燃料電池ワールド Vol.1101 (2012/02/20 09:26)

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□燃料電池ワールド Vol.1101
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■2012年02月20日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年02月17〜19日のWEB LINK NEWS
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2012/02/17 富士電機、欧州の業務用燃料電池に参入 独ダイムラーから初受注(フジサンケイ ビジネスアイ)

 富士電機は16日、業務用燃料電池事業で海外市場に参入することを明らかにした。独ダイムラーグループから初受注したのを機に、高い発電効率や発電時に二酸化炭素(CO2)を出さない利点を欧米の企業や自治体向けなどに売り込み、2013年度までに20台の販売を目指す。

 海外で販売するのは、同社の業務用燃料電池システム「FP?100i」。リン酸型(PAFC)と呼ばれるタイプで、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)から水素を取り出し、酸素と反応させて発電する仕組み。余熱は給湯に使える。発電出力は100キロワットで、一般家庭100軒分の電力を賄える。寿命は6万時間。都市ガスの供給が止まった場合でも、付属のボンベ内のLPGで3時間発電できる。

 システム価格は工事費込みで8000万円程度。国内で使用した場合、補助金を含めて5年間運用すれば初期投資を回収できるという。

 ダイムラーグループの自動車ディーラー、「メルセデス?ベンツ・ハンブルク」から初受注したシステムは7月に納入する。同ディーラーは施設の建て替えに伴い、CO2排出の60%削減を打ち出している。富士電機の燃料電池は杉の植樹換算で約2万9000本に相当する年407トンのCO2を減らせるという性能が評価された。

 富士電機は今後、欧州の病院やオフィスなど環境性能が求められる施設向けの売り込みを強化。エネルギー事業本部の腰一昭・燃料電池技術部長は「まず欧州で認知度を高め、米国や他の地域での展開を加速する」としている。

 富士電機は1998年に1号機を病院に納入して以来、これまでに国内で34台を販売。東日本大震災後、非常用電源として関心が高まる中で国内販売を優先してきたが、一段の事業拡大には海外市場の開拓が欠かせないと判断し、海外進出に乗り出す。

 業務用燃料電池を手がけている日本企業は現在、富士電機のみ。パナソニックや東芝が家庭用に特化しているためで、世界的にみても業務用は米UTCパワーとブルームエナジー、韓国のポスコパワー、富士電機の4社しか扱っていない。

 民間調査会社の富士経済の調べによると、業務用燃料電池の2020年の市場規模は10年に比べ5倍の2800億円に拡大すると予想している。このうち、欧州と北米が約70%を占めるとしており、主戦場となる欧米で4社の争奪戦が激化しそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120216-00000002-fsi-bus_all
※写真あり

2012/02/17 東工大不正経理、210万円返還請求へ(読売新聞)

 東京工業大(東京都目黒区)の次期学長への就任を辞退した岡崎健教授(62)の研究室の研究費を巡る不正経理問題で、独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)は17日、同大に対し、不正に経理処理された約210万円の返還を請求すると発表した。
 同研究室への8か月間の補助金交付の停止処分も出した。

 同機構によると、同機構は2004年度、同研究室に総額2900万円で燃料電池の基礎研究を委託。このうち、約210万円は業者に架空請求させてプールする「預け」や、この研究に使わないのにコンピューターを購入するなどの不正な経理が行われていた。年5%の利息が加わるため、返還請求額はさらに膨らむ見通し。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120217-00000933-yom-soci

2012/02/18 日光市:環境都市アピール EV・FCV普及へ、インフラ整備進む 将来の企業誘致も視野 /栃木(毎日新聞)

 自然環境に恵まれた日光で、排ガスを出さない電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)の普及に向けたインフラ整備が進んでいる。地球温暖化防止に取り組む日光市は、環境都市をアピールするとともに、15年には一般向けにFCVが販売されることから、購入した観光客の受け入れ準備にもなっている。

 一方、1回の充電で走行できる距離が短いEVに対して、水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こし、ガソリン・ディーゼル車と変わらない走行距離を誇るのがFCV。開発を進める日産とホンダのFCV2台が15日、神奈川県内などからデモンストレーション走行しながら日光市芹沼の水素ガスステーションに到着した。

 両社は昨年11月から走行実験を始めた。合同での走行実験は初めてで、寒冷期の安定走行のチェックが目的。寒さに弱いとされる電池だが、日光までトラブルなく到着し性能の高さをアピールした。

 日光市はクリーンエネルギーとして将来、大幅な需要増が見込まれる水素の利用促進にも取り組む。企業と行政機関の13社・機関による「日光水素エネルギー社会促進協議会」を06年に設置。FCV1台をリースで導入、市内で展示や試験走行をするほか、水素ガスステーションも開設した。将来的にFCVなどに関連する企業誘致も視野に入れている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120218-00000023-mailo-l09

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●イリノイ州ネイパービル市、廃棄物処理場で水素も生産(2011年11月28日)

 イリノイ州ネイパービル市(City of Naperville)は、市のスプリングブルック廃棄物処理場の敷地内に新しいガス化装置施設「グリーン燃料倉庫(Green Fuels Depot)」を開設した。ここでは、市の車両の燃料やその他の市の行政の用途のために、市内で出る木材チップを単なるごみとしてではなく、水素とエタノールという2種類の燃料と電気に変換する。

 電気は市が所有している系統電力網に提供され、エタノールは市のフレックス燃料車(ガソリンでもエタノールでも混合燃料でも走行可能な車)の燃料となる。
http://www.government-fleet.com/News/Story/2011/11/Naperville-Opens-Facility-That-Converts-Yard-Waste-to-Fuel-for-Fleet.aspx?prestitial=1

<素材/部品/試験>
●ITMパワー社、アルカリ膜材料の共同事業を終了(2011年11月09日)

 ITMパワー社(ITM Power)は、同社独自のアルカリ膜材料の開発を行った最近3年間の共同事業の成果を発表した。この事業は、2004年にイギリスが設置した技術戦略委員会(Technology Strategy Board)と資金を共同出資しているものだが、材料技術とシステム簡素化を進歩させて電解槽コストの削減を実現することを目的としている。事業の鍵となる進歩は、新規アルカリ固体高分子膜(alkaline solid polymer membrane)である。低価格の触媒と開発した射出成形部品を合わせたこの材料は、対応する陽子交換膜(proton exchange membrane:PEM)の43%のコストで試作スタックを提供する。
http://www.itm-power.com/news/82/HydroGen+Results.html

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素エネルギー協会・水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会【再掲】(水素エネルギー協会第137回定例研究会・平成23年度第3回水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会)
 「持続可能なエネルギー社会を目指して」
◇日 時  3月9日(金)13:00〜17:40
◇場 所  広島市西区民文化センター 2階ホール(広島市西区横川新町6-1)
◇参加費  ・水素エネルギー利用開発研究会会員:無料
       (当日入会(年会費無料)の場合も無料)
      ・水素エネルギー協会(HESS)会員:無料

       (H24年度より新入会(年会費有料)の場合も無料)

      ※どちらへもご入会されない場合:5000円(資料代含む。税込)
◇講演会
【講演1】「太陽エネルギーによる水からの水素生成用光触媒開発の現状」
   堂免一成氏(東京大学大学院工学系研究科教授)
【講演2】「NH3を用いた水素輸送」
   小島由継氏(広島大学先進機能物質研究センター長・教授)
【講演3】「エネルギー需給の現状と長期展望」

   小宮山涼一氏(東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻助教)【講演4】「高効率エンジンSKYACTIV」

   人見光夫氏(マツダ株式会社執行役員パワートレイン開発本部長)
◇交流会 18:00〜(会費:5000円)
◇申込方法 水素エネルギー協会会員の方は、水素エネルギー協会へお申し込みください。
      http://www.hess.jp/hess_contents/index.html

      水素エネルギー利用開発研究会へのお申込み先はこちらです。

      http://home.hiroshima-u.ac.jp/hih2/H2_Energy/index.html

      参加ご希望の方は、2月29日(水)までにお申し込みください。
◇連絡先  広島市立大学社会連携センター プロジェクト研究推進室

      担当:田村、矢島(水素エネルギー利用開発研究会事務局)

       広島市中区千田町三丁目8番24号(広島市工業技術センター内)
       電話:082-247-0263 ファックス:082-247-9753

       メール:tamura@office.hiroshima-cu.ac.jp(@は半角文字にしてください)
◇主 催  水素エネルギー利用開発研究会(広島大学、中国経済産業局、広島市)
      一般社団法人 水素エネルギー協会(HESS)

☆FC EXPO 2012(第8回国際水素・燃料電池展)【再掲】
http://www.fcexpo.jp/
◇日 時:2月29日(水)?3月2日(金)
◇場 所:東京ビッグサイト
◇主 催:リード エグジビション ジャパン株式会社
◇共 催:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)

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