燃料電池ワールド Vol.867 (2011/02/23 09:00)

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□燃料電池ワールド Vol.867
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■2011年02月23日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■燃料電池関連イベント
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☆次世代汎用主力FCの座を目指して--固体酸化物形燃料電池「SOFC」の新展開【再掲】
http://www.nts-book.co.jp/seminar/03/s03.html

 固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、従来型SOFCの大型・高温連続運転で実用化されたことから、小型高効率性はじめ新規ニーズに合致すべく、高性能かつ汎用性を高めるための研究開発が活発に進められています。特に、家庭用コジェネシステムなどへの適用を主な対象として、あるいは自動車など輸送機関への適用可能性の検討では、世界的にも大変期待が高まっています。

 本セミナーでは、固体酸化物形燃料電池「SOFC」の新しい展開について、研究の第一線で開発に取り組む研究者・技術者が2日間にわたり現状から最新技術動向までを体系的に講演します。
◇日 時
1日目(Aコース)2011年3月8日(火) 9:50?16:40
2日目(Bコース)2011年3月9日(水) 9:30?16:45
◇会 場 ホテル機山館 地下会議室 <東京都文京区本郷4-37-20>
◇受講料 (A&Bコース)2日申込みの場合 71,820円(1人/税込み)

     (AorBコース)1日申込みの場合 49,560円(1人/税込み)
◇プログラム概要
【1日目(3月8日)】
第1講 固体酸化物電解質形燃料電池の材料開発動向
  石原 達己氏(九州大学大学院)
第2講 マイクロ固体酸化物型燃料電池の開発と実用化への課題
  鈴木 俊男氏(産業技術総合研究所)
第3講 固体酸化型燃料電池用電極開発とシミュレーション解析
  鹿園 直毅氏(東京大学生産技術研究所)
第4講 NTTにおける固体酸化物形燃料電池の開発
  林 克也氏(日本電信電話)
第5講 SOFCの自動車・補助電源としての適用可能性
  恩田 和夫氏(豊橋技術科学大学)
【2日目(3月9日)】
第6講 家庭用SOFCの革新技術と東京ガスのハイブリッドFC開発への取り組み
  矢加部久孝氏(東京ガス)
第7講 耐久性向上へ向けたSOFCのセル・スタック温度および熱応力分布解析
  中島 裕典氏(九州大学大学院)
第8講 アンモニアを燃料に用いたSOFC開発への取り組み
  吉田 洋之氏(関西電力)
第9講 固体酸化物形燃料電池実証研究(NEDO)の取り組み
  深江 守氏(新エネルギー・産業技術総合研究機構)
第10講 SOFCおよびPEFCにおける直接型燃料電池の研究開発動向と今後の展望
  中川 紳好氏(群馬大学大学院)
第11講 燃料電池の実用化ポテンシャルとその課題?SOFCを中心に?
  水崎純一郎氏(東北大学多元物質科学研究所)
◇詳細・申し込み http://www.nts-book.co.jp/seminar/03/s03.html
◇主 催 株式会社エヌ・ティー・エス http://www.nts-book.co.jp/

☆平成22年度JHFC国際セミナー【再掲】
 「水素・燃料電池実証プロジェクト成果報告会」
  ?2015年の一般普及に向けた取り組みの現状と今後の課題?

 JHFCプロジェクトは、次世代自動車として期待される燃料電池自動車(FCV)と燃料となる水素インフラの本格的普及を目指して、2002年より産学官連携で推進している国のプロジェクトです。本セミナーは、プロジェクト第2期(2006?2010年度)の活動成果報告会です。

 FCV普及開始目標として掲げられた2015年を目前に控え、今回は報告講演に加え、国内外の業界の動向や、実証試験から得られた最新の総合効率検討結果を発表します。また、欧州、北米の実証試験の取り組みや政策について広く知っていただく特別講演や、各国で推進している実証試験を紹介するパネルディスカッションも併せ、国際セミナーとして実施します。

 本セミナーは、水素・燃料電池の普及・技術研究開発の促進につながることを目的に開催しており、この分野のトレンド把握、技術開発、市場投入促進の一助にお役立て頂きたいと思います。
◇日 時:2月28日(月)10:00?17:00(開場09:30)
     3月01日(火)09:30?13:00(開場09:00)
◇場 所:東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内3丁目5)
◇定 員:600名
◇参加申し込み及び詳細:http://www.jhfc.jp/news/event/2011/002/index.html
◇参加費:無料(日本語/英語同時通訳付)
◇主 催:財団法人石油産業活性化センター(PEC)・財団法人日本自動車研究所(JARI)・財団法人エンジニアリング振興協会(ENAA)・社団法人日本ガス協会(JGA)

■2011年02月22日のWEB LINK NEWS
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特にありません。

■海外ニュース
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<素材/部品/試験>

 アップル(Apple)はリキッドメタル・テクノロジーズ社(Liquidmetal Technologies)から、リキッドメタル合金(Liquidmetal alloy)の知的財産権の使用に関する最初の独占的利用権を与えられた。すでに2010年には、アップルはリキッドメタル・テクノロジーズ社と独占的協定を結んでいる。アップルは、燃料電池のコレクター板(collector plate)として使うリキッドメタルに関心を持っていると推測されている。
http://www.examiner.com/technology-in-national/apple-receives-patent-for-liquidmetal-fuel-cell-collector-plate〔参考〕このニュースについて、主に以下のような反応が見られる。
◇その1:AppleがLiquidmetal Technologiesの非晶質金属合金(リキッドメタル合金)の利用について、家電製品分野で利用する権利を独占にAppleに与える契約を結んだ事が米国証券取引委員会に提出したLiquidmetal Technologiesの報告書で明らかになりました。

 Liquidmetal Technologiesが持っているのリキッドメタル合金は、ジルコニウム、チタン、銅、ニッケル、ベリリウムという5つの要素から出来た合金で、加熱すればプラスチックのように容易に加工ができ、冷却速度が遅いので厚さ10分の1ミリ超の構造を形成することも可能。しかもステンレスの3倍高い硬度、耐久性にも優れた万能な金属です。

 Appleは現時点では酸化皮膜処理したアルミニウムを使った製品を多く扱っていますが、本体強度とデザインを確保するために1枚のアルミ板を削りだしたボディ形成を行っています。1枚の板から削りだしてボディを作るという事は削りカスが発生して捨てる原料が多いという事です。

 捨てる原料が多いという事はコストにも跳ね返りますし、地球環境的にも良い事ではありません。

 今後、Apple製品の製造でリキッドメタル合金が利用する事で金型に流し込むだけで、1枚の板から削りだして作るボディと同等以上の強度とデザインを作る事ができるのであれば、コスト削減と大量生産が望めるようになると思います。

 AppleがLiquidmetal Technologiesと家電製品分野で独占利用できる契約を結んだという事は、他社が真似てAppleに追随しないように注意を払っている訳で、相当の自信が無ければここまでに至らないでしょう。
 Appleに取ってデザインは命。

 リキッドメタル合金の使用によって薄くスマートなデザインと内部の部品配置を両立させるAppleの素晴らしい製品が登場する事を期待したいですね。
http://ameblo.jp/gogo-machead/entry-10615836812.html(2010年8月10日付けのブログ記事)
◇その2:っで、アップルがリキッドメタルをどうするのかと思ったのですが。。。どうも、燃料電池に使うみたいです。これに成功すると一ヶ月くらいチャージしなくても大丈夫な、iPadやiPhoneができるそうです。この技術が広まれば、ますますモバイルが楽な世界がやってきそうですね。
http://blog.goo.ne.jp/osakana-blog/e/60e6f2f0c70527aac64e4d9822f61112 (2011年01月10日付けのブログ記事)

 いやいや、てっきり絶対に落としても壊れない超頑丈なボディーのiPhoneやiPadが誕生するんだと期待しておりましたら、 どうやら意外なる別の用途で研究開発が進行中のようですね。

 でもこれは完成したらかなり強烈な新発表になること間違いなしですよ!

 このほどアップルが取得した第7862957号の新特許によりますと、注目のリキッドメタル合金は燃料電池の製造に活用されるんだそうです。あの水素でクリーンなエネルギーを生み出すと話題の燃料電池なんですけど、これまでも各社が携帯電話を始めとするモバイルデバイスのバッテリーに採用しようと開発を進めてはきましたが、ネックになっていた安全性や信頼性、耐久性などの問題点を、アップルはリキッドメタル合金の採用でクリアーして市場に投入してくるみたいですよ。

 もし本当に燃料電池で稼動するiPhoneやiPadが発表されれば、フル充電状態から最低30日間はチャージ不要な超ロングバッテリーを実現するという噂も流れ始めています。
 なんだかもう想像するだけでもワクドキしちゃいますね?
http://hypernews.2chblog.jp/archives/51243045.html(2011年01月07日付けの2チャンネルへの投稿記事)
※この2チャンネルの燃料電池論争? は数分で読めます。アップルが燃料電池を開発しているのかどうか、燃料電池に対する突っ込みもあって結構面白いと思いますので、時間があったらどーぞ。
◇その3:以上のような反応に対して、次の2つのブログ記事は「リキッドメタル」と「燃料電池で使うコレクター板」について、写真や図入りで詳しく解説して筆者の考えを紹介しているので、一読をお薦めする。そして、このニュースの原文も、アップル社とコレクター板の関係について示唆的な表現をしている。
リキッドメタルとは。。。(2011/02/13)
http://nanai-joji.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/02/index.html
アップルが驚きの新特許取得! という記事について。(2011年1月7日)
http://www.bird-factory.net/2011/01/blog-post.html
◇その4:昨日(2月22日)、これが本命だろうと思われるニュースが配信された。リチウムイオン・バッテリーだった。
Appleの次なる新兵器は超長持ちなスーパーバッテリー!?(ギズモード・ジャパン)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110222-00000309-giz-ent

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第5回イワタニ水素エネルギーフォーラム【再掲】
http://www.iwatani.co.jp/jpn/information/detail.php?idx=1141
●東京会場
◇日 時:2011年2月24日(木)13:00?17:00
◇場 所:東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内)
◇参加費:無料
◇定員:400名(定員になり次第締切)
【講演概要】
「2015年水素ステーションと燃料電池自動車の普及に向けて」
来賓挨拶

 飯田健太氏(経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課燃料電池推進室長)
特別講演「トヨタの燃料電池自動車の開発と挑戦」

 河合大洋氏(トヨタ自動車株式会社第2技術開発本部FC開発部部長)特別講演 「ホンダの燃料電池電気自動車開発と水素社会に向けた取組み」

 守谷隆史氏(株式会社ホンダ技術研究所四輪R&Dセンター執行役員、第1技術開発室室長)
特別講演 「市場化を目指した燃料電池自動車の開発 コストと耐久性への挑戦」

 飯山明裕氏(日産自動車株式会社総合研究所EVシステム研究所所長)特別講演 「水素供給インフラの構築に向けて」

 吉田正寛氏(水素供給・利用技術研究組合理事長、JX日鉱日石エネルギー株式会社執行役員)
◇申し込み https://ssl.iwatani.co.jp/h2_forum/form/form.php?r=tokyo
◇お問い合わせ イワタニ水素エネルギーフォーラム事務局(受付時間 平日9:00〜
17:30) TEL:03-5405-7030 FAX:03-5405-7022 http://www.iwatani.co.jp/jpn/
◇主催 岩谷産業株式会社
◇後援 おおさかFCV推進会議、財団法人大阪科学技術センター、社団法人関西経済連合会、水素エネルギー協会、水素供給・利用技術研究組合、財団法人地球環境産業技術研究機構、社団法人日本化学会、燃料電池実用化推進協議会、福岡水素エネルギー戦略会議、NPO法人PEM-DREAM

☆水素貯蔵材料フォーラム2011【再掲】
 http://unit.aist.go.jp/energy/hydro-star/hsforum2011.html

 燃料電池自動車と水素スタンドの商用化を2015年に開始する事を目指して研究開発が急ピッチで進められています。しかし、水素の貯蔵輸送に関しては、未だに課題が多く残されています。

 水素貯蔵材料は、コンパクトに水素を輸送貯蔵できるため、注目されていますが、重量、作動温度、耐久性等で改善が必要とされています。そこで、水素貯蔵材料の現状を把握すると共に将来の展望を描くために「水素貯蔵材料フォーラム2011」を開催することにいたしました。
◇日 時:3月1日(木)13:00?17:00
◇場 所:東京国際交流館 国際交流会議場(東京都江東区青海2-2-1)
     http://www.tiec.jasso.go.jp/info/map.html
◇参加費:無料
◇定 員:250名(定員になり次第締切)
【講演概要】
「水素貯蔵材料に関わるNEDO事業の推進について」(仮題)

 細井敬氏((独)NEDO技術開発機構新エネルギー部燃料電池・水素グループ)「水素貯蔵材料先端基盤研究事業の最新状況」(仮題)

 秋葉悦男氏((独)産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門客員研究員(プロジェクトリーダー))
「水素貯蔵材料に期待するもの」(仮題)
 広瀬雄彦氏(トヨタ自動車株式会社)
「水素の配送の現状と将来」(仮題)
 小堀良浩氏(JX日鉱日石株式会社)
「ハイブリッドタンクの開発と課題」(仮題)
 角掛繁氏(日本重化学工業株式会社)
「水素貯蔵材料開発と中性子散乱」

 大友季哉氏(高エネルギー加速器研究機構教授 (プロジェクトサブリーダー))【パネルディスカッション】
・司会:秋葉悦男氏((独)産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 客員研究員(プロジェクトリーダー))
・パネリスト:(8名 五十音順)
 経済産業省資源エネルギー庁燃料電池推進室

 岡崎健氏(東京工業大学大学院教授(前水素エネルギー協会会長))
 尾上清明氏(九州大学大学院特任教授)
 小堀良浩氏(JX日鉱日石エネルギー株式会社)
 坂口順一氏(千代田化工建設株式会社)
 阪口善樹氏(サムテック株式会社)
 広瀬雄彦氏(トヨタ自動車株式会社)
 細井敬氏((独)NEDO技術開発機構新エネルギー部)
◇申し込み:http://unit.aist.go.jp/energy/hydro-star/hsforum/regist.html
◇お問い合わせ:独立行政法人産業技術総合研究所水素貯蔵材料先端基盤研究事業(HYDRO★STAR)推進室(担当窓口:延島)
   TEL/FAX:029-861-4476
   E-mail:hydro-star@m.aist.go.jp
◇主 催:独立行政法人産業技術総合研究所、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

☆FC EXPO 2011(第7回国際水素・燃料電池展)【再掲】
http://www.fcexpo.jp/
◇日 時:2011年3月2日(水)?4日(金)
◇場 所:東京ビッグサイト
◇主 催:リード エグジビション ジャパン株式会社
◇共 催:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)

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