燃料電池ワールド Vol.1218 (2012/08/10 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1218
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■2012年08月10日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年08月09日のWEB LINK NEWS
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2012/08/09 真の電力改革と自然エネルギー普及策――FITとは異なる日本オリジナル方式の提案(後半) - 山田 高明(アゴラ)
Cについての解説

 自家用の太陽光や風力で都市部の需要をどこまで賄えるかは未知数である。ただ、私の試算では、もっとも過密な東京都の場合でも、すべての建物が屋根や屋上に太陽光パネルを装備すれば5割はいける。これに風力分、ガスによる自家発、太陽光発電の将来の効率上昇などの要素を加味すれば、そう悪い成績ではない。ただし、都内の建物は数百万棟もあり、普及には長い時間がかかる。他の都市でも条件はそう違わない。よって、長期的に見た場合、個産個消は都市部の電力供給においても主要な役割を果たすが、現時点では机上の空論に等しく、当面は商用電力が今と同程度の役割を担わねばならない。

 焦点は、その外部から調達するエネルギーを何にするかである。まずはガスだ。一定の安定と、機動的な需給調節のためにも、やはり、今はガス火力が不可欠である。ただし、それについては、以下の三つの施策を遂行すべきだと思う。

 第一に、発電の高効率化を進める。今日ではGTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル)が標準化しつつあるが、将来的には燃料電池を上流部分に据えたトリプル化が視野に入っている。これで発電効率は7割以上になる。

 第二に、発電所を小型化し、都市の各地に建設して、コージェネレーション化する。いわば「都市内地域分散型化」である。東京なら、湾岸からもっと内陸よりがいい(もっとも、近年はお台場や豊洲など、湾岸地域も高需要地区化しているが)。10万kWクラスの基をあちこちの地下に設置していき、共同溝を通して周辺に熱供給する形が望ましい。

 こうして、ガスのエネルギーを無駄なく使い尽くす。火力の場合、総コストの約8割が燃料費である。おそらく、このような効率の徹底追求により、燃料消費は今の半分以下に減らせるはずだ。大幅な経費削減に繋がるため、新規建設費程度ならすぐに償却できる。また、全国的に進めていけば、国としての燃料輸入費の削減にも繋がる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120809-00000306-agora-bus_all

2012/08/09 約8割が自宅で太陽光やガスなどによる「創エネ」に興味―家庭のエネルギー意識調査(japan.internet.com)

 株式会社 Cyber Casting&PR は2012年8月9日、「エネルギー意識に関する調査」をインターネットで実施し、結果を公表した。調査対象は20歳?59歳までの男女計1,032名で、調査期間は2012年6月25日?6月29日と7月16日?7月18日。

 それによると、これまでの原発による電力供給システムへの依存に不安を感じ、「太陽光発電」など自宅での「創エネ」に興味を持つ層が多いことが分かった。
■原発事故後、「環境汚染」「原発依存の電力供給システム」に不安を感じる人が7割以上
■エネルギー政策の3つの選択肢、8割強が原発比率を下げることを支持
■「創エネ」の意識が向上、自宅での発電に興味を持つ人が約80%
■将来の電力供給、注目は「太陽光発電」と「ダブル発電」

 自宅で自家発電を利用するなら(すでに利用している人は引き続き)どのようなものを利用したいか聞いたところ、太陽光発電を自宅で利用してみたいと答えた人が約70%にのぼった。また、太陽光とガスなどを併用する発電システム「ダブル発電」も33%と注目を集めた。

 国のエネルギー政策に続き、各家庭のエネルギーについて質問したところ、これまで電力会社が推進してきた「オール電化」を採用したい人は2割未満だった。その背景として、「オール電化にすると、電気が止まった時に何もできなくなる」といった、電力供給の不安を懸念する声が多くあった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120809-00000004-inet-inet
※図あり

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●マクフィー社、ドイツに進出 (2012年05月)

 固体水素貯蔵技術を開発しているフランスのマクフィー・エナジー社(McPhy Energy)はここ数年で、フランスと英国、イタリー、日本の企業と契約を結び、世界的な拡大戦略をとっている。そしてこの度、ドイツに進出するために、シーメンス社(Siemens)の水素部門の統括責任者であるローランド・ケプナー氏(Roland Kaeppner)をマクフィー・エナジー・ドイッチラント社(McPhy Energy Deutschland GmbH)の新しい最高経営責任者(CEO)として任命した。
http://www.mcphy.com/en/news/release-538.php
〔参考〕マクフィー・エネルギー社(McPhy Energy S.A.)について(共同通信PRワイヤーより)

 マクフィー・エネルギー社は水素化マグネシウムを使った革新的な固体水素貯蔵技術を産業化、商業化することを目的に2008年に創立された。この技術は他の水素貯蔵ソリューションに比べ、他社にはないメリットを持っている。この技術は特に水素の商業利用、再生可能エネルギー市場に向けて開発された。マクフィー社は一連のユニークな特許の独占的な権利を所有しているが、これらは仏国立科学研究センター(CNRS)とフランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)がジョセフ・フーリエ大学との提携のものに行った8年間の研究の成果である。マクフィー・エネルギー社は、産業クラスター「TENERRDIS(技術・エネルギー・再生可能・新エネルギー、ローヌ・アルプ、ドローム・イゼール・サヴォア地方)」のメンバーになっており、多くの研究プロジェクトにパートナーあるいは下請け企業として参加している。詳しい情報はウェブサイト(http://www.mcphy.com)を参照。
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201109058957/

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素エネルギー人材育成センター 第5回「高度人材育成コース」開催【再掲】
   〜 水素エネルギー分野の将来を担う若手研究者を育成 〜

 9月3日(月)から9月5日(水)までの3日間、大学生、大学院生、若手研究者等を対象とした「高度人材育成コース」を開催します。

 燃料電池産業や水素エネルギー研究の最新情報をサマースクール形式により幅広く講義することで、将来を担う若手研究者の育成を目指します。

 世界で活躍する研究者、企業の最前線で活躍する技術者が、最新動向を分かりやすく講義します。
 受講料無料! 定員40名に達し次第締切ります。
〜コースの概要〜
◇対象:大学生・大学院生、若手研究者等(原則35歳未満)
◇日程:9月3日(月)から9月5日(水)の3日間
◇会場:(1、2日目) 九州大学伊都キャンパス ウエスト4号館 914号室
    (3日目)水素エネルギー製品研究試験センター
◇受講料:無料(交通費、宿泊費は受講者負担。)
◇交流会(名刺交換会)[初日の講義終了後。全員参加] 参加無料 
 ※社会人(大学生・大学院生以外)は2,000円/人
◇募集人数(定員):40名(定員に達し次第、募集を締め切ります。)
◆高度人材育成コースの詳細はこちらから
 http://www.f-suiso.jp/info/3084.html
◆受講申込みについて (オンラインでお申込みください

 https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20120620151141
◇主催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立大学法人 九州大学 水素エネルギー国際研究センター、独立行政法人 産業技術総合研究所 水素材料先端科学研究センター(HYDROGENIUS)
◇後援:燃料電池開発情報センター(FCDIC)、水素エネルギー協会(HESS)、公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)

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