中村 秀樹「本当の潜水艦の戦い方―優れた用兵者が操る特異な艦種」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆


購入: 2007/ 9/ 4
読了: 2007/10/24 ※飛ばし読み箇所あり

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ランチェスターの法則「べからず集」 --- 2.1 リスクの集中

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「アテネの学堂」は空母である

記事ページ 発行: 2009年09月09日

大学は集中の性質しかもっていない。対して、「アテネの学堂」は空母のように*、集中の性質と分散の性質の両方をもっている。

● 大学・「アテネの学堂」における集中

大学・「アテネの学堂」には、知識と知的人員が集中している。

関連:
メトカーフの法則 - Wikipedia

● 大学におけるさらなる集中

大学の人員は、自らの専門分野における専業に従じるために大学にいる。

これは、アダム・スミスにより発見された生産性向上方法「分業」の実装である。

● 「アテネの学堂」における分散

「アテネの学堂」の構成人員は分散している。

分散によって得られる効果は以下があげられる。

・ 余剰能力の活用

・ 暗黙知の現地処理 ―― 暗黙知は伝わりにくい。よって、分散した個人が現地で処理して形式知にするほうが得策である。(対する、大学によるアプローチ:現地に研究員を派遣する。)
中村 秀樹 : 本当の潜水艦の戦い方―優れた用兵者が操る特異な艦種 (光人社NF文庫, 2006) p.109.

> 艦隊決戦における戦艦は集中しており、随伴する補助艦や護衛艦、補給艦を伴うので、数十隻の大規模な艦隊となって捕捉しやすいと考えられるが、空母による航空戦は全く違う。決戦海面には艦載機のみが集中できればいいのであり、複数の空母を同一行動させる必要はない。個々の空母は少数の護衛艦とともに分散し、高速移動する。機動部隊と呼ばれる所以である。被害局限のための兵力(空母)分散と、攻撃のための兵力(艦載機)集中が同時に実現できる。艦載機の機動力が、相反する兵理を融合させた。空母機動部隊という構想が、軍事上画期的である理由のひとつである。(日本海軍は空母自体を集中させたため、ミッドウェイで一挙に主力空母四隻を喪失した)


 

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