燃料電池ワールド Vol.1067 (2011/12/26 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1067
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■2011年12月26日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2011年12月22〜25日のWEB LINK NEWS
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2011/12/22 パワートレイン系デバイス市場、2015年に3兆2825億円…富士キメラ予想(レスポンス)

 富士キメラ総研は、カーエレクトロニクス市場で地球温暖化への対策として強く求められている「環境」分野のシステムやデバイスの市場を中心に調査・分析した。

 報告書には「環境」分野のシステムやデバイスとして、パワートレイン系システム/デバイス15品目、HV(PHV含む)/EV/FCV系デバイス13品目の市場のほか、今年6月から調査してきた各種システムに搭載されるECUの構成デバイス(半導体や回路部品など)16品目の市場についての調査・分析結果を掲載した。

 パワートレイン系のシステムでは、燃費向上に効果があるアイドリングストップシステムの市場が大幅に拡大すると予想する。また、コストとのバランスもあるが、エンジンなどを制御するECUにあらゆる情報を提供するセンサの搭載が増えている。

 また、HV/EV/FCV系デバイスは2010年に1729億円だったものが2011年に2252億円と急増する見込み。2015年は1兆0960億円を予測する。

 トヨタ自動車の『プリウス』をはじめ、HVが燃費の良い車として一般に認知、定着してきた。参入各社はともにHVの投入を進めているため、搭載されるデバイスの市場は軒並み拡大する。また、EVやPHVも普及していくが、それに伴い大きく市場拡大するデバイスが車載充電器やリチウムイオン二次電池。さらに、FCVも2014年頃から量産車が投入される見通し。FCVの主要構成デバイスである燃料電池スタックや水素貯蔵タンクは、コスト高であったが大幅にコストダウンが進んでおり、量産化が着実に前進している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111222-00000001-rps-bus_all
※写真あり

2011/12/22 スマートハウス構築を目指した通信規格「ECHONET Lite」が一般公開(Impress Watch)

 シャープ、東京電力、東芝、日立製作所、パナソニック、三菱電機の6社が中心となって1997年に設立されたエコーネットコンソーシアムでは、これまで物理層からアプリケーション層までOSIの7階層すべてを規定した「ECHONET」規格の策定を行なってきたが、伝送メディアをフリーにし、OSIの5?7層の通信ミドルウェアのみに特化し、より柔軟性の高い新規格「ECHONET Lite」を策定した。

 もともとエコーネットコンソーシアムでは、白物家電および設備系機器を対象に規格作りをしていたが、CO2削減やエネルギーの効率的利用に向けたホームネットワークの実現ができるように、家庭用太陽光発電システム、燃料電池などエネルギーを作り出す設備や、家庭用燃料電池などエネルギーを蓄える設備についても新たに機器オブジェクトとして追加するとともに、すでに規格化済みの機器オブジェクトについても、エネルギーマネジメントに適応した項目を追加するなどして改定を行なっている。これら機器オブジェクトの詳細規定もECHONET Lite規格と併せて一般公開される。

 ECHONET規格はすでに大半が国際標準となっており、今回一般公開されるECHONET Lite規格および機器オブジェクトの詳細規定についても2012年度中の国際標準化を目指している。経済産業省やメーカーなどによる協議団体であるJSCA(Japan Smart Community Alliance)の国際標準化ワークグループの中の「スマートハウス標準化検討会」においては、スマートハウスの中核を担うHEMSの公知な標準インターフェイスとして、ECHONET Lite規格を推奨することが認証されており、今後国際標準となっていくことで、異なるメーカー間の機器同士で相互接続性が高まっていくことになる。

 実際のユースケースとしてもさまざまなパターンが考えられる。たとえば時間帯別料金変動に応じて、充電池の充放電の制御をできるようにすると、電力価格が安い深夜時間帯に蓄電池に充電し、電力価格が高い日中に蓄電池から放電するように制御することで、家庭の電気代を安くできるとともに、ピーク電力を抑えるという効果も得られる。また燃料電池の運転制御を行なうことで、計画停電時の故障リスクを回避するということも可能だ。これは現行の燃料電池製品が停電時に使えなくなるという問題から来るものだが、燃料電池のシステム上、自動停止を繰り返すと故障してしまうリスクが高まる。そこで計画停電に併せて一定時間前にシステムを停止させることで、そうした問題を避けることができるわけだ。

 ただ、こうした機器制御用のプロトコルとしてはECHONET/ECHONET Liteのほかにもヨーロッパで進んでいるKNX、またZigBeeやZ-Waveといった規格もあるため、今後どれが標準になるかは予断の許さないところ。現状で太陽光発電や蓄電池、またIHクッキングヒータ、選択乾燥機、電気式床暖房などに明示的に対応しているのはECHONET/ECHONET Liteだけなので、エコーネットコンソーシアムとしては、この辺をテコに国際的標準規格へと押し上げていきたい考えだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111222-00000002-impress-ind
※写真あり

2011/12/23 さいたま市:次世代自動車・スマートエネルギー特区に 太陽光発電住宅供給、水素ステーション整備 /埼玉(毎日新聞)

 さいたま市は22日、同市が提案していた「次世代自動車・スマートエネルギー特区」の計画が、国の総合特区の一つに指定されたと発表した。来年度から5年間、市と民間が協力して太陽光発電や次世代自動車の普及などを目指す計画で、総事業費は90億円。特区指定で、約半額を国に負担してもらえる見通しになったという。

 「スマートエネルギー特区」事業は、市に加え、市と民間企業など30団体が作る協議会が共同で行う。事業費のうち約5億円を市が、約40億円を企業や個人が出し、残りを国に頼る。

 太陽光発電の普及策として、浦和美園駅周辺の「みそのウイングシティ」(約300ヘクタール)に、蓄電池や太陽光発電を備えた住宅を100戸規模で建設し入居者を募る。桜区にも自動車メーカー・ホンダによる同様の住宅を3戸建設する。

 一方、電気自動車や、燃料電池車の普及のため、ガソリンスタンドに急速充電器や水素を備えた「ハイパーエネルギーステーション」を4カ所整備する。国は水素補給装置の設置規制を緩和し、整備費約4億円の大半を市と国が補助する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111223-00000130-mailo-l11

2011/12/23 日本から「はやぶさ」など2件…科学10大発見(読売新聞)

 【ワシントン=山田哲朗】米科学誌サイエンスは23日付の最新号で、2011年の科学研究における10大発見を発表した。

 日本からは、小惑星探査機「はやぶさ」の成果と、光合成の謎に迫った神谷信夫・大阪市立大教授、沈建仁・岡山大教授の研究が選ばれた。

 一方、神谷教授らは植物の水分解反応(光合成)で触媒の役割を果たすたんぱく質複合体の構造を解明した。人工光合成の足がかりとなる成果で、同誌は「水を分解して燃料電池で使う水素を作り出すなど、クリーンエネルギー源の開発の鍵を握る」と評価。研究が発展すれば環境問題を解決できると予測する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111223-00000477-yom-sci

■海外ニュース
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<輸送>
●欧州共同事業体「ハイスタット」、ロンドンの燃料電池タクシー15台を配備 (2011年10月31日)

 ヨーロッパの共同事業体「ハイテック・ヨーロッパの都市のための水素輸送(HyTEC-Hydrogen Transport for European Cities)」はロンドンに、インテリジェント・エナジー社(Intelligent Energy)とロータス(Lotus)が提供しているロンドンの水素燃料電池タクシー「ブラックキャブ(black cab)」15台と、エア・プロダクツ社(Air Products)の新しい燃料補給ステーションを1カ所、そしてスズキ(Suzuki)の燃料電池スクーター「バークマン(Bergmann)」を5台配備する方針である。
http://www.fuelcelltoday.com/news-events/news-archive/2011/october/london%E2%80%99s-fuel-cell-taxi-fleet-confirmed-under-new-hytec-project〔参考〕ハイテック・ヨーロッパの都市のための水素輸送(HyTEC-Hydrogen Transport for European Cities) 16の企業と5カ国が参加している。

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素先端世界フォーラム2012【再掲】
◇会期:2012年2月1日(水)、2月2日(木)
◇会場:グランドハイアット福岡(2月1日)、九州大学伊都キャンパス(2月2日)
◇参加費:無料(2月1日レセプションのみ5000円/1名)
◇定員:400名(見学会は各100名)
◇参加登録:下記のフォーラムホームページより(定員になり次第締切)→ http://www.congre.co.jp/hydrogen2012/index.html
◇プログラム
●2月1日:
9:30〜9:50 開会式
9:50〜12:00  セッション1 「2015年FCV・水素供給インフラ普及開始に向けた世界のシナリオ」
  (日欧の発表者による講演)
13:15〜17:10  セッション2 「水素エネルギー社会への各国の挑戦」
  (日米欧の発表者による講演)
17:30〜19:00 レセプション(参加費5000円)
●2月2日:
9:50〜17:30 研究シンポジウム

 各研究チーム(水素材料強度特性、水素高分子材料、水素トライボロジー、水素物性、九州大学燃料電池・水素製造研究シンポジウム)による国内外の研究発表、開始時間は各チームにより異なります。
10:00〜12:00 九州大学施設見学(定員:100名)
11:30〜13:30 合同ポスターセッション
14:30〜15:30HyTReC施設見学(定員:100名)
◇主催:独立行政法人産業技術総合研究所水素材料先端科学研究センター、福岡水素エネルギー戦略会議、福岡県、国立大学法人九州大学
◇問い合わせ先
運営事務局 info-hydrogen@congre.co.jp
(株式会社コングレ九州支社内 担当: 木村、土井)

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