横光利一 『旅愁』 「ここのことかしら、あたし、何んかで読んだ…

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青空文庫図書カード: 横光利一 『旅愁』

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「このことかしら?なんかで読んだ記憶があるんだけど、この氷河の割れ目に新婚の旦那さんが落ちたんだって。そしたら、死体がいつまで経っても見つからないから、奥さんは山の麓に降りてって、氷河が溶けるまでずっと待って、死んじゃったんだって。その話、知ってます?」
「そうだっけ、思い出した。たぶんその話はここかもな。」
「私もここだと思う。ここってそういう人が来る場所じゃない?」
「ゴロゴロ、ゴロゴロ」
「わぁ、いい音!ちょっと聞いてみてよ。」

原文 (会話文抽出)

「ここのことかしら、あたし、何んかで読んだ覚えがあるんだけれど、この氷河の断層へ新婚のお婿さんが落ち込んだんだそうですのよ。そうしたところが、死体がいつまでたっても分らないから、花嫁さんは山の麓へ降りていって、氷河の溶けるまで永久に待っていて死んじまったって、あのお話御存知でしよう。」
「そう云えば思い出しましたね。多分その話はここのことかもしれないな。」
「あたしここだと思うの。ここはそういう人の来るところですものね。」
「ころん、ころん、」
「まアいい音だわ。一寸お聞きになって御覧なさいよ。」

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