GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『それから』
現代語化
「だってスカッとするじゃん」
「校長追い出すことで?」
「うん。絶対辞めるべきでしょ」
「校長が辞めて君に得でもあるの?」
「冗談じゃないでしょ。そんな打算でスカッとしてるわけじゃないよ」
「それって本当に校長が悪いから追い出そうとしてるの?それとも何か他の打算があるから?」
「知りませんよ。先生知ってるんですか?」
「俺も知らないよ。でも今の世の中、得にならないと思うことのためにあんな騒ぎを起こす人なんているかな。あれは策略だよ」
「へえ、そういうことですか」
原文 (会話文抽出)
「学校騒動の事ぢやないか」
「だつて痛快ぢやありませんか」
「校長排斥がですか」
「えゝ、到底辞職もんでせう」
「校長が辞職でもすれば、君は何か儲かる事でもあるんですか」
「冗談云つちや不可ません。さう損得づくで、痛快がられやしません」
「君、あれは本当に校長が悪らしくつて排斥するのか、他に損得問題があつて排斥するのか知つてますか」
「知りませんな。何ですか、先生は御存じなんですか」
「僕も知らないさ。知らないけれども、今の人間が、得にならないと思つて、あんな騒動をやるもんかね。ありや方便だよ、君」
「へえ、左様なもんですかな」