燃料電池ワールド (2004/10/20 18:10)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.161 2004/10/20発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆『図解入門 よくわかる最新燃料電池の基本と動向』本日発売!

 PEM−DREAMの燃料電池普及活動から生まれた燃料電池情報のパッチワーク集。2004年夏までの動きを扱っています。「ふむ、なるほど」「へ〜、こんなことが」という新しい発見が見つかれば幸いです。「なんだ、これは!」というところがありましたら批判してください。不安を抱えての初めての出版物です。
●発行:秀和システム ●体裁:A5版、2色刷、232頁 ●価格:1680円(本体価格+税)
●書店またはインターネットの本のサイト(例えばアマゾンドットコム)から入手できます。

☆10月の燃料電池市民講座は、イベントが続くのでお休みします。

☆『燃料電池パワー』Vol.61の内容
【今週の燃料電池関連画像】著作権フリー/添付ファイル 
◇第15回世界水素エネルギー会議」より その10
(株)テクメイションの水素減圧弁(高圧の水素ガスを低圧の水素ガス容器に入れるときに使う)のいろいろ
1.水素減圧弁1
2.水素減圧弁2
3.電子圧力制御の実演
【沼崎英夫/技術レポート】              
◇FC視点のマガジン・ウォッチング
「高圧水素を水の電気分解だけで製造」(NE日経エレクトロニクス、04.10.11.)
※このメールマガジンは、より専門的な情報をPEM−DREAM会員に提供しています。サンプルは、http://www.pem-dream.com/conts.html

■燃料電池関連イベント
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●「燃料電池塾 in 山梨」
◇日時 
10月29日(金) 甲府城西高校と甲府工業高校でセミナーと燃料電池自動車試乗10月30日(土)10時〜16時 「木の国サイト」でイベント(参加自由)
◇内容
・燃料電池自動車の展示
・燃料電池自転車試乗体験
・燃料電池の工作、バラード製「Nexa」や模型・パネルの展示、実験など
・セミナー(講演)
 「水素とインフラについて」岩谷産業
 「燃料電池について」燃料電池NPO法人PEM−DREAM
◇主催 日東物産株式会社
◇協賛 岩谷産業/燃料電池NPO法人PEM−DREAM/荏原バラード/ケミックス
◇後援 山梨県/南アルプス市
◇問い合わせ 日東物産(担当・芦沢)TEL055−226−2211

●燃料電池・水素エネルギー技術展 in 九州
西日本地域では初めての燃料電池及び水素技術に関する見本市
◇日 時 10月27日(水)〜29日(金)10時〜17時
◇会 場 西日本総合展示場本館
     (北九州市小倉北区浅野3丁目8-1) 
      tel.093-511-6848 fax.093-521-8845
◇主 催 経済産業省九州経済産業局/NEDO/九州大学/九州燃料電池研究会/財団法人西日本産業貿易見本市協会
◇主要参加団体 九州大学/NEDO/JHFC/JARI/NEF/エンジニアリング振興協会/トヨタ/ホンダ/日産/GM/ダイムラークライスラー/岩谷/日立/出光興産/東陽テクニカ/コフロック/マイクロパワーエナジー/カナダ/新日本製鐵/MHI/IHI/富士電機/インフラテック/等 約50社  
◇問い合わせ 財団法人西日本産業貿易見本市協会(担当:有田・古賀) 

        北九州市小倉北区浅野3−8−1 tel.093-511-6848
◇詳細は、http://www.eco-t.net/douji/fuel_cell/fuel_cell.htm

●次世代型燃料電池評価装置セミナー
◇日時:大阪会場−10月28日(木)13:30―17:00
    東京会場−11月9日(火)13:30―17:00
◇場所:大阪会場−梅田スカイビル タワーウエスト36階
         (JR大阪駅より徒歩15分)
    東京会場ー大手町KDDIホール
         (JR東京駅より徒歩10分)
◇内容:
1.基調講演『次世代燃料電池の評価方法』
    江口浩一(京都大学工学研究科教授)
2.『次世代型燃料電池評価装置の計測制御部のご説明』
    野中陸奥明(株式会社アポロメック開発部リーダー)
3.『ガス系ソリューション』(加湿制御・露点の安定性向上)
    青木剛(株式会社ラウンドサイエンス開発部部長)
4.『高効率小型熱交換器』

    水井総一(株式会社ルフトヴァッサープロジェクト代表取締役)5.『燃料電池評価に使用される電子負荷装置』
    相澤作巳(株式会社計測技術研究所パワーウエア部課長)
◇参加費:無料
◇主催:株式会社アポロメック、株式会社ラウンドサイエンス
◇協賛:株式会社守谷商會
◇問合せ:株式会社守谷商會営業総括室タスクフォースフォース1 桑迫(くわさこ)
  TEL:03-3278-6084
  e-mail:kuwasako.kohji@moritani.co.jp

●第5回エコ・ネットワーキングの会
レスター・ブラウン氏関西特別講演「経済と環境を両立させるプランBへの道」
◇日時:11月12日(金)13:00〜17:00
◇場所:大阪市中央区民センター(中央区久太郎町1-2-27)
     地下鉄堺筋線・中央線 堺筋本町駅から徒歩1分
◇地図:http://www.city.osaka.jp/shimin/shisetu/01/chuouhoken.html
◇プログラム
13:00〜 枝廣淳子 プレ講演            

       「エコと英語でなりたい自分に!〜はじまりは、レスターに宛てた一通の手紙」
14:00〜 レスター・ブラウン講演
       レスター・ブラウン×枝廣淳子 対談
16:00〜 書籍販売&サイン会
◇参加費:5000円(事前振込の場合。当日5500円)

     *学生料金4000円(事前振込の場合。当日4500円)
    〈部分参加の場合〉

     枝廣淳子講演 2000円(事前振込の場合。当日2500円)

     レスター・ブラウン講演 3000円(事前振込の場合。当日3500円)

     *レスター講演学生料金 2000円(事前振込の場合。当日2500円)
◇お申し込み・お問い合わせ(URL) http://www.japanfs.org/eco-network/電話&FAX:044−922−6130(有限会社イーズ)

■PEM−DREAMニュース
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☆「環境博覧会すぎなみ2004」報告

 また、台風23号がやってくる。今夜には上陸するとか。当たり年の今年は、屋外イベント関係者には冷や冷やものだ。東京・杉並区の「環境博覧会すぎなみ2004」は10月16、17日が開催日だった。台風22号が通り過ぎて雨がしばらく続いて、ようやく晴れた15日には当日の天気は上々と思われていたが、あまり晴れすぎて天気を吸い取ってしまったのか、16日は一転してそら寒い曇りとなった。当日の朝の挨拶では「このごろ天気予報がよくはずれますね」というぼやきがあちこちで聞かれた。

 もう少し人が出るかと思ったが、あまり来ない。こちらは、燃料電池自動車の試乗だから人が並んだらどう裁こうか、ということばかり思案していたが、その準備は全く必要なかった。岩谷産業の協力でホンダのFCXがやってきた。事前にチェックしていたコースを確認するために、朝一番に乗りたいといって来てくださった方も同乗して、20分くらい周辺を走り回った。その後は8分コースになったので、ビッグプレゼントになった訳だ。

 井の頭線と環状八号線が交わる高井戸一帯は、高級住宅地のイメージがあるが道は農道がベースになったままで、とても狭い。30キロくらいで走らないと危なく感じる。運転者に負担をかけないように単純なコースを設定したが、老人の歩行者と自転車利用者が多く、路地からの飛び出しも気を付けなければならないので、いつもの試乗会のコースとは大違いだったようだ。燃料電池自動車の運転は、この場合はホンダの講習を受けた運転許可証を持っていなければできないから、1日を一人で頑張らなければならず、運転者にとっては疲れる試乗会となった。大丈夫ですよ、といってくださって準備が終わったころ、ウェブリンク・ニュースにも載っているトヨタの燃料電池車の水素漏れの報告が飛び込んできた。岩谷産業はトヨタの車も持っていて、同じ日に西日本の方で試乗会を行う予定だったから、その対応の電話がばんばんかかってくる。落ち着けない状況がしばらく続いた。

 FCXは4人乗りなので、一度試乗に出てしまえば8分間で次に乗る3人を集めればいい。通りかかる区民に「燃料電池車に乗ってみませんか」と声をかけて、予想と大違いのゆったりしたペースでその日は過ぎていった。17回の試乗を行い、40名が体験した。夕方、翌日の打ち合わせをした時に、急きょFCXを大分まで運ばなければならなくなったので午後1時までしか使えないこと、大分で走らせなければならないので水素を残しておかなければならないことなどが分かり、こちらの対応として、試乗コースは短くして、3人を乗せて走ることが決められた。初日は希望者が少なく一人でも乗せて走っていたので、これは水素を残すための措置だった。17日は快晴で日曜日。いつも2日目の方が人出が多いので、3分コースに短縮した。午前10時から午後1時までに17回の試乗、50名の体験ができた。

 受付のテントには、燃料電池自動車のいろいろな情報をA3判の紙に20枚ほどプリントして貼りだした。少し小さいかなと思ったが、大きくしてパネルに入れるとコストがかかるので、そのまま貼った訳だが、結構見てくれていた。クルマの出入りの合間にそうした人に話しかけたり、前を通る人を呼び込んだりして、スタッフは目一杯働いた。ボランティアの呼びかけに応えてくださったスタッフは、自己紹介してみると多士済々だった。イベント・プランナーの方、フラーレンを作っている方、パソコンの入力を専門にしている方(普通の文字入力ではなく、特殊な入力だった)、工業高校の先生、水素の減圧弁を扱っている商社の方などで、他にも市民講座で会った方も来られて、スタッフ内部の交流も盛り上がることとなった。

 自治体のイベントというと、だいたい来る年齢層や家族構成が決まっている。実感では、燃料電池を知っている人は1〜2割いるかいないかだろうし、試乗目当ての人はごく少なかった。「燃料電池車」とクルマのボディに書いてあっても、電気自動車と誤解する人が結構いて、「まあ、とにかく一度乗ってみれば違いが分かるから」と口説いて乗せると、まず100%の確率で「欲しいわね〜」ということになった。100の説法より1の試乗である。本物の説得力は強い。

 子どもの中には「テレビで見たクルマだ」という子もいた。全体に数少ない青年には声掛けをするようにしたら、やはり反応はよくて、熱心に説明も聞いてくれた。70以上の方々はほとんどスカ。幼児連れのお母さんもかなりスカ。世の中はまだまだ燃料電池に関心がない。

 FCXの性能はすごく良かった。あの小さいボディに、ガソリンエンジンで言うと3000ccクラスの動力があり、静かで振動がない。試乗した方の感想で多かったのは「音がしないので危なそうだ」という意見だった。ちょっとアクセルを踏むとすぐに60kmくらいのスピードになってしまう。道が狭く、前に自転車がいたりすると気がつかないのではないかと感じる。運転も、ガソリン自動車だとエンジンの音でスピードを判断しているので、初めのころは気がつかずに70kmくらい出していたこともあってドキッとして、それからスピードメーターを見て走るようになった、と教えてくれた。燃料電池車だからといって特別な運転技術は必要ないが、こうした特性はきちんと理解していないとならないだろう。

 水素はどんどん減った。初日で約半分使ったようで、会場に来る距離を入れても70kmくらい走った勘定になる。ということは、試乗コースが燃料を食うコースだったことを差し引いても、カタログデータの300kmには到底行かない。ここが燃料電池車のスタートなんだ、ということも実感した。

 初めての試乗会の運営で大体の要領はつかめた。月末は甲府で試乗会を行う予定だったが、トヨタのクルマを手配していたので試乗はできなくなった。イベントの質を下げないようにどうやるか、その準備で忙しくなったが、こうした状況は全体で乗り越えて行かなくてはならい問題だ。こちらのテンションは上がりっぱなしである。

■WEB LINK NEWS
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04/10/13 WSJ-エナジー・コンバージョン、ハイブリッド車人気が追い風に(1)(ダウ・ジョーンズ)

 ECDは1980年代にニッケル水素(NiMH)電池を発明した。業界の専門家によると、液体水素燃料電池技術の長期的な利用に向けて業界が進化する過程で、NiMH電池は業界の成長をけん引する可能性があるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041013-00000024-dwj-biz

04/10/14 トヨタ紡織、フィルター事業拡大−2010年連結売上高800億円に(日刊工業新聞)

 将来は、燃料電池車用フィルターや、これまで手がけていないアフター市場向けの低コスト品開発も課題となる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041014-00000009-nkn-ind

04/10/14 三菱自、ダイムラーとの共同プロ一部見直し−燃料電池車を独自路線に(日刊工業新聞)

 コンパクトカーや小型車でのプラットフォーム(車台)共通化や、ワールドエンジンの共同開発などは継続するが、Dセグメントと呼ばれる中型車については中止も含めて再検討の協議に入った。将来技術の燃料電池車についてもダイムラーとは一線を画す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041014-00000010-nkn-ind

04/10/14 【中国】VW:同済大と協力、燃料電池車の開発に着手(サーチナ・中国情報局)

 大衆汽車が「途安(Touran)」をベースにしたシャシーを、同済大学が燃料電池と高性能電池を、徳国IAV社は関連ソフトを提供する。「自動車エネルギー分配コントロールシステム」開発し、国際基準に照らし合わせて、車体の組み立て、性能、走行テストを実施する。大衆汽車広報部の楊琳氏は、「来年の初頭には、テストカーが完成するだろう。ただし、量産は先になる」と述べた。また開発関係者は、「中国は電気自動車の開発に適している」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041014-00000011-scn-int

04/10/14 ナフサ利用定置用燃料電池を公開・松村物産(中日新聞)

 同社が管理する燃料電池は、バーナーで約七百度に熱したプラチナなどを触媒に、炭素と水素の化合物であるナフサを燃焼。炭素と水素を分解する。取り出した水素は空気中の酸素と電気化学反応させ、発電をGS内の照明などに使っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041014-00000011-cnc-l17

04/10/15 マツダ、電動ハイブリッド水素ロータリー車開発−06年実用化へ(日刊工業新聞)

 マツダは、電動ハイブリッド水素ロータリーエンジン(RE)車を開発する。モーターで駆動を補い、水素REの出力と走行距離を高める。06年以降に実用化する。これに先立ち06年までに水素RE車のリース販売を始める。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000009-nkn-ind

04/10/15 東電、中小ビルの省エネ支援で報奨金制度スタート(日刊工業新聞)

 東京電力は、中小のオフィスビルが取り組む省エネの支援に乗り出す。ビルの所有者などが省エネ支援サービス(ESCO)事業者と共同で進める省エネ対策の成果を、二酸化炭素(CO2)の削減量に換算。削減量に応じて報奨金を支払う制度を15日にスタートさせる。エネルギーの供給者として、地球温暖化の抑止に努める事業者を応援。同時に、省エネを進める上での電気の有効性についても浸透させていく。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000022-nkn-ind

04/10/15 木材から水素の生産に成功 産総研(ITmediaニュース)

 産業技術総合研究所(産総研)はこのほど、木材から水素を連続的に生産することに成功したと発表した。二酸化炭素を含まないクリーンガスの連続生産は世界初。連続処理にめどをつけたことで実用化の道が開け、水素自動車などによるクリーンな循環型社会の実現に近づくと期待している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000023-zdn_n-sci

04/10/15 水素の効率的製造実現へ 実用化に向け研究成果発表−−核燃機構と原研大洗 /茨城(毎日新聞)

 二酸化炭素を排出しない理想的なエネルギー源として注目を集める水素。その効率的な製造につながる研究成果を、核燃料サイクル開発機構と日本原子力研究所が相次いで発表した。両研究機関ではそれぞれ「水素社会の到来に対応できるよう、実用化に向けてさらに研究を進めたい」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000084-mailo-l08

04/10/15 ディーゼルとハイブリッドが合体したエコカーの可能性(WIRED)

 これら2つの技術の結合は、「本当に環境に優しい自動車を作り上げるための最善策」だとカーン氏は述べる。両技術は互いに補完し合い、その一体化は、「一連の流れの中で、論理的に必然といえる次の一歩」だという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000007-wir-sci

04/10/17 パンの切れ端から水素生成…サッポロなどが技術を確立(読売新聞)

 食品廃棄物を分解処理する際に、水素を生成する微生物群を使う。分解で発生したメタンガスを改質器で水素に変換する従来型の生成方式より効率が良く、硫黄分を含まない水素を生成できるとしている。将来は、木材の切れ端などの農林廃棄物にも応用できる可能性があるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041017-00000212-yom-bus_all

04/10/18 三洋、Mercedesとハイブリッド車用二次電池を共同開発へ(ITmediaニュース)

 これまで両社は燃料電池自動車用ニッケル水素充電池を共同開発し、「Aクラス」に供給した実績がある。今回の合意で二次電池開発のパートナーシップを強化する。また三洋は、欧州の大手自動車用電装メーカーと、ディーゼル/ガソリンHEV用二次電池システムの共同開発に向け協議中としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041018-00000030-zdn_n-sci

04/10/19 英和、固体高分子型燃料電池の積層セル用測定装置を11月発売(日刊工業新聞)

 英和(大阪市西区、阿部健治社長、06・6539・4816)は、固体高分子形燃料電池の積層セルの電圧と抵抗を測定する装置「FCV―1000」を、11月に発売する。セル単体向けの装置はあるが、家庭用燃料電池の発売が近づいているため、実機で用いる積層セル用の需要が増大すると判断した。価格は120万円で、初年度50台の販売を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041019-00000003-nkn-ind

04/10/19 都交通局、燃料電池バス運休 同型電池搭載車で水素漏れ、製造元の要請で /東京(毎日新聞)

 都交通局は18日、平日に都心2系統で運行していた燃料電池バスを16日から運休したと発表した。機関部分を製造したトヨタ自動車から「同じ構造の燃料電池を搭載した乗用車で不具合が見つかったため、回収して点検したい」と要請があったためで、運行再開時期は未定。都心での運行実験は11月5日までの予定だったが、点検が終わるまでは普通の都バスで代替する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041019-00000102-mailo-l13

04/10/19 NEC、燃料電池一体型ノートPCを開発 (ITmediaニュース)

 NECとNECパーソナルプロダクツは10月19日、燃料電池ユニットを一体化したノートPCを開発したと発表した。超低電圧版Pentium M 713(1.1GHz)を搭載し、燃料カートリッジ1本使用時で約10時間の動作が可能だ。開発中の試作品のため、商品化は未定。10月20−23日に開かれる「WPC EXPO 2004」(東京ビッグサイト)に参考出展する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041019-00000044-zdn_n-sci

04/10/20 トヨタ、実証実験中の燃料電池車を水素漏れで点検・回収(日刊工業新聞)

 トヨタ自動車は安全確認のために燃料電池車を一時回収し、点検する。公道走行試験で使用していた自社保有の燃料電池(FC)車で、水素タンクから水素漏れの不具合が発見されたため。東京都が実証実験に運行しているバスを含めて、これまで販売した日米17台の回収を始めた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041020-00000009-nkn-ind

■海外ニュース(10月―2)
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<輸送>
●Palcanがヴィクトリア大学にスクーターを提供
Palcan Power Systems Inc.はブリティッシュコロンビア州ヴィクトリア大学の総合エネルギーシステムインスティチュート(IESVic)から、比較実験の為に2台のスクーターを準備、提供する様に依頼を受けた。スクーターの内、1台は、市販のバッテリー駆動電動スクーターで、もう一台がPalcan社によって燃料電池仕様に改造された同型スクーターである。2台のスクーターは数学モデルと研究開発ソフトウエアを利用したIESVicの特殊試験装置上で同じ運転サイクルを使って試験される。西部多様化基金他からの研究費助成を受けたインスティチュートの研究により、Palcan社は多くの運転及びデザインデータを手に入れる見込み。テストは、燃料電池車設計者が燃料電池スタック、燃料電池制御システム、動力均衡、電動システムデザインを最適化することを可能にする改良されたシステムデザインモデルをもたらすであろう。
http://www.palcan.com/s/NewsReleases.asp?ReportID=89117&_Type=News-Releases&_Title=Palcan-Receives-Order-From-University-Of-Victorias-Institute-For-Integrated...

●ヤマハが燃料電池バイクを路上テスト
ヤマハ発動機(株)は現在、燃料技術の環境インパクトについてデータ収集中のメタノール燃料電池で駆動するバイクの路上テストを開始した。試験は、ヤマハパッソル電動スクーターをベースに、航続距離を100キロ以上とする為4リットルの燃料タンクを搭載したFC06モデルを使って実施される。ヤマハは、同モデルの2005年中の上市を目指す。
http://freeserve.advfn.com/cmn/news/afxfreea.php?article=8829654

●BOCとCellexが燃料電池フォークリフトを開発
BOCとCellex Power Products Inc.は、北米の大規模配送倉庫内で使用されるフォークリフト向けの水素供給ソリューションと駆動用燃料電池を共同で開発している。Cellexはトラック向けの水素燃料電池動力ユニットを供給し、一方、BOCは屋内水素充填設備を提供する。燃料電池駆動フォークリフトの次期顧客トライアルは、米国及びカナダの顧客のサイトで実施され、3ヶ月で終了する予定。
http://www.cellexpower.com/about_news.php#16

<ポータブル/バックアップ電源>
●Plug PowerとTyco Electronicsが代理店契約。GenCoreはOneida TelephoneNetworkに電源供給
Plug Power Inc.はTyco Electronics Power Systems, Inc.との間で、Tyco社がPlugPower社のGenCoreィ5T燃料電池システムを米国及びカナダで通信バックアップ電源用途に営業販売する契約を結んだ。Plug Power社との契約の下、Tyco Electronicsは、同社の直販網を通じ、Tyco Electronics及びPlug Powerの両方のブランド名でGenCore製品を営業、拡販、販売する。別のニュースは、Plug Powerは、オネイダ郡地域電話網にもGenCoreィ5T48 5キロワットバックアップ燃料電池システムがバックアップ電源を供給すると伝えている。
http://www.plugpower.com/news/press.cfm

<燃料/改質器/貯蔵>
●Nuveraが水素テスト施設をオープン
Nuvera Fuel Cells, Inc.はPraxair Incとパートナー関係にあるRIVOIRA S.p.A.及びSIADグループの2社と共に、水素テスト施設を建設する計画である。計画では、水素ベース燃料電池システムの実証を目的としてイタリア・Osio Sopra(ベルガモ)にあるSIADの施設を拡張する。新設される設備は、約180平方メートルのスペースで、Nuvera社の産業機器用H2eェ燃料電池発電モジュール、120キロワットサイズの産業用水素回収装置FORZAェ発電モジュール、及び自動車用Andromedaェ燃料電池スタックを含む5.5キロワットから25キロワットの発電能力を持つ製品のテストに利用される。
http://www.nuvera.com/

<燃料電池コンポーネント>
●Greenlight Powerが旭硝子に燃料電池テストステーションを販売
Hydrogenics Corporationの100%子会社であるGreenlight Power Technologiesが、2基のFCATS G50燃料電池テストステーションを、燃料電池コンポーネントのリーディングメーカーである旭化成に販売した。ステーションは本年末までに納入予定。
http://www.hydrogenics.com/ir_newsdetail.asp?RELEASEID=143787

<募集>
●米国エネルギー省FreedomCAR及び車両技術RFP.

 米国エネルギー省(DOE)はFreedomCAR及び車両技術プログラムの元で行われる費用分配プロジェクトへの参加者を募っている。対象分野は、(1)先進燃焼機関提供技術(2)OEM工場設備オプションとしての大型トラック向け車載アイドル低減技術の統合及び(3)対象分野に於ける先進燃焼機関の高度車両試験評価。24〜60ヶ月のプロジェクト8件までに対して、総額約685万ドル(約7億5000万円)が提供される予定。各プロジェクトには25%〜50%のコスト負担が求められる。参加資格に制限はない。申し込みは、2004年11月10日まで。更に詳細な情報は下記から:
http://www.fedgrants.gov/Applicants/DOE/PAM/HQ/DE-PS26-05NT42296-00/listing.html

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■燃料電池ワールド
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