津田 大介「動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆



購入: 2012/ 5/ 1
読了: 2012/ 5/ 3 [2-]

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マスメディアとソーシャルメディアの役割

記事ページ 発行: 2012年07月08日

津田 大介 : 動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ, 2012) p.127.

相反するように見えるマスメディアとソーシャルメディア。この2つのメディアの役割について面白い指摘をした人がいます。

「不確かな情報の検証はプロの仕事。ソーシャルメディアはニュースへの多様な視点を提供するもの。そして拡声器であり、情報源である」

 僕も全く同感です。発言主は誰か。実はウィキリークス代表のジュリアン・アサンジなのです。


猪瀬 直樹 : 言葉の力 -「作家の視点」で国をつくる (中公新書ラクレ, 2011) pp.202-203.

 もはや既存のマスメディアは過去の遺物にすぎないのだろうか?

 この問いに対して、米国 TechCrunch の編集者・エリック・スコフィールドは「ツイッターはメインストリームメディアを増幅する――代替するわけではない」( http://jp.techcrunch.com/archives/20110502twitter-media-amplifies/ )と主張した。

なるほど、多くの人々が最初にこのニュースを知ったのはTwitter上でだった。しかしほとんどの場合、その情報源はメインストリームメディアだった。(中略) ビン・ラディンの死亡が確認されたのはメインストリームメディア(CNN、NYT、その他)だった。キース・アーバーン自身の情報源さえ軍や政府関係者ではなく、「事情に通じたテレビ・ニュースのプロデューサー」だった。   (滑川海彦訳)



さて、「拡声」され、また「情報源」になったソーシャルメディアでの情報例が、猪瀬氏の著作に載っている:

猪瀬 直樹 : 言葉の力 -「作家の視点」で国をつくる (中公新書ラクレ, 2011) pp.23-24.

イギリスにいた直仁さん(@true_jentleman)はツイッターに書き込んだ。

「拡散お願いします!」障害児童施設の園長である私の母が、その子供たち10数人と一緒に、避難先の宮城県気仙沼市中央公民館の3階にまだ取り残されています。下階や外は津波で浸水し、地上からは近寄れない模様。もし空からの救助が可能であれば、子供達だけでも助けてあげられませんでしょうか。

...

 そのときは、みんな混乱していたからデマも多かった。しかし、この文章は5W1Hがしっかりしているから、おそらく間違いないと判断できる。すぐに東京消防庁の防災部長を呼んだ。

ここから、「拡声」され、また「情報源」になりうる情報のひとつの特徴として、5W1Hがしっかりしていることを挙げることができる。

 

反対だけでなく、賛成も表明しよう

記事ページ 発行: 2012年09月15日

特にこの行動を! 日本を持ち上げる、知的・社会的行動【2011/12】に、以下の赤字部分の追加を検討している:

 インターネットの網で、日本を支え、持ち上げよう。

 あなたをインターネットに活かして、日本を賢くしよう。

 そのために、特に、この行動をしよう。

  1. つなげよ。ネットワークを発展させよ。

  2. 認識を発せよ。これが皆の関心、集合知の始まりになる。また、反対だけでなく、賛成も表明しよう。

  3. 複数のメディア・情報・考えをまとめよ。そして、発せよ。大人数が活動の基にする思想は、何段階にもまとめが実施されて、はじめて為る。



「反対だけでなく、賛成も表明しよう」の思想の元は、デレク・シヴァーズ氏の講演「社会運動はどうやって起こすか」における"フォロワー"である。

津田 大介 : 動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ, 2012) pp.46-47.

 デレク・シヴァーズは講演の最後にこう述べています。

「...でも1人のバカをリーダーに変えたのは最初のフォロワーだったのです。... 本当に運動を起こそうと思うならついて行く勇気を持ち、他の人たちにもその方法を示すことです。すごいことをしている孤独なバカをみつけたら立ち上がって参加する最初の人間になる勇気を持ってください」

 つまり、社会運動で重要なのは、1人で飛び出したときに追随する2人目をどうつくるか、ということなのです。2人目が一緒に踊り始めれば、3人目、4人目も自然と発生します。

 ツィッターやフェイスブックが、その「追随者」を生みやすいプラットフォーであることはこれまで説明したとおりです。ソーシャルメディアがきっかけで大なり小なりムーブメントが起こっているのは、ソーシャルメディアに「最初のフォロワー」を生み出しやすい仕組みが内包されているからなのです。



デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」


 

一人だとノリ 二人だとノリノリ

記事ページ 発行: 2014年12月29日

「一人だとノリ 二人だとノリノリ」。

これは、水野 敬也, 長沼 直樹=著「人生はZOO(ずー)っと楽しい! ―毎日がとことん楽しくなる65の方法」のなかにある言葉である (電車の中にあった同書の広告に載っていた)。

この言葉をみて、デレク・シヴァーズ氏の講演「社会運動はどうやって起こすか」における"フォロワー"を想起した

津田 大介 : 動員の革命 - ソーシャルメディアは何を変えたのか (中公新書ラクレ, 2012) pp.46-47.

 デレク・シヴァーズは講演の最後にこう述べています。

「...でも1人のバカをリーダーに変えたのは最初のフォロワーだったのです。... 本当に運動を起こそうと思うならついて行く勇気を持ち、他の人たちにもその方法を示すことです。すごいことをしている孤独なバカをみつけたら立ち上がって参加する最初の人間になる勇気を持ってください」

 つまり、社会運動で重要なのは、1人で飛び出したときに追随する2人目をどうつくるか、ということなのです。2人目が一緒に踊り始めれば、3人目、4人目も自然と発生します。



 

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