GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『明暗』
現代語化
「おーい行こうぜ、久しぶりで」
「今飲んだばっかじゃん、もう飲みたくなったのか?」
「今飲んだばっかだって、あんなの飲んだうちに入んねーよ」
「でもお前もう十分ですって断ってたじゃん」
「先生とか奥さんの前じゃ遠慮して飲めないから、仕方なくそう言ったんだよ。いっさい飲まないんならともかく、ああくらい飲まされるとかえって毒なんだよ。後でほどほどに酔っといて終わんないと体に悪いからね」
原文 (会話文抽出)
「ここはいやに陰気な所だね。どこかの大名華族の裏に当るんで、いつまでもこうして放ってあるんだろう。早く切り開いちまえばいいのに」
「おい行こうじゃないか、久しぶりで」
「今飲んだばかりだのに、もう飲みたくなったのか」
「今飲んだばかりって、あれっぱかり飲んだんじゃ飲んだ部へ入らないからね」
「でも君はもう充分ですって断っていたじゃないか」
「先生や奥さんの前じゃ遠慮があって酔えないから、仕方なしにああ云ったんだね。まるっきり飲まないんならともかくも、あのくらい飲ませられるのはかえって毒だよ。後から適当の程度まで酔っておいて止めないと身体に障るからね」