三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』 「神原五郎治代弟四郎治、遠山權六役目の儀ゆ…

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青空文庫図書カード: 三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』

現代語化

「「神原五郎治の弟、四郎治です。遠山権六は役目上、言葉を改めますが、そう思い違いをしないでください」
「はっ」
「ほう」
「権六、お主は昨夜の奥庭の見回り中に、内庭の檜木山の陰に行ったら、顔を覆った怪しい侍が、内庭から忍び出て、お飼い犬の梅鉢を刀で斬ったので、怪しい奴だと思って組み付いて、引き立てて来たと申すことか?それ間違いないか?」
「はい、間違いないです。どうも目だけ出して、長いものを突いて、あの檜木山のところから出て来たので……怪しい奴だと思って見ていると、犬を斬ったので、どう考えても怪しいと思って、捕まえちゃいました」
「うん……神原五郎治の家来、勘八、頭を上げろ」
「へい」
「何歳だ?」
「33です」
「お主は家来の身でありながら、なぜ御寝所に近い内庭に忍び込み、しかも顔を覆い、刀を持って、忍び込んだのか?またお飼い犬を斬ったと言うのはどういうことか?さ、正直に言え」

原文 (会話文抽出)

「神原五郎治代弟四郎治、遠山權六役目の儀ゆえ言葉を改めますが、左様に心得ませえ」
「はっ」
「ほう」
「權六其の方昨夜外庭見廻りの折、内庭の檜木山の蔭へまいる折柄、面部を包みし怪しき侍体のものが、内庭から忍び出で、お手飼の梅鉢を一刀に斬りたるゆえ、怪しい者と心得て組付き、引立て来たと申す事じゃがそれに相違ないか」
「はい、それに相違ございません、どうも眼ばかり出して、長え物を突差しまして、あの檜木山の間から出て来た……、怪しい奴と思えやして見ているうち、犬を斬りましたから、何でも怪しいと思えやしたから、ふん捕めえました」
「うん……神原五郎治家来勘八、頭を上げえ」
「へえ」
「何才になる」
「三十三でございます」
「其の方陪臣の身の上でありながら、何故に御寝所近い内庭へ忍び込み、殊には面部を包み、刄物を提げ、忍び込みしは何故の事じゃ、又お手飼の犬を斬ったと申すは如何なる次第じゃ、さ有体に申せ」


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