GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『虞美人草』
現代語化
「あのばあさんが切るといつも曲がる」
「ところであのばあさんはどうですか、大丈夫ですか?」
「そうだね、まだ礼も言ってなかったね。だんだん手間をかけさせて……」
「いえ。実は年を取ってるから働けるかと思ったんですが」
「まあ、あれで十分だよ。だんだん慣れてくるみたいだし」
「そうですか、それはよかったです。実は心配していました。その代わり性格はいいみたいですよ。浅井が保証してたんです」
「そうかい。ところで浅井といえば、どうしたと思う?まだ帰ってないかい?」
「もう帰る頃だと思います。もしかしたら今日の電車で帰ってくるかもしれません」
「一昨日くらいの手紙には、2、3日中に帰ると書いてあったよ」
「あ、そうでしたか」
原文 (会話文抽出)
「少し灯が曲っているから……」
「あの婆さんが切るといつでも曲る」
「時にあの婆さんはどうです、御間に合いますか」
「そう、まだ礼も云わなかったね。だんだん御手数を掛けて……」
「いいえ。実は年を取ってるから働らけるかと思ったんですが」
「まあ、あれで結構だ。だんだん慣れてくる様子だから」
「そうですか、そりゃ好い按排でした。実はどうかと思って心配していたんですが。その代り人間はたしかだそうです。浅井が受合って行ったんですから」
「そうかい。時に浅井と云えば、どうしたい。まだ帰らないかい」
「もう帰る時分ですが。ことに因ると今日くらいの汽車で帰って来るかも知れません」
「一昨かの手紙には、二三日中に帰るとあったよ」
「はあ、そうでしたか」