燃料電池ワールド (2009/04/09 09:15)

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□燃料電池ワールド Vol.424
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■2009年04月09日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                  ◇http://blogs.yahoo.co.jp/pemdream

■Blog ニュース 画像は→http://blogs.yahoo.co.jp/pemdream/14412142.html
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☆海外から、そして日本の自治体からの参加増える(FC EXPO2009レポート・5)

 フィンランドってどこにある国か、すぐに分かりますか? ランドという名前が付くので、私はイギリスの近くにあるのかと思いました。でも違いました。北欧3国といわれている国の一つで、ロシアの隣にあるのですね。FC EXPO2009ではこの国からパビリオンが出展されました。フィンランド技術庁は2007年から2013年までの計画で、燃料電池プログラムを持っています。総予算は1億4400万ユーロで、研究開発はもちろんのこと、国内外の企業や研究機関とのネットワークを作ろうとしています。

 話はフィンランドから始まりましたが、今年は海外からのパビリオン参加が増えました。カナダ(左から1番目の写真。クリックすると大きくなります。以下同)、ドイツ(2番目)、フランス(3番目)、スイス(4番目)です。その他に、イタリア、イギリス、エジプト・アラブ共和国、ガボン共和国、クロアチア共和国、中国珠海市、デンマーク、バーレーン王国、アメリカ、ラトビア共和国、韓国、台湾などの国々の大使館や企業が参加しました。

 スイス連邦はアルプスと守秘義務で有名な銀行というくらいの認識しかありませんでしたが、申し訳ないことでした。パビリオンでは、固体酸化物型燃料電池や固体高分子型燃料電池の研究開発をしている企業が説明をしていました。出展社による製品・技術セミナーで「スイスにおける水素研究の動向」という講演をスイス連邦材料試験研究所の方が行いました(大きい写真)。そして、この研究所は、欧州研究共同開発枠組みプログラムの共同研究プロジェクト「水電解による高効率、高温水素製造」に、ドイツやデンマークの研究機関とともに参加しているそうです。

 日本では地方自治体の参加が増えました。相模原市、福岡県(5番目)、北九州市、青森県、三重県、神戸市(6番目)はブースを出展していましたし、大阪府(7番目)は出展社による製品・技術セミナーで熱弁をふるっていました。茨城県、大分県、多治見市、東京都、秩父市、長崎県、新潟県、日光市、函館市、広島県、福島県、北海道、山口県など、自治体のスタンスは産業誘致とエネルギー政策の展開にあるようです。

 特に印象的だったのは、初日に行われた専門技術セミナー「日本、アジア、欧州の燃料電池マーケット」セッションの最初の講演でした。「福岡水素戦略〜Hy-Lifeプロジェクト
〜水素エネルギー社会に向けた福岡の挑戦」と題して、福岡水素エネルギー戦略会議事務局長の藤元正二氏が講演されたのですが、傍聴者の半分近くが外国の方々だったのです。150台の家庭用燃料電池を設置した福岡水素タウンや水素先端世界フォーラムなどの活動が知られていて、海外から強い関心が持たれていたのだと思います。(つづく)

■2009年04月08日のWEB LINK NEWS
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2009/04/08 太陽光発電 デザイン・価格戦略 戸建て標準装備へ官民後押し(フジサンケイ ビジネスアイ)

 初期投資が高く、手が届きにくかった太陽光発電装置を導入する一般家庭が増えている。国や地方自治体の補助制度に加え、住宅メーカーが省エネ住宅の販売を強化していることが追い風だ。新築やリフォームの際に検討するケースが多いが、近い将来、戸建て住宅の屋根に太陽光パネルが「標準装備」になる日が来るかもしれない。

 住宅メーカーも、商品の差別化や価格戦略で、新規需要の取り込みを強めている。積水ハウスは、太陽光発電システムや家庭用燃料電池を備えた環境配慮型住宅を「グリーンファースト」にブランド統一し、販売を始めた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090407-00000041-fsi-bus_all
※写真有り

2009/04/08 ジャパンエナジーと出光、水素回収・燃料連携事業が補助金対象事業に選定(レスポンス)

 ジャパンエナジーと出光興産は8日、愛知県の両社製油所間での水素や燃料の有効活用による連携強化策について、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)「2009年度コンビナート連携石油安定供給対策事業」に応募、補助金交付対象事業として選定されたと発表した。

 両社が実施するコンビナート水素回収・燃料連携事業は、ジャパンエナジー知多製油所が自家燃料としている副生水素を回収・高純度化し、出光興産の愛知製油所へ供給するというもの。これによりジャパンエナジー側で不足する自家燃料を補うため、出光興産側から分解重油やブタンを供給する。これらの実行に必要な連携設備を設置し、水素製造装置の稼動低減や重油の有効活用を図る。期間は2009-2010年度。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090408-00000030-rps-ind
※図有り

2009/04/08 賢い送電線「スマートグリッド」が始動 米が主導権(産経新聞)

 電気を送る送電網が頭脳を持ち、最適な電力供給体制を構築する“賢い”次世代送電システム「スマートグリッド」に脚光が集まっている。太陽光や風力発電など天候に大きく左右され、電力供給が不安定な自然エネルギーの電気を大量に使うには、賢い送電線網が欠かせない。米国のオバマ政権が環境対策と景気浮揚を両立する「グリーン・ニューディール」の中で重点投資を打ち出し、国内でも研究が進んでいる。ただ、日本政府は明確な普及促進に向けた戦略を打ち出しておらず、国際競争力で米国に大きく後れをとる懸念も出ている。

 日本の独立行政法人、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は8日、スマートグリッドについて米国と研究協力を進めるための情報交換を米ニューメキシコ州で開催すると発表した。13日から3日間、双方の専門家約30人が参加する。

 米国が先行するスマートグリッドは、送電網に通信・制御システムを組み込み、発電施設と家庭や工場、ビルなどの施設を結び、発電量に加え、使う側の電力量まで増減させるという優れものだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090408-00000611-san-soci

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●サウスカロライナ州、2つの新しい水素ステーションが開業(2009/03/31)

 サウスカロライナ州は、州で最初となる2つの公的な水素ステーションと、新しく名付けられたサウスカロライナ州水素高速道路の開業を祝った。エーケン(Aiken)にある新しいセイジミル(Sage Mill)水素ステーションは、コロンビア州水素ステーションから59マイルのところに位置している。
http://chronicle.augusta.com/stories/2009/03/31/met_516595.shtml
※写真あり

〔訳注〕セイジミル水素ステーションの近くにはセイジミル工業団地があり、そこにブリジストン/ファイヤーストーン社の工場がある。その工場で韓国、起亜自動車の燃料電池SUV車「ボレゴ(Borrego、英文のBorregaはミス)」やバス、フォークリフトなどが使われている。

 なお、以下のURLに「燃料電池がどう働いてボレゴを動かすのか」という動画があります。なかなかきれいです。
http://video.aol.jp/video-detail/new-video-kia-borrego-fuel-cells-and-how-they-work/305019286/?icid=VIDLRV04

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