横光利一 『旅愁』 「もう外国へ行くのは、あたしこりこりしまし…

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青空文庫図書カード: 横光利一 『旅愁』

現代語化

「もう海外に行くのはこりごりです。行くのはいいけど、家で留守番してる人の心配は大変だから。まだお金あるかなとか、言葉も通じないところで迷子になってるんじゃないかって思うと、心配で心配で」
「お金がない時は大変だけど、言葉は日本語でなんとかなるよ。どこでも通じる。むしろ外国語をペラペラ話せる方が日本では尊敬されるけど、外国人にはバカにされることが多いからね」
「へー、そうなんですか」
「それには、外国語を話せた方がいいんだけど、そこはまあ、プライドもあるじゃない。不思議と、海外にいると自分の国の言葉がすごくありがたくなるんだよ。だから、日本語を使うと日本人にバカにされるけど、一度はそういう真似もしてみたくなるんだよね」

原文 (会話文抽出)

「もう外国へ行くのは、あたしこりこりしましたよ。行くものは良いかもしれないが、家で留守をしているものの心配は、大変だからね。まだお金はあるだろうかと思ったり、言葉も通じない所で、さぞうろうろしていることだろうと思ったり、それはそれは心配なものですよ。」
「お金のないときはそれや弱ったけれど、言葉なんか、日本語で結構間にあいますよ。どこだって通じる。むしろ外国語をうまく使う方が、日本でこそ尊敬されるが、外国人からは馬鹿にされる方が多いですからね。」
「へえ、そんなものですかね。」
「それや、外国語を使うに越したことはないですが、そこは何んというか、僕だって少しは自尊心も出ますからね。妙なもので、外国にいると自分の国の言葉が、非常に有難くなるんですよ。ですから、日本語を使うと日本人には笑われるけれども、まア、一度はそんな真似も、やってみたくなるんですね。」

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