燃料電池ワールド Vol.760 (2010/09/06 10:52)

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□燃料電池ワールド Vol.760
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■2010年09月06日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■燃料電池関連イベント
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☆水素エンジンの音、聞いたことありますか?

 〜『2010「青少年のための科学の祭典」東京大会 in 小金井』に出展
 水素は人類のエネルギー源となり得るのだろうか?

 このことについてウェブ上で時々、否定的な論調を見かける。以前からいろいろな論議はあるのだが、最近のは二次電池との対比での意見の色彩が濃い。

 由来、初めから完璧に迎え入れられるものはなかなか無いのであるから、人類にとって必要なものであれば問題を抱えながら受容されていくはずで、水素はまだ、その未来へのアプローチに運命を託しているのだと言えよう。

 夏休みの先日、東京都立杉並工業高校のクラブ活動で水素エンジン(非常用小型発電機)を見せてもらった。以前から協力していただいている佐藤昌史教諭が作ったものだ。3年前から試作し、今回ようやくノッキングや異常燃焼もなく、安定した運転が出来る仕上がりになったというので、どれどれ、どんな仕上がりかなと出かけていった。この水素エンジンの特長を列記してみよう。
・汎用小型4サイクルエンジン(約50cc)を改造。
・マルチ・フューエルエンジンとして、水素・LPG・バイオガス等での運転が可能。
・燃料電池と比べて効率は低いが、低価格・高い安定性と耐久性がある。
・排気ガスは基本的に水(H2O)と窒素(N)なので環境に優しく屋内運転も可能。 ビニールハウス内でエンジン廃熱も利用できる。

 当日、部員である生徒たちのアシスタントで実際に水素とLPGで運転して、その違いを体感した。頭で理解していたものと違って、毒ガスと山頂の空気ほどの違いをもろに感じ、自動車検査用排気ガステスターで数値的にも確認できた。水素エンジンが自動車に使われるよりもまず、生活の中に普及して欲しいと思ったのは実際に触れてみたからだ。もしかしたら一般に、燃料電池よりも水素エンジンに触れる機会が少ないのかもしれない。

 水素エンジンがどんなものか、小金井市で展示するので、この機会にぜひ体験してみてはいかがですか? 百聞は一見にしかず。
◇日時:9月12日(日) 10:00〜16:30
◇場所:東京学芸大学(小金井キャンパス)
◇入場料:無料
◇主催:2010「青少年のための科学の祭典」東京大会 in 小金井実行委員会、他
◇展示:東京都立杉並工業高校機械工作部次世代自動車研究チーム

■2010年09月03〜05日のWEB LINK NEWS
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2010/09/03 お茶が燃料電池に!? 和知小児童ら実験(京都新聞)

 京都府京丹波町本庄の和知小で2日、関西電力の社員による出前授業があり、児童がお茶などを使って発電する実験にチャレンジした。

 エネルギーへの理解を深める目的で、同社京都支店(京都市下京区)の社員二人が講師を務め、4年生19人が授業を受けた。

 実験では、お茶を入れたフィルムケースを手回し発電機と電線でつなぎ、発電機を約2分間回して通電した。すると、お茶が電気分解され、電気エネルギーを持った「燃料電池」に変化。フィルムケースと電子オルゴールをつなぐと、メロディーが流れ出した。

 大田奈緒子さん(9)=同町下粟野=は「お茶が電池みたいになってびっくり。発電機を回すのが疲れたので、電気を無駄にできないと思った」と感心していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000014-kyt-l26
※写真あり

2010/09/03 JX日鉱日石、マンション用太陽光発電システムが初採用(レスポンス)

 JX日鉱日石エネルギーは、タカラレーベンが9月4日から販売する新規分譲マンション「レーベンハイム光が丘公園」に、マンション用戸別太陽光発電システムが採用されたと発表した。
 同システムが市販のマンション向けに採用されたのは初めて。

 同システムは、独自に開発したパワーコンディショナを使ってマンションの各戸ごとの太陽光発電を可能としたもの。同社は戸建て住宅向けに家庭用燃料電池「エネファーム」を販売しているものの、これまでマンション向けには対応できなかった。

 システムの導入により、マンション住民も戸建ユーザーと同様、電力会社と直接契約して太陽光発電による余剰電力買取制度を利用することが可能となる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000017-rps-bus_all

2010/09/03 コージェネ設置、家庭用20%増 産業用は低迷 日本ガス協会(産経新聞)

 日本ガス協会が3日発表した2009年度末時点の都市ガスコージェネレーションの稼働実績によると、累積設置件数は9万6626件で、前年同期比19・7%増と大幅に伸びた。家庭用が20・9%増えたのが要因だ。産業用は景気低迷の影響で減少した。

 集計の対象は、都市ガスを使い電気と熱を作るガスエンジンや燃料電池など。エネルギーを効率的に利用するため、二酸化炭素(CO2)排出削減につながるとされる。家庭用ではガス業界がガスエンジン給湯器を「エコウィル」、燃料電池を「エネファーム」の名称でそれぞれ売り出している。

 家庭用の累計は9万620万件(9万キロワット)で、前年同期よりも約1万5600件増えた。同協会では、大半がエコウィルだがエネファームも、2千?3千台程度あったとみている。

 一方、産業用は0.7%減の875件だった。ビルや商業施設など業務用は、件数が5131件と前年度比5.5%増えたものの容量は102.7万キロワットで1.1%減少した。初期投資を抑えることのできる比較的小型の設備が増えているとみられる。

 発電容量は計2億7751万キロワットとなり、電力会社の発電所を含む全国の発電容量の1.62%となった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000586-san-bus_all

2010/09/05 「科学の祭典」実験に興味津々 京都(産経新聞)

 小、中、高校生や企業の発想豊かな実験の数々を紹介するミニ「青少年のための科学の祭典」が4日、京都市中京区の市立朱雀中学校で開かれた。小学校の児童や保護者ら約300人が集まり、手回し発電機を使った実験などに歓声をあげながら楽しんでいた。

 イベントは、「子供たちに科学の楽しみを知ってほしい」と、朱雀中や市立朱雀第四小などが主催し、市立洛陽工業高(南区)や教材販売会社などの協力を得て毎年開催。14回目の今年は、体育館や校舎内に23カ所のブースを設け、学校の授業にはない実験が数多く体験できるよう配慮した。

 手回し発電機を回し鉄道模型を動かして電気ができるまでを学ぶ実験、水素を入れた袋に火をつけて爆破し、その瞬間を映像で観察できるもの…。ストローと厚紙で作るストロートンボの工作もあり、工夫を凝らしたブースが並んだ。子供たちが身をかがめてのぞき込み、興味深そうに取り組んでいた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100905-00000017-san-l26

■海外ニュース
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<輸送>
●フォルクスワーゲンの燃料電池車ジェッタ、長距離走行試験を完走(2010年08月18日)

 フォルクスワーゲン(Volkswagen)は、新ブランド燃料電池車「ジェッタ・ハイパワー(Jetta HY.POWER)」の長距離走行試験を完走した。同車は、スイスとイタリア国境を跨ぐ標高6578フィート(約1973メートル)のシンプロン峠で真冬に試験された。
http://www.onlineprnews.com/news/54638-1282162131-volkswagen-successfully-tests-a-new-hydrogen-fuel-cell-jetta.html

〔訳注〕なんで真夏に真冬の記事が出てくるのか。しかも下記の過去記事にあるとおり、2002年に同じ場所で走行試験を行っているが、その時との違いについては配信された民間の記事にも何も書かれていない。
【燃料電池ワールドの過去記事】
Vol.040 2002/03/13発行「フォルクスワーゲンがボーラ HY.POWER.テストに成功〔ドイツ〕」

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