燃料電池ワールド Vol.822 (2010/12/10 08:50)

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□燃料電池ワールド Vol.822
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■2010年12月10日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■燃料電池関連イベント
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☆『水素先端世界フォーラム2011』開催!
http://www.congre.co.jp/hydrogen2011/)

 2011年2月2日(水)?3日(木)、「水素先端世界フォーラム2011」を開催します。5回目を迎える今回は、2015年の燃料電池自動車市場化を目指した取り組みについて日米欧の自動車、インフラ企業から、最新の動向を発表するほか、ノルウェー、フィンランド、オーストラリアといった世界各国から講演者を招へいします。

 水素ビジネス・水素エネルギー研究に関する世界最先端の情報を入手する絶好の機会です。フォーラムへの参加は無料です。みなさまの参加をお待ちしています。【プログラム概要】--------------------------------------------------
◆2月2日(水)/グランドハイアット福岡(福岡市博多区)
※同時通訳あり、入場無料(レセプションは別途)
○9:30?12:00 セッション1『2015年 燃料電池自動車の市場化に向けて』
・飯山 明裕氏(日産自動車(株)総合研究所EVシステム研究所所長)
・George P. Hansen氏(ゼネラルモーターズ燃料電池事業本部)
・Andreas Opfermann氏(リンデガス&エンジニアリング)
○13:15?17:00 セッション2『水素エネルギー社会の実現に向けた各国の戦略』
・Antonio Ruiz氏(米国エネルギー省)
・HYDROGENIUS及び世界各国からの招へい研究者
○17:30?19:00 レセプション(参加費 5000円)
◆2月3日(木)/九州大学伊都キャンパス(福岡市西区)
※同時通訳なし、参加無料
○世界各国の研究者、HYDROGENIUS各研究チーム等の研究者による研究発表
○ポスターセッション 
○HYDROGENIUS、HyTReC、水素ステーションの施設見学。
◆主催 (独)産業技術総合研究所水素材料先端科学研究センター、福岡水素エネルギー戦略会議、福岡県、九州大学
◆後援 (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構、水素エネルギー協会、燃料電池開発情報センター、燃料電池実用化推進協議会、公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター
◆申込み締切 平成22年1月24日(月)
◆詳細・お申込み
ホームページオンラインフォームにてお申し込みください。
URL:http://www.congre.co.jp/hydrogen2011/
<フォーラム運営事務局/(株)コングレ九州支社内>

■2010年12月09日のWEB LINK NEWS
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2010/12/09 東大、「電流発生菌」の増殖法を開発。菌を利用した「田んぼ発電システム」なんてのも出来るかも!?(ギズモード・ジャパン)

 東京大学の橋本和仁教授と科学技術振興機構の加藤創一郎研究員らによって「電流発生菌」をより多く増やす方法が開発されました。電流発生菌とは、糖や酢酸などの有機物を分解して電子を放出する菌のことです。そんなのがいるんですね。この方法の開発によって、電流発生菌を使った「微生物燃料電池」の実用化が期待できるかもしれないそうです。

 電流発生菌は意外と僕らの身近にいます。そこら中の地中や水中など、どこにでもいる菌です。今回、電流発生菌の住んでいる水田の土を採取し、酸化鉄と一緒に培養してみたら電流がより多く流れたとのこと。

 電流発生菌は有機物を分解し電子を捨てることで、自分自身の増殖に必要なエネルギーを得ます。その際に発生する電子を電極で回収して電流として取り出すのだそうです。応用すれば、イネが光合成を行い、根から有機物を出し、それを使って菌が電流を発生させる「田んぼ発電」なんてシステムも出来るかも。実用段階ではないそうですが、実際に田んぼから電流を取り出すことには成功しているみたいです。いっぺん田んぼでケータイを充電してみたいものですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101209-00000302-giz-ent
※写真あり

2010/12/09 ボルボとベンツに見る、ハイブリッドバスの未来(Business Media 誠)
●メルセデス・ベンツ/CITARO

 これはディーゼルエンジンを発電にのみ利用し、駆動はモーターで行う「シリーズ方式」だ。純粋なEVだと「充電に時間がかかりすぎる」「大容量のバッテリーが必要になる」といった問題があるが、シリーズ方式はディーゼルエンジンを使うことでそれをカバーできる。通常の路線バスに比較して燃費はおよそ30%向上する。

 ただしシリーズ方式は出力制御が容易でトランスミッションが不要といった利点がある半面、ディーゼル車とEVの両方のシステムを載せる必要がある。また熱エネルギーのロスがある点もデメリットだ。

 そのためメルセデス・ベンツはディーゼルエンジンの代わりに水素燃料電池を搭載したハイブリッド路線バス「Der Citaro FuelCELL-Hybrid」の開発を進めている。同社はこれまで継続して水素燃料電池の研究開発に取り組んでおり、IAA2010に出展されていたのはこのタイプだった。
●ゼロエミッション

 水素タンクは車体前方の屋根上に設置し、バッテリーシステムはそのすぐ後方、燃料電池ユニットは車体後方の屋根上に設置され、駆動モーターは左右の後輪それぞれに直結している。水素タンクは容量205リットルを7本搭載し総容量は1435リットルで、1回の補充で約250キロメートルの走行が可能だ。夜と昼に水素を補充すれば、路線バスとしてほぼ1日中走行できる。

 ディーゼルエンジンを使わず水素燃料電池を使用するため、排気口から排出されるのは水(水蒸気)のみであり、完全な「ゼロ・エミッション」を達成している。CO2排出削減に積極的に取り組むハンブルク市などで実用実験を行っているようだ。

 完全なゼロ・エミッションはメルセデス・ベンツが追い求めているこだわりのコンセプトだが、普及に先立ちクリアしなければならない課題も多い。

 まず水素ステーションの設置が1つ。路線バスの場合、基点となる操車場に1カ所設置すれば済むことではあるが、それでもディーゼルを使用するハイブリッド路線バスはその投資が全く必要ないから、比較するとやはりハードルは高い。

 もう1つ、車両価格の高さもネックだ。商業生産が始まっていないので値段をつけられないのは当然としても、IAA2010担当者は価格の目安(例えば通常のバスの2倍程度とか)さえ口にしなかったから、よほどの高額なのだろう。

 今後の流れとしてはまずパラレル方式(ボルボ)が普及し、その後完全なEV路線バスの登場を待つことになりそうだ。水素燃料電池タイプのハイブリッド路線バス(メルセデス・ベンツ)は大きなポテンシャルを持つものの、普及については不透明な部分が大きい。技術的な問題はかなりクリアされたが、最終的には水素社会の実現をどこまで積極的に目指すかという国の姿勢に左右されそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101209-00000021-zdn_mkt-ind
※図あり

■海外ニュース
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<その他>
●インテリジェント・エナジー社、インテリジェント・エナジー・インド社を設立(2010年10月27日)

 インテリジェント・エナジー社(Intelligent Energy)は、インドのバンガロールに本社を置くインテリジェント・エナジー・インディア・プライベート社(Intelligent Energy India Private Ltd)を設立した。この会社は補助電源や自動車、そして防衛産業市場におけるクリーンな水素燃料電池システムと水素生産技術を広めるためのパートナーを積極的に探している。
http://www.intelligent-energy.com/news_events_and_press/news/72/【燃料電池ワールドの過去記事】
Vol.223 2006/02/15発行「インテリジェントエナジーとPSAプジョーは協定を発表し、プジョーは最も小さい自動車用燃料電池を公開 (2006/01/12)」
Vol.272 2007/03/19発行「燃料電池オートバイを開発するインテリジェントエナジーとスズキ(2007/02/06)」
Vol.277 2007/04/22発行「インテリジェント・エナジーのユニットが2年の運用を終了する(2007/03/12)」

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