GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『明暗』
現代語化
「全く知りません」
「全く知らなくていいんだ」
「知らなくたって仕方がないじゃないですか。もうよそに嫁に行ったんだから」
「清子さんの結婚式にはあなたも行きましたか」
「行きませんよ。行こうったってちょっと行きづらいですからね」
「招待状は来たの?」
「招待状は来ました」
「あなたの結婚式の時は、清子さんは来なかったみたいね」
「ええ、来ませんでした」
「招待状は出したの?」
「招待状は出しました」
「じゃそれっきりなのね、両方とも」
「もちろんそれっきりです。もしそれっきりじゃなかったら問題でしょ」
「そうね。でも問題にもよるでしょう」
「そもそも延子さんは清子さんのこと知ってるの?」
原文 (会話文抽出)
「じゃ今どうしていらっしゃるか、御存知ないでしょう」
「まるで知りません」
「まるで知らなくっていいの」
「よくないったって仕方がないじゃありませんか。もうよそへ嫁に行ってしまったんだから」
「清子さんの結婚の御披露の時にあなたはおいでになったんでしたかね」
「行きません。行こうたってちょっと行き悪いですからね」
「招待状は来たの」
「招待状は来ました」
「あなたの結婚の御披露の時に、清子さんはいらっしゃらなかったようね」
「ええ来やしません」
「招待状は出したの」
「招待状だけは出しました」
「じゃそれっきりなのね、両方共」
「無論それっきりです。もしそれっきりでなかったら問題ですもの」
「そうね。しかし問題にも寄り切りでしょう」
「いったい延子さんは清子さんの事を知ってるの」