣議決定を目指した「戦略」は「原発ゼロ」と書いていたが、実現するための中身は、省エネ量も再生可能エネルギー量も具体策も15%シナリオの数字を採用していたのである。これではゼロにならない。

 こういう嘘がまかり通ってしまうのは、マスコミが原発ゼロという宣伝文句に目を奪われて、細かいデータをチェックしないからだ。政府の文書で重要な部分は本文よりも付属の参考資料とか別表に隠されている場合が多い。今回もそうだ。家庭用燃料電池の数字などは虫眼鏡で見ないと分からないほど小さな字で書かれていた。
「悪魔は細部に宿る」を肝に銘じたい。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121002-00000003-pseven-soci

2012/10/02 【CEATEC 12】トヨタ、次世代型スマートハウスを提案…2030年に100%自給目指す(レスポンス)

 CEATECへの出展は今回が初めてとなるトヨタホームの磯貝匡志専務は、「このスマートハウスは太陽光パネルを除けば、すべてトヨタグループの製品で構成されている」と胸を張る。実際、ヒートポンプ給湯機や蓄電池などはデンソー製、燃料電池がアイシン精機、玄関の電子錠は東海理化といった具合だ。

 さらに磯貝専務は「2030年までに、車も含めてエネルギー収支をゼロにすることを計画している。家で使うエネルギーも車の充電も含めて全て自前の太陽光発電と燃料電池でまかなうことで、系統電力を要らなくなるようにしたい」と明かす。

 「豊田市で行っている実証実験では7割まで自給できている。残りは太陽光発電の変換効率が上がってくればできてしまう技術だが、それが、なかなかしんどい」という。ただ2030年までには既存のスマートハウスと同等の坪単価で、100%自給できるシステムを構築したいと磯貝さんは意欲を示す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121002-00000009-rps-inet
※写真あり

2012/10/02 <トヨタ九州>水素の燃料電池バスを実証走行へ(毎日新聞)

 トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は2日、水素で走る燃料電池バスを、宮田工場(同市)の従業員の通勤送迎などで実証走行させると発表した。二酸化炭素削減効果や採算性を検証する環境省の事業で、20、21日に実施する福岡市・天神?北九州市・小倉間の高速走行では、同社ホームページを通じて一般モニターを募集する。

 水素の燃料電池車は大気汚染物質を排出しない次世代エコカーとして期待されている。今回は、トヨタ自動車と日野自動車が共同開発し、東京都心と羽田空港を結ぶリムジンバスで使用中のバスを期間限定で活用する。

 岩谷産業の水素ステーションから水素供給を受け、西日本鉄道がバス運行を担う。また、産官学連携で水素活用に取り組む福岡県や北九州市、福岡水素エネルギー戦略会議が普及啓発で支援する。

 通勤での実証走行は19日まで。宮田工場とJR赤間駅の12キロを1日2往復し、低速走行時の燃費などのデータを分析する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121002-00000116-mai-bus_all
※写真あり

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●ITMパワー社、グルノーブル原子力研究センターに水素製造システムを販売(2012年7月26日)

 ITMパワー社(ITM Power)は、フランスのグルノーブル原子力研究センター(CEA Grenoble)の再生可能エネルギー貯蔵プロジェクトで使うために、同センターに水素製造システムを販売した。水素は研究センターで生産され、需要に応じて再生可能電力を生産してグリーン水素を供給するための燃料電池で使われる前にメタルハイドライド(水素吸蔵合金)システムの方法で貯蔵される。ユニットは米国で組み立てられ、フランスに出荷される。
http://www.itm-power.com/news-item/sale-of-equipment-to-cea/
〔参考〕グルノーブル原子力センター(フランス語:Centre d'〓tudes nucl〓aires de Grenoble、略称:CENG)は、フランス共和国イゼール県グルノーブルに所在する原子力研究施設。ノーベル物理学賞受賞者でもあるルイ・ネールの主導で1956年に設立された。原子力庁傘下のセンターのひとつであり、グルノーブル市の北部一帯に設けられている科学研究団地(fr:Polygone scientifique)の一角にある。2006年に現在の名称に改名されている。研究用の原子炉メリュジーヌ(Melusine)、シロエ(Silo〓)およびシロエット(Siloette)が解体されて以降、施設では核研究は行われなくなった。現在のセンターはその多くの能力をエネルギー、健康、情報通信の分野で新技術開発に投入している。(Wiki)

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素エネルギー人材育成センター 第12回「経営者コース」開催【再掲】
  ?水素・燃料電池産業参入へのきっかけとしてご活用ください?

 「福岡水素エネルギー人材育成センター」では、水素エネルギー新産業への参入を目指す意欲的な経営者等を対象とした、【経営者コース】を開催します。

 水素ビジネスへの参入を目指す企業経営者や幹部のみなさまのご参加を、心からお待ちしております。
◇対象:水素・燃料電池分野への参入を目指すものづくり企業の経営幹部の方々
◇日時:10月4日(木)12:50?17:50(名刺交換会:18:00?19:20)
◇会場:九州大学伊都キャンパス ウエスト4号館 910号室
◇受講料:3,000円
◇交流会(名刺交換会):2,000円
◇募集人数(定員):40名(定員に達し次第、募集を締め切ります。)
◆コースの詳細はこちらから
 http://www.f-suiso.jp/info/3469.html
◆受講申込みについて (オンラインでお申込みください)

 https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20120720103445
◇主催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇後援:独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)、水素エネルギー協会(HESS)、公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)

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