夏目漱石 『門』 「相変らず掛かっておりますな」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『門』

現代語化

「相変わらずお持ちのようだ」
「はい、ちょっと変わったものが好きで、蒙古刀なんか」
「ところが弟のやつがそんなおもちゃを持ってきては、俺を籠絡しようとするから困るんです」
「お弟さんはその後どうなさいました?」
「ああ、ようやく四五日前帰りました。あれはまさにモンゴルに向いてますね。あなたみたいな野蛮人は東京には合わないから早く帰れと言ったら、私もそう思いますって帰って行きました。絶対、万里の長城の向こう側にいるべき人物ですよ。そうしてゴビ砂漠で金剛石でも探してればいいんです」
「もう一人のご同行は?」
「安井ですか、あいつもちろん一緒です。ああなると落ち着けないみたいですね。なんでも元は京都大学にいたこともあるんだとか噂ですが。どうして、ああ変わったんでしょうね」

原文 (会話文抽出)

「相変らず掛かっておりますな」
「ええちと物数奇過ぎますね、蒙古刀は」
「ところが弟の野郎そんな玩具を持って来ては、兄貴を籠絡するつもりだから困りものじゃありませんか」
「御舎弟はその後どうなさいました」
「ええようやく四五日前帰りました。ありゃ全く蒙古向ですね。御前のような夷狄は東京にゃ調和しないから早く帰れったら、私もそう思うって帰って行きました。どうしても、ありゃ万里の長城の向側にいるべき人物ですよ。そうしてゴビの沙漠の中で金剛石でも捜していればいいんです」
「もう一人の御伴侶は」
「安井ですか、あれも無論いっしょです。ああなると落ちついちゃいられないと見えますね。何でも元は京都大学にいたこともあるんだとか云う話ですが。どうして、ああ変化したものですかね」


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