燃料電池ワールド (2003/07/02 15:50)

水素チャンネル Home

□燃料電池ワールド
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■Vol.100 2003/07/02発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆PEM−DREAM会員用メールマガジン『燃料電池パワー』を7月9日に創刊(再掲)

 『燃料電池ワールド』は、7月2日の発行で100号を迎えました。これも4500人余の読者の皆さまの励まし(と無言の圧力?)のおかげです。ありがとうございます。

 2001年5月8日の創刊号から足掛け2年2カ月が経ち、燃料電池の発展もスピードを増してきました。しばらく前から情報が格段に増え、文字量も限界に近づいていると思います。また、現在の発行方法では画像を提供することができません。

 『燃料電池ワールド』は燃料電池への理解を普及するための無料メルマガとして発行しています。多くの方に読んでいただきたいので、あまり専門的な内容を増やすことはできません。

 さらに、その発行にかかるコストはPEM−DREAMだけで賄っています。この構造は,PEMーDREAMが財政的に成り立っている間はいいのですが、現実にはその保証はまだありません。

 これらの問題を統一的に解決するチャレンジとして、新しいメルマガ『燃料電池パワー』を創刊することにしました。これは、PEM−DREAM会員だけに配信するメルマガです。

 なぜ、会員だけなのか? その答は、自主的なNPO法人として財政的に自立することが『燃料電池ワールド』の発行も保証できるからです。そのため『燃料電池パワー』は、会員拡大のインセンティブとして位置づけました。会員は、PEM−DREAMの活動を財政的に支援してくださる方々ですが、支払っていただいた会費に対しては見返りがあって当然だと思います。

 『燃料電池パワー』は『燃料電池ワールド』と同じく毎週水曜に発行します。内容は、まず燃料電池関係の画像の提供をメイン・サービスとして始めます。毎号1〜2点の画像を著作権フリーとして提供し、自由に使っていただこうと思います。マスコミやWebサイトではなかなか見られない画像をお送りします。創刊号で提供する画像については、下段の「100号記念プレゼント」をご覧ください。

 その他のコンテンツには、山本寛氏の海外情報を主とした「山本寛ウオッチング・燃料電池と常温核融合」(仮)や、沼崎英夫氏の足で調べた「沼崎英夫技術レポート」(仮)などを準備し、不定期で掲載します。『燃料電池ワールド』と内容が重複しないように、号を重ねながら充実させていきたいと考えています。

 なお、これを機会にPEM−DREAMの情報会員に企業、団体の受付も始めます。会費は個人と同じく年間1万円で、会員としての権利は社員1名とします。運営に参加することはできませんが、PEM−DREAMの活動を支援していただき、サービスを大いに利用していただきたいと思います。

 そして、『燃料電池ワールド』の読者の皆さまにもご理解いただき、会員への参加をお願いしたいと思います。

☆『燃料電池ワールド』100号記念プレゼント(再掲)
 少し早いですが、100号を記念してプレゼントを行います。
○内容 1.『燃料電池パワー』を1年間提供    10名
    2.『燃料電池パワー』創刊号の画像提供  30名

       ・トヨタが提案する未来の燃料電池自動車「FineーS」(デトロイトショー出品車)

       ・トヨタが発売した燃料電池自動車「FCHV」のボディをなくしたエンジンルームと車体

       ・東京・有明水素ステーション開所式と燃料電池バス 
○応募方法 1か2のどちらかを明記して、メールでご応募ください。応募者多数の場合は抽選になります。
○締め切り 7月5日(土)
○発送   7月9日(水)

☆「遊んで作る燃料電池100円実験キット」と材料提供(再掲)

 日本中、どこでも誰でも、手軽に、安全に、安上がりに燃料電池の原理を実験できる「遊んで作る燃料電池100円実験キット」。このキットの材料と製作ストーリーを書いた資料をメールで無料で差し上げています。ご希望の方は、
info@pem-dream.com までお申し込み下さい。

 また、すでに資料を請求された方から、材料として使うLEDと電線が入手しにくいので対応できないかとの相談がありました。そこで、私たちが常備している中から、希望する方に提供することにしました。

 内容は、LED3個と電線20cmくらいを2本です。ご希望の方は、切手200円分(郵送料含む)を事務局までお送り下さい。折り返し郵送します。
・宛先 〒198−0032 東京都野上町4−3−4ベルドール河辺201
    燃料電池NPO法人PEM−DREAM

■PEM−DREAMイベント
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☆7月の燃料電池市民講座
「『燃料電池パワー』創刊を記念して――燃料電池海外トピックス」ゲスト=沼崎英夫氏(ソーラーシステム研究所)
    山本寛氏(技術ジャーナリスト)

 今回のゲストは市民講座で初めての2人となった。2人とも9日から創刊する『燃料電池パワー』の執筆者である。沼崎氏は『燃料電池ワールド』の「燃料電池マイレポート」にしばしば登場して、技術レポートを提供してくださっている。山本氏は著書『水素経済革命』で、昨年市民講座のゲストを勤めていただいた。今回の市民講座では、ともに海外の最新情報を伝えていただく。
○日 時 7月26日(土)午後2時から
○場 所 岩谷産業株式会社本社会議室(新橋駅から徒歩約10分、地図をお送りします)
○参加費 2000円(PEM−DREAM会員は無料)
○申し込み方法 メールまたはFAXにて、「7月の燃料電池市民講座」と明記の上、氏名、連絡先、電話番号をご記入の上、お送り下さい。
 メール info@pem-dream.com 
※PEM−DREAM会員は、この市民講座の生録CDと配付資料および『燃料電池パワー』を入手できます。ご希望の方はぜひご入会ください。
入会案内 http://www.pem-dream.com/conts.html

■燃料電池関連イベント
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☆講演会「燃料電池における材料技術の現状と課題」(再掲)
◇日 時 7月10日(木)9:30〜18:30
◇場 所 大阪市立工業研究所講堂
◇主 催 (社)大阪工研協会
◇参加費 当協会員 17,000円、協賛団体 22,000円、一般 27,000円
◇プログラム
〈基調講演〉
1.固体高分子形燃料電池の開発の現状及び今後の課題  

   三菱電機(株)先端技術総合研究所エネルギー変換技術部主席研究員 光田憲朗氏
2.クリーンエネルギー自動車の現状と将来展望−燃料電池車を中心に−
  ?本田技術研究所栃木研究所主任研究員 佐藤 登氏
〈要素技術実用化のポイント〉
1.高強度カーボンモールドセパレータの開発と応用事例

   日清紡?開発事業本部燃料電池事業部開発課・営業課長 斉藤一夫氏2.固体高分子形燃料電池セパレータ用ステンレス材料開発の現状     
   住友金属工業?総合技術研究所部長研究員 樽谷芳男氏
3.マイクロDMFC

   (株)日立製作所日立研究所環境・パワ―センタ燃料電池部技術主幹 加茂友一氏
4.固体高分子形燃料電池(PEFC)用電極触媒の開発現況と課題

   田中貴金属工業(株)技術部プロジェクトリーダー 多田智之氏 〈ミキサー〉講師の先生方を囲んでの、また、参加された方々同士の情報交換
◇申し込み・問い合わせ
(社)大阪工研協会 http://www008.upp.so-net.ne.jp/oira/

    電話 06−6962−5307、FAX 06−6963−2414
E-メール oira@fa3.so-net.ne.jp

☆ベルト伝動技術懇話会企画委員会主催第10回講演会『燃料電池でベルトはどうなる』
〜次世代エネルギーを知り,ベルト産業発展のヒントをつかもう〜(再掲)
◇日 時 7月11日(金)13:00〜17:20
◇場 所 キャンパスプラザ京都4F第2講義室
      〒600-8216 京都市下京区西洞院通り塩小路下ル
      (京都駅中央郵便局西側) TEL 075-353-9111
◇講演者及び講演題目   「燃料電池ワールドーその広がりと社会に与えるインパクト」
  燃料電池 NPO法人PEM−DREM 坂本一郎氏
「大阪ガスにおける家庭用PEFCコージェネレーションシステムの開発」
  大阪ガス(株)家庭用コージェネレーション部 山崎修氏 
「水素ステーションと岩谷産業の取り組みについて」
  岩谷産業(株) 産業ガス・溶材本部ガス技術部 建元章氏
「燃料電池自動車の動向とダイハツの取り組みについて」
  ダイハツ工業(株)E・HV開発部 北村晏一氏
◇参加費 会員5,000円 学生500円 会員外10,000円
◇参加申し込み 7月3日(木)までに下記事務局にE-mail(又はFax)で。
◇問い合わせ先 ベルト伝動技術懇話会事務局(同志社大学工学部機械系学科内)
         TEL(FAX)0774−65−6782
         E-mail:belt@mvd.biglobe.ne.jp
         URL:http://www2s.biglobe.ne.jp/~belt/

■PEM−DREAMニュース
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☆『燃料電池ワールド』100号のモノローグ

 『燃料電池ワールド』を始める少し前に、mile-stone という英語の訳に苦労したことがある。辞書には「マイル標石、里程標石」とか「(重大な)段階、(画期的)事件」という訳が載っているが、なかなかイメージがつかめなかった。街道の分かれ道などで「→○○まで何キロ」とか書いてある標識のようなものだと思うが、最近では、イチロー選手や松井選手が区切りのいい記録を達成したときのコメントで、「これは経過点です」といっている意味のようだとも思う。

 100号というのは mile-stone なのだろう。少しはにかみたい気持ちもあるが、まず続けようという意志と、支えてくださった方々と、コミュニケーションを持った多くの読者の皆さんとの共同作業だったという想いが溢れてくる。そして、何よりも燃料電池というテーマが押し上げてくれたと思う。

 メルマガを始めたきっかけは、燃料電池実用化推進協議会の発足を知ったからだ。私たちは、このニュースを知り、日本の燃料電池推進の心棒ができたと考えた。それは燃料電池に惚れた思いこみであったかもしれないが、とてもうれしく、多くの人にこのことを知って欲しいという気持ちになった。実用化推進協議会は2001年3月19日に発足し、私たちは気持ちのままに4月11日に vol.0を発行してこのニュースを載せ、10人くらいの友人に勝手に送りつけた。その後、00、000号と3回準備号を出して、正式に創刊号と銘打ったのは5月9日だった。

 創刊号の記事は、「PEM−DREAM2001年の事業計画」である。そこに書かれたもので実現できなかったこともあるが、続いているものもある。事業計画というもの自体がよく分からなかったし、NPOの運営も手探りで、東京都主催の「戦略的マネジメント研修」に通って手掛かりを探していた。メルマガは「えーい、やってしまえ」という調子だったので、事業計画としては後出しになった。その後、サーバーのダウンや引っ越しなど、いろいろなことが起きて、読み返してみるとPEM−DREAMの3年余の歴史が『燃料電池ワールド』に刻み込まれている。

 もともと理科には縁のないメンバーが始めたので、燃料電池をどのくらい理解していたかは分からない。燃料電池のいいとこ取りをして悦に入っていた面もあるが、勉強をしようと思った。燃料電池の本が出たら本屋に行って買ってきて読んだ。現在、事務所にある燃料電池の本は以下のもので、発行順に並べてみる。

1984年(1992年に改訂第2版)
 『燃料電池』高橋武彦(共立出版)
1992年
 『燃料電池のおはなし』広瀬研吉(日本規格協会)
1994年

 『燃料電池発電』電気学会燃料電池運転性調査専門委員会編(コロナ社)

 『地球にやさしい天然ガス燃料電池』石丸公生(日刊工業新聞社)1998年
 『「温もり」の選択』赤池学(TBSブリタニカ)
1999年

 『さようならエンジン燃料電池こんにちは』山本寛(東洋経済新報社)
 『PEM・燃料電池入門』平田賢監修(環境新聞社)
2000年
 『燃料電池革命』駒橋徐(日刊工業新聞社)
 『燃料電池とは何か』清水和夫・平田賢(NHKブックス)
2001年
 1月『燃料電池の話』幾島賢治(化学工業日報社)
 2月『燃料電池派が世界を変える』広瀬隆(NHK出版)

 5月『さようなら原発水素エネルギーこんにちは』山本寛(東洋経済新報社)

 6月『マイクロパワー革命』柏木孝夫・橋本尚人・金谷年展(TBSブリタニカ)
 6月日経メカニカル別冊『燃料電池開発最前線』(日経BP社)

 7月季刊誌『燃料電池』創刊 燃料電池開発情報センター(出版も)
 8月『燃料電池のすべて』池田宏之助(日本実業出版社)

 9月『すぐわかる!燃料電池の仕組み』秋元格・千葉三樹男・山本寛(かんき出版)

 11月『トコトンやさしい燃料電池の本』燃料電池研究会(日刊工業新聞社)2002年

 3月『燃料電池のすべてが面白いほどわかる本』御堀直嗣(中経出版)
 12月『水素経済革命』山本寛(新泉社)
 12月『水素エネルギー革命』駒橋徐(日刊工業新聞社)
2003年

 『よくわかる燃料電池ビジネスQ&A』財団法人エルピーガス振興センター編(出版も)

 未だに理解不能な専門書もあるが、はやりの「よくわかる」本が増えてきていることが分かる。報道されるニュースの量は時とともに増えてきているが、単行本は2001年がブームだった。ちょうど日本が、燃料電池の主流となっている固体高分子型の研究開発に本格的に乗り出したのと軌を同じくしている。

 これらのうちの何冊かは、内容構成が似ている。燃料電池とは、燃料電池の仕組み、燃料電池の種類、自動車業界の動き、家庭用、携帯用の動き、水素のインフラなどである。よくまとめてあると思うが、何となく平板的で、私たちの思いとは少しずれを感じる。私たちはこうしたことも伝えたいが、それ以上に燃料電池が社会を変えていく有様を知って欲しいと願っている。

 PEM−DREAMの燃料電池の理解はこうだ。技術が新しい資源を生み出す。300年前にイギリスは木材資源危機となり、蒸気機関が石炭を資源化し、産業革命を起こした。100年前にはアメリカは暖房や照明に使っていた鯨油不足となり、石油を世に出した。ところがエジソンの電球の発明で石油の用途がなくなりかけたところに内燃機関が発明され、石油が資源となり、20世紀は石油の世紀となった。現在は化石燃料の枯渇に直面しかかっており、燃料電池が水素を資源化しようとしている。

 燃料電池が社会を変えていく理由はいろいろ言われているが、何よりも効率がいいからだ。このことを理解するには多少の理科の知識がいるが、この理解がなければ燃料電池の必然性や広がりは納得できないと思う。だが、これを分かりやすく説明するのは難しくて、PEM−DREAMのホームページでは未だタイトルしか載せていない。普通に考えれば、最初に載せるべき情報なのだが。

 私たちは耳学問で勉強してきている。市民講座やイベントと同じく、『燃料電池ワールド』の発行は“持続可能な”勉強の場でもある。そこで感じたこと、考えたことをまた記事にしてお返ししていく。そうした循環を通して燃料電池を推進する世論を作っていきたい。だから、始めは荒削りでもだんだん精密なものになれればいいと思って続けている。燃料電池の素人としてはこれしか方法がなかったからだ。

 だんだん専門的な方の協力が得られるようになり、足りないところを補えるようになった。来週から創刊する『燃料電池パワー』は署名記事を原則として、『燃料電池ワールド』よりも専門的な情報で構成しようと考えている。『燃料電池ワールド』の101号は『燃料電池パワー』の1号目。仲良く並んで2の数字に届くように、気を引き締めて取りかかろう。

■燃料電池GOODS
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【ご注文はメール info@pem-dream.com でどうぞ】
☆パソコンで聞く生録CD『カナダ燃料電池2003』を発売(再掲)

 PEM−DREAMが3月に行ったカナダ燃料電池業界視察の記録のCD−ROMです。訪問先のプレゼンテーションと質疑応答の生録音をデータにして、日本語テキストと、撮影を許可された写真を収録しています。訪問先(録音時間)は以下の5カ所です。
・フュエルセル・カナダ(約105分):国立の非営利団体。カナダの全般的な状況を知ることができる。
・パワーテック・ラボ社(約70分):天然ガスと水素をブレンドする話や水素ステーション計画などを知ることができる。
・マグパワー・システムズ社(約130分):「マグネシウム/空気燃料電池」と水素インヒビター技術について、詳細な説明がなされた。
・パルキャン社(約80分):プレゼンはなく、質疑応答のみ。自転車や車椅子、それらの中国での生産計画など、カナダ発燃料電池製品のひとつのモデルである。
・グリーンライト社(約110分):燃料電池試験装置製造会社として燃料電池の評価事業に特化している。
○価格 それぞれ1カ所につきCD−ROM3枚組 8000円(税・送料込み。PEM−DREAM会員は5000円)
○付録として、バラード社の本社・工場の外観と燃料電池バス「シターロ」の写真、視察旅行に参加された沼崎英夫氏の視察レポートを添付します。全ての写真は著作権フリーです。
○ご注文の際は、ご希望の企業・団体名、およびお使いのパソコンの種類(Windows/Mac)をご記入ください。

☆『水素経済革命』(山本寛著、新泉社)(再掲)

 定価1400円(税、送料別)のところ、税、送料込みで1500円(PEM−DREAM会員は1割引))で提供します。ご注文は、郵送先と冊数をお書きの上お申し込みください。

☆「燃料電池+ミニカー」組み立てセット〔再掲)

 資源エネルギー庁のエネルギー教育用教材キットに取り上げられたセットです。自分で組み立てた燃料電池をミニカーにセットして、水素を供給して走らせることができ、直線で20メートルくらい走ります。燃料電池単独でも使えます。NPO特別価格15000円(税、送料込み。PEM−DREAM会員は1割引))です。写真は
http://www.pem-dream.com/kit.html でご覧ください。
※激走―そして激突!? 燃料電池ミニカーの23秒ビデオ 鳥取県の信原一郎さんが、ミニカーの激走ぶりをビデオで撮影してくださいました。
http://www.pem-dream.com/move.html

☆「ソーラー+燃料電池」学習キット(再掲)

 太陽光発電、水素の製造、燃料電池について、中学から高校生程度の物理と化学の基礎知識を学びながら、30種類の実験を進めるキットです。再生可能な循環型エネルギーの仕組みを理解するのに最適です。

 100頁の英文テキストと和訳テキストつき。販売価格24000円(税、送料別)のところ、NPO特別価格23000円(税、送料込み。PEM−DREAM会員は1割引)で提供します。写真は http://www.pem-dream.com/kit02.html でご覧ください。

■WEB LINK NEWS
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03/06/23 「水素エコノミー」の課題は、「水素漏れ」の軽減(WIRED)

 トヨタは5月、日本で販売した車の1台で水素タンクから微量の漏れがあったため、燃料電池を使ったハイブリッド車をリコールした。カリフォルニア工科大学の研究チームは、『サイエンス』誌の6月13日号に発表した論文の中で、大気中に大量の水素が漏れるとオゾン層が破壊される(日本語版記事)と主張している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030626-00000006-wir-sci

03/06/25 PEFCコージェネ寒冷地で実証試験−北海道ガス−
社員宅でデータ収集(ガスエネルギー新聞)

 北海道ガス(前泉洋三社長)は17日、札幌市清田区で一般家庭に設置した固体高分子形燃料電池(PEFC)を報道陣向けに公開した。寒冷地における燃料電池の実証試験の概要を紹介するのが目的。
http://www.gas-enenews.co.jp/

03/06/25 第2期中間報告まとまる−大阪ガスの実験集合住宅 NEXT21−コージェネで30%省エネ(ガスエネルギー新聞)

 中間報告は第2フェーズ前半2年間の実験結果を中心にまとめられている。省エネ実験は、第1フェーズではりん酸形燃料電池コージェネの採用で従来システムに比べ27%の省エネを達成したが、第2フェーズでは設備面のローコスト化を図るためにガスエンジンコージェネレーションシステムを採用。排熱の有効活用と建物の高気密・高断熱効果で30%の省エネを達成した。

 また固体高分子形燃料電池コージェネを採用した2戸では、住宅の負荷に合わせた運転を行い、実用化に向けたデータが取得できたとしている。
http://www.gas-enenews.co.jp/

03/06/27 電気よく通すプラスチック 燃料電池などに応用期待(共同通信)

 炭素原子が筒状に連なったカーボンナノチューブを、特殊な液体に混ぜて電気を通すプラスチックのような新素材を作ることに、東京大の相田卓三教授らのグループが成功、27日付の米科学誌サイエンスに発表した。燃料電池や電子機器への応用が期待される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030627-00000011-kyodo-soci

03/06/30 30日NECが活況、小型燃料電池開発、子会社上場(ラジオたんぱ)

 NEC が活発な商いとなり、6月12日に付けた高値585円を更新した。ノート型パソコンに内臓可能な小型燃料電池の開発が29日付日本経済新聞紙上で明らかになり、好感買いを呼んでいる。電極にカーボンナノチューブの一種を採用、ナノテク技術を応用した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030630-00000205-rtp-biz

03/06/30 DJ-米フュエルセル、燃料電池開発で米政府から150万ドルの契約(ダウ・ジョーンズ)

 ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)燃料電池開発大手の米フュエルセル・エナジー(Nasdaq:FCEL)は、燃料電池開発支援のため、米連邦政府からスモール・ビジネス・プグラムとして150万ドルの契約が与えられた。27日終値8.55ドル、前日比0.50ドル(6.21%)高、出来高449,670株。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030630-00000028-dwj-biz

03/07/01 20%省エネ、ハイブリッド車両初公開…JR東日本(読売新聞)

 JR東日本は1日、世界初という「ハイブリッド鉄道車両」を公開した。燃料電池を駆使した「NE(ニューエナジー)トレイン」開発に向けた第1段階。現行のディーゼル車に比べ約20%の省エネルギー化が図れ、窒素酸化物など大気汚染物質をほぼ半減できるという。5月から栃木県の宇都宮―日光間で試験運転している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00000404-yom-soci

03/07/01 「株式」 本日の注目個別銘柄(フィスコ)
6701 NEC 661 +61

 大幅続伸で出来高トップ。本日も、寄り付き前に外資系証券などからの買いオーダーが集まっていたとされている。燃料電池内臓パソコンの製品化、NECエレクトロニクスの売出価格事実上の引き上げなど好材料が相次いでおり、強気ムードが一段と強まる格好に。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00000029-fis-biz

03/07/02 ホンダ、高根沢製作所の4輪生産を鈴鹿に移管(日刊工業新聞)

 移管するのはNSXのほかハイブリッドカーの「インサイト」とオープンスポーツカーの「S2000」で、これまで4台生産した燃料電池車の「FCX」は継続する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000009-nkn-ind

■海外ニュース(6月ー3)
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※先週号の以下のニュースの訳が間違っていました。訂正して差し替えます。
<輸送>
●UPSがダイムラークライスラーの燃料電池配送車を使用する

 米国の大手宅急便業者ユナイテッド・パーセル・サービス社(UPS)は、忙しい都市部でひどいノロノロ運転をするときの燃料電池の動作を確認するために、日中、燃料電池配送車の小さな一群を使うだろう。UPSは最初に、ダイムラークライスラーの自動車「F−cell」を使う。しかし、プロジェクトが拡大するに伴い、燃料電池で走る連結貨物自動車「スプリンター・バン」を使うことになるだろう。環境保護局の研究者たちは、燃料電池駆動による運転条件を調べるために6カ月ごとに自動車検査を行う。水素ステーションはUPSの自動車に燃料を供給するために、ミシガン州アナーバーに建設されるだろう。
http://www.freep.com/money/autonews/cell15_20030515.htm

<輸送>
●燃料電池駆動の潜水艦が海洋で試験を始める

 ホバルツベルケ・ドイッチェ・ベルフト社が開発した、燃料電池で駆動するU31潜水艦は、西バルト海の浅瀬で試験を始めた。この潜水艦は、2003年6月末に内海を出発し、2004年3月にドイツのキールに戻るまで試験を続けると予想される。
http://www.deutschemarine.de/80256B100061BA9B/vwContentByKey/3CDA479B0C7016F2C1256D01002F98D0

●プロトン・エナジー・システムズは海軍調査研究所から第2フェーズの契約を獲得

 プロトン・エナジー・システムズ社は、燃料電池技術の開発を進めるために海軍調査研究所との契約の第2フェーズを始める認可を受けた。第2フェーズのための初期の契約資金は、最終見込み契約価値の450万ドル以内の38万5000ドルである。この仕事は、宇宙推進とエネルギープログラムを向上させるために燃料電池を利用する米国国防総省高等研究計画局の「ウォーター・ロケット」プログラムの一部である。
http://www.corporate-ir.net/ireye/ir_site.zhtml?ticker=prtn&script=410&layout=6&item_id=412183

<定置用電源>
●フュエルセル・エナジーがアライアンス・パワーと提携

 フュエルセル・エナジー社は、同社のダイレクト・フュエルセル発電所をアライアンス・パワー社の分散型電源の実現策と統合するためにアライアンス・パワー社との契約に調印した。アライアンス・パワー社は、最初のマーケッティングをカリフォルニア州に集中させるだろう。
http://biz.yahoo.com/prnews/030602/nym098_1.html

●松下電器は住居用の燃料電池を開発

 松下電器産業株式会社は、35%の発電効率と静かな作動で将来の産業をリードしていく家庭で使う燃料電池コージェネシステムを開発した。東京で開かれる第22回世界ガス会議に出品されるこのシステムは、日本の大阪にある研究施設でフィールド試験を続けて、2005年3月で終わる来年度末までの商業化を目指している。
http://matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/en030527-5/en030527-5.html

<ポータブル・バックアップ電源>
●メタリック・パワーとマルコーニが亜鉛燃料電池の供給で協力

 メタリック・パワー社とマルコーニ社の屋外設備・電源・サービス部門は、革新的な亜鉛を基礎とした燃料電池バックアップ電源の供給について協力することを発表した。再販契約の条件下でマルコーニ社は、通信産業にさまざまな用途をもたらすメタリック・パワー社の亜鉛燃料電池を使うだろう。
http://biz.yahoo.com/bw/030529/295040_1.html

●マンハッタン・サイエンティフィックスがバラードへ燃料電池特許を供与

 マンハッタン・サイエンティフィックス社は、バラード・パワー・システムズ社への「NovArs」燃料電池技術の包括的な特許供与を発表した。マンハッタン・サイエンティフィックス社は特許供与契約の実行で30万USドルの頭金を受け取った。その契約は、マンハッタン・サイエンティフィックス社が開発した独占的な技術とシステムをバラード社が無制限に使う権利を提供している。同社は、その技術を使った製品をバラード社が商業生産する時点で20万USドルの追加報酬を受け取ることになっている。
http://www.hawkassociates.com/mhtx/mhtxpr53.htm

<燃料・改質器・貯蔵>
●デルファイがSOFC用石炭ガスの可能性実証を準備

 デルファイ社は、石炭から抽出したガス燃料を使ってSECA(固体エネルギー変換連合)の第2世代固体酸化物型燃料電池(SOFC)を作動するためのユニークな革新的実証試験の準備をしている。この実証試験は、アラバマ州ウィルソンヴィルにある電源システム開発設備(PSDF)で行われる。
http://media.prnewswire.com/en/jsp/latest.jsp?resourceid=2461273&access=EH

<燃料電池コンポーネント>
●UQMテクノロジーズがバラードからコンプレッサーの注文を発表

 UQMテクノロジーズ社は、燃料電池に装着される燃料電池コンプレッサー用の駆動モーターの注文をバラード・パワー・システムズ社から受けた。これは、今年初めに受けた別の注文に続くものである。
http://www.uqm.com/press/news/04-02.html

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■燃料電池ワールド
 □毎週水曜日発行
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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