燃料電池ワールド Vol.901 (2011/04/14 10:18)

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□燃料電池ワールド Vol.901
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■2011年04月14日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2011年04月13日のWEB LINK NEWS
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2011/04/13 「日本経済は必ず復活する。だから、震災後は買いまくった」(澤上篤人さんインタビュー:前編)(ダイヤモンド・ザイ)

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災。株式市場でもパニック売りが起こり、暴落に見舞われた。その後も福島原発事故や計画停電など問題が続き、日本経済全体が停滞するムードが高まっている。

 こんな中で個人投資家は、現状をどう捉え、どのような投資をしていけばいいのか? 
 さわかみ投信社長である澤上篤人さんに6つの質問をぶつけた!
▼Q5

 震災によって福島原発事故が引き起こされました。影響が広範囲にわたっていることから脱原発の動きが早まるかも知れません。原発関連、電力関連銘柄は買えませんか。
●A5

 ここでよく考えて欲しいんだ。これまでもこれからも「電気」は必要だよね。だから電気を低コストでつくれる原子力発電にシフトしていた。

 ところが原発事故によって原子力発電はちょっとややこしいことになった。では代わりにどんな発電方法でまかなうのか。当面の主力となる火力、水力、LNGの場合、原子力と同じく発電機となるタービンが欠かせない。東芝や日立製作所は原発関連といわれるけれど、タービンもつくっている。と言うことは今原発が厳しいことになっているとはいえ、東芝や日立製作所がダメになるということにはつながらない。

 ただ今回の事故とその後の計画停電などの出来事は、根っこをたどっていけば政官と電力会社が癒着して主導した9電力独占体制のせいだと思う。競争のない独占体制には無理があるし、経済合理性にも欠けるから、「さわかみファンド」のポートフォリオに電力会社が入っていないんだ。
▼Q6

 それでは今後は「さわかみファンド」では環境銘柄のウェイトを高めていくのでしょうか。
●A6

 9電力体制による集中発電と送電網の独占いうビジネスモデルは崩れていくだろうね。火力にしてもLNGにしても今後は原燃料の調達が難しくなる、購入コストが高くなる、そして中東依存度が一段と高くなる。これでは安定的なエネルギー確保のモデルが成り立たない。その一方で世の中は技術革新がどんどん進んでいて小水力発電、燃料電池などの分散型の電源に普及の道が広がってきている。

 ここからが重要なこと。ここまで電気の供給が不安定になってくると生産計画が立てられないから、企業側が自家発電のウエイトを高めるといった防衛策を講じてくるはず。

 これからは自社で保有する分散電源を主にして、従として既存の集中電源を使うというように変わる--これが長期投資家の読みなんだ。分散電源になれば広域停電もあり得ない。

 これは要するにスマートグリッドなんだ。今回の出来事によって世の中が一気に変わるよ。それも政治ではなく、企業の自助意識の高まりで。見ていてごらん。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110413-00000301-zai-bus_all
※写真あり

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●ハイドロジェニックス社、電解槽をノルウェーやアフリカ、アジアの顧客に提供(2011年02月04、07日)

 ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は、ノルウェーのオスロで建設されている水素燃料ステーションに電解槽「ハイスタット(HySTAT)60」を2基提供する予定である。この2基の電解槽は、1日あたり260kgの水素を生産する。これは、ノルウェーの国家プロジェクト「ハイノール(HyNor、水素道路プロジェクト)・オスロ・バス・プロジェクト(HyNor Oslo Bus project)」と、EUの「CHIC(欧州の都市におけるクリーンな水素、Clean Hydrogen in European Cities)プロジェクト」の一部を構成していて、この水素ステーションは2012年から5年間、燃料電池バスに水素を供給する。

 ハイドロジェニックス社はまた、アフリカとアジアの顧客から9基の電解槽の注文を受注した。これらは食品加工工場と火力発電所で活用される。
http://www.hydrogenics.com/invest/News_Details.asp?RELEASEID=547801
http://www.hydrogenics.com/invest/news_Details.asp?RELEASEID=547983〔訳註〕いろいろなプロジェクトが実施されていて、それらの名称や団体名などの固有名詞が頭字語で表現されることが英文では多い。だが、頭字語や英文表記をそのまま使って本文を訳しても専門家でない人にとっては意味不明になりがちであり、自分もそうなので基本的には日本語で表現するように努力している。

 今回の記事に出てくるCHICプロジェクトも日本語表記ではどうなっているのかと調べてみたが、これはというものが見つからなかった。逆に、CHICの英文表記が幾つか見つかった。
1、この記事では、CHIC, the Clean Hydrogen in European Cities Project2、下記のNEDOのレポートでは、CHIC プロジェクト(Clean Energy for European Cities)
3、ADVFNという投資情報サイトでは、European Union's Cleaner Hydrogen in Cities (CHIC) project
となっている。

 EUのサイトにはこのプロジェクトの大元の記述があると思うが、それを探せるだけの能力がない。やむなく「欧州の都市におけるクリーンな水素」プロジェクトと訳したが、もっと適切な訳をご存じでしたらどなたか教えて下さい。
〔参考〕CHICプロジェクトについて

 欧州 FCHJTI(注)は2010 年、CHIC プロジェクト(Clean Energy for European Cities)を始動した。これは、過去のすべてのプロジェクトから得た知識や経験を集めて統合し、安全で、効率的で、商業化が可能で、技術的かつ人間的なシステムを作り出そうとするものである。
  CHIC プロジェクトの要点は以下の通りである:
─ 28 台の中型水素燃料電池バスの導入と水素インフラの整備を通して、欧州の5 つの主要都市でクリーンな都市移動性を実証する。
─ 欧州の14 地域で、クリーンな都市公共交通システムの開発と、移動性行動計画を促進する。
(注)欧州FCHJTI(Fuel Cells and Hydrogen Joint Technology Initiative:燃料電池・水素共同技術イニシアティブ)
(NEDO海外レポート NO.1072, 2011.3.30より)
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1072/1072.pdf

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