森鴎外 『伊沢蘭軒』 「五日。(十月。)晴。三沢へ行。お長縁談の…

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青空文庫図書カード: 森鴎外 『伊沢蘭軒』

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「五日(十月)、晴れた。三沢家に行ったよ。お長の縁談の返事を聞きに行ったんだ。」
「廿一日、晴れた。縁起のいい日だから、長女がお嫁に行く津山碧山さんのところへ結納を取りに行ったよ。三沢のおばあちゃんが手助けしてくれたんだ。」
「十七日(十一月)、長女の津山への縁談を戸長に出したよ。」
「十八日、晴れた。三沢家に行ったんだ。」
「二十日、時々晴れて時々雨が降った。長女が歯を黒く染めたよ。三沢のおばあちゃんが手伝ってくれた。吉田のおばあちゃんが、お糸さんを呼んだんだって。」
「廿三日、晴れた。長女の縁談願を戸長に出したんだ。願書にはこう書いてあるよ。縁談願。私の長女・長は、今年で二十歳になります。第二大区小十五区三百五十八番地に屋敷を構える士族・津山碧山さんと結婚させたいので、許可をお願いします。日付。第二大区小何区何番に住む士族・伊沢某、印。それで昨日戸籍証明書をもらったから、今日野村さんに届けに行ったよ。」
「廿五日、晴れた。津山さんに長女の嫁入り道具を送ったよ。房助と卯三郎の二人で三回に分けて運んだんだ。」
「廿六日、晴れた。長女が夕方に出かけて嫁に行ったよ。そのあと、俺と徳が碧山家に出向いて、舅の挨拶をした。夜四時ごろ開宴したよ。安石、お糸、三沢のおばあちゃん、吉田のおばあちゃん、石川おきくさんとかが来て、寛斎さんも来た。」
「廿八日、晴れた。午後は曇り。夜中に雨が降った。杉山さんが津山家に寄ってから、吉田家に行ったよ。」
「十日(十二月)、晴れた。夜中に雨が降った。長女が里帰りしてきたよ。碧山、文女、喜代女と、それに三沢のおばあちゃん、貞白、洞谷、寛斎、吉田のおばあちゃん、お糸、昔の女中だったたけ、卯三郎とかが来て大宴会だよ。」
「十五日、晴れた。お祝いの赤飯を配ったよ。」
「廿日、晴れた。長女がうちに泊まりに来たよ。」

原文 (会話文抽出)

「五日。(十月。)晴。三沢へ行。お長縁談の返事。」
「廿一日。晴。吉辰に付、長女津山碧山方へ結納取替。三沢老母周旋。」
「十七日。(十一月。)長女津山へ縁談之願戸長へ差出す。」
「十八日。晴。三沢へ行。」
「二十日。時晴時雨。長女鉄漿染。三沢老母賓たり。吉田老母、お糸を招く。」
「廿三日。晴。長女縁談願過日戸長迄申出置。願面如左よし。縁談願。私長女長。当酉二十歳。第二大区小十五区三百五十八番屋敷士族津山碧山妻に縁談申合度妻奉願候也。年月日。第二大区小何区何番士族、伊沢某、印。右に付昨日送籍証一紙受取、今日野村方迄差遣す。」
「廿五日。晴。津山氏へ長女道具送り遣す。房助卯三郎両人にて三度に舁送す。」
「廿六日。晴。長女津山碧山へ暮時出宅に而嫁す。引続自分及徳同家へ舅入行。夜四時前開く。安石、お糸、三沢老母、吉田老母、石川おきく等来。寛斎来。」
「廿八日。晴。午後陰。夜半雨。杉山津山へ寄、吉田へ行。」
「十日。(十二月。)晴。夜半雨。長女里開き。碧山、文女、喜代女及三沢老母、其外貞白、洞谷、寛斎、吉田老母、お糸、旧婢たけ、卯三郎等来大飲。」
「十五日。晴。内祝之赤飯配る。」
「廿日。晴。長女来宿。」

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