燃料電池ワールド Vol.1162 (2012/05/21 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1162
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■2012年05月21日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年05月18〜20日のWEB LINK NEWS
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2012/05/18 アップル、メイデンのデータセンターを再生可能エネルギーだけで稼働へ(CNET Japan)

 Appleは米国時間5月17日、ノースカロライナ州メイデンの同社データセンターを2012年中に再生可能エネルギーだけで稼働できるようにする予定だと述べた。

 Appleによると、同社はメイデンに2つの太陽電池アレイを建設中で、それらを組み合わせると、年間8400万キロワット時を発電できるようになるという。Appleは、2012年中に完成予定のバイオガス燃料電池の設置にも取り組んでいる。

 Appleによると、それらをすべて合わせれば、同社はデータセンターの稼働に必要な電力の60%をまかなうことができるようになり、残りの40%は「地元で得られる」再生可能エネルギーを利用するという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120518-35017191-cnetj-sci

2012/05/18 東芝・シャープ・清水建設・東京ガスなど9社、スマートグリッドの日米共同実証プロジェクトを開始(RBB TODAY)

 清水建設、東芝、シャープ、明電舎、東京ガス、三菱重工業、富士電機、古河電気工業、古河電池の9社は、18日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託した、「スマートグリッドの日米共同実証プロジェクト」をスタートした。

 「アルバカーキ市における商業地域スマートグリッド実証プロジェクト」の実証研究をニューメキシコの同市で開始したもので、研究期間は2014年3月までの約2年間。既存の商業ビル(3階建て、延床面積7,000m2、電力負荷約400kW)に、太陽光発電50kW、ガスエンジン発電機240kW、燃料電池80kW、蓄電池90kWを電源とするマイクログリッド(需要者側の電力供給網)を構築し、各設備を制御する。研究内容は「商用電力の供給者からの要請に基づいた商業ビル内の需給調整(デマンドレスポンス)」「商業ビル内の電力熱需要に応じた運転」「地域の電力会社が敷設している太陽光発電の出力変動補完」の3点。

 米国からは、地域の電力会社であるPNM(Public Service Company of New Mexico)とサンディア国立研究所、ニューメキシコ大学が参画し、電力会社と需要者側の協調を図ったスマートグリッドの実証を共同で行う。なお、プロジェクトのデータ管理はアクセンチュア、実証サイトの運営支援は伊藤忠商事がそれぞれ担当する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120518-00000017-rbb-sci
※写真あり

2012/05/18 電磁波、騒音、原発増設……――リニアをめぐってシンポ(週刊金曜日)

 リニア中央新幹線についてのシンポジウムが二一日、神奈川県川崎市で開催された。リニアは、総工費九兆三〇〇億円でJR東海が単独で進める事業。最高時速五〇五キロで東京・品川―大阪間を六七分で結ぶ。二〇二七年の品川―名古屋間の開業を目指し、二年後の二〇一四年には着工の予定だ。

 冒頭、鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは、「本来だったら賛成と言いたいが、JR東海の資料を見ただけでも実現は難しい」と発言。リニアは物質を絶対零度(マイナス二七三度)近くまで下げると電気抵抗がゼロになる超伝導現象を利用する。現在はその超伝導磁石の燃料電池の開発を待っている状態だ。また磁石の周りには一輌につき一・四トンの冷凍機が必要で、技術的にも開発途上。消費電力は新幹線の三倍という。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120518-00000302-kinyobi-soci

2012/05/19 JXエネルギー、エネルギーシステム実験…集合住宅リノベーション(レスポンス)

 JX日鉱日石エネルギーは、既設の集合住宅をリノベーションして家庭用燃料電池エネファーム(SOFC型)、太陽光発電、蓄電池からなる自立・分散型エネルギーシステムを設置した「ENEOS創エネリノベーション」の実証試験を6月から横浜市で開始する。

 実証試験は、同社が東芝、三井不動産レジデンシャルとともに共同参加している経済産業省「次世代エネルギー・社会システム実証事業」のひとつである「横浜市スマートシティプロジェクト」の一環として実施する。

 今回の実証実験場所には、築40年近くを経た横浜市磯子区の同社社宅(汐見台アパート、全16戸)で実施する。社宅のリノベーションに合わせて3つの電池などを導入する。

 6台設置するエネファームは、16世帯向けの電源、熱源(貯湯・給湯設備)として24時間定格運転する。エネファーム、太陽光発電の余剰電力は、蓄電池に充電し、夕方・夜間に使うとともに、ヒートポンプ式給湯機によって熱(温水)に変換して利用する。

 これらの運用により、電力自給率80%、電気とお湯の使用に伴うCO2排出量50%削減を目指す。さらに、3電池の連携により系統停電時にも一定の電力・熱の供給を可能とする自立機能の検証も行う。

 2014年度末までの約3年間、社員による居住実証を行い、創エネとリノベーションの相乗効果によるトータルでの環境負荷低減を検証する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120519-00000001-rps-bus_all
※図あり

2012/05/19 進むエネルギー関連の実証実験、その結果を享受できるのはいつか(サーチナ)

 こうした中、日本企業の動向は、太陽光発電装置の商品や技術といった機器自体に関するものから、太陽光発電装置を用いたサービスやシステムといったものへと、その主眼が移行している。中でも、スマートハウスやスマートグリッドなどに関する実証実験は、昨年以降多く行われてきたが、近時、その数はさらに増加している。

 5月の第3週だけでも、5月15日には三菱電機が、太陽光発電(PV)と電気自動車(EV)などの容量の大きい蓄電池を連携して制御する「PV・EV連携パワコン」とHEMSとの連携による「PV・EV連携HEMS」を業界で初めて構築、実証実験を開始すると発表。17日には東芝・三井不動産レジデンシャル・JX日鉱日石エネルギーが共同で、既設の集合住宅にリノベーションを施すと同時に、3電池(家庭用燃料電池エネファーム、太陽光発電、蓄電池)などからなる自立・分散型エネルギーシステムを設置した「ENEOS創エネリノベーション」の実証試験を6月から開始すると発表している。また、18日には清水建設、東芝、シャープ、明電舎、東京ガス、三菱重工業、富士電機、古河電気工業、古河電池の9社が、新エネルギー・産業技術総合開発機構から受託した「スマートグリッドの日米共同実証プロジェクト」の一環である「アルバカーキ市における商業地域スマートグリッド実証プロジェクトの実証研究を開始とした発表するなど、立て続けに実証実験がスタートしている。

 実証実験の多くは、その期間を2から3年としている。期間を満了し、データ等を検証、その後の実用化、となると、実際に我々がその結果を踏まえた生活を享受することが出来るまでにどれくらいの年月がかかるのか。7月に全量買い取り制度が始まることを受けて、住宅用太陽光発電装置は益々普及するであろう。太陽光発電装置を含む住宅用のエネルギーシステムは、自動車の様なサイクルで変更するものではない。実証実験の活発化が、少し遅かったのではないだろうか。住宅用太陽光発電装置の現在の普及が、実証実験を経て実用化された製品や技術を導入する際に、思わぬ障害とはならないことを期待したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120519-00000017-scn-bus_all

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●デンマーク政府、「エネルギープラン2020」を発表(2012年03月23日)

 デンマーク政府(Danish Government)は昨年2月、2020年までに化石燃料利用を2009年比で33%削減し、2050年までには化石燃料から再生可能エネルギーに切り替えるという「エネルギー戦略2050(Energy Strategy 2050)」を発表している。そしてこのほど、2050年までの目標を達成するための全目標とともに、水素インフラと燃料電池電気自動車のための新たな取り組みを含む新しい「エネルギープラン2020(Energy Plan 2020)」を発表した。

 このプランは、2015年から始まる燃料電池自動車の市場導入に必要な水素インフラの確立に強い根拠を提供する。2012年から2015年までの間に、燃料電池電気自動車(FCEV)とバッテリー電気自動車(BEV)の両方のインフラ整備を全面展開する計画で、すでに始まっている産業界の取り組みとともに2015年までに水素充てんネットワークの全国展開を確立する。水素を生産する電力に対する0.08ユーロ/キロワット時までのすでに実施されている税額控除は、再生可能エネルギーを利用した水素供給をネットワークのインフラとするための強力な柱となっている。

 燃料電池自動車に対するデンマークの既存の税額控除は、2015年まで続けられ、従来の自動車と比較して180%の減税を保証している。2015年までに示される燃料電池車の価格で見ると、この減税は燃料電池車の市場導入価格をガソリン車に匹敵した競争的なものにできる。デンマークでは、180%の税金と25%の消費税が小売り車両価格に追加される。このことは、1万7000ユーロのガソリン車が車両購入者の最終価格では5万ユーロに達することを意味しており、25%の消費税を支払った後は燃料電池車に対して2万3000ユーロ以上の間接的な支援策を提供する。
http://www.hydrogenlink.net/eng/PR-Danish-Government-launch-hydrogen-initiatives-23-03-2012.asp〔参考〕デンマークのエネルギー計画の背景について、次のような報道(4月27日付)がある。
「政府の全面的な支援を受け、デンマークは将来見込まれるエネルギー価格変動による影響の回避を目指す。

 自由党(Liberal Party)のリュッケ・フリース(Lykke Friis)氏は英国放送協会(BBC)に対し、「どのような対策を取ろうと、この先エネルギー価格の上昇は避けられない。理由は単純だ。インドや中国の人々が自家用車を持ち、旅行をしたいと思うようになるからだ」と指摘。「このため、わが国は化石燃料からの自立という明確な目標を持つようになった。そうすればエネルギー価格の大きな変動の影響を受けずに済む」と説明した。

 この再生可能エネルギー政策を受け、デンマークの国営総合エネルギー企業Dong Energyが動いた。ブルームバーグ(Bloomberg)の報道によると、同社は24日、7億9500万ドル(約640億円)を投じて、石炭やガスを燃料とする火力発電施設の3工場をバイオマス発電施設に転換する計画を発表。計画が順調に進めば、2015年にはバイオマス発電施設への転換工事が3施設全てで終了する見通しだという。

 デンマークでは、再生可能エネルギーでバイオマス発電が占める割合が既に70%に達している。」
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2874514/8858092

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