三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』 「御免なさいまし」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』

現代語化

「失礼します」
「はい、どちら様でしょうか」
「私はお相部屋に泊まっておりまして、すぐ隣にいますが、あなた様はさっきからお勤めのようですね」
「はい、お隣の部屋に泊まっていてね。坊主は経を唱えるのが仕事ですから、騒がしいことですが、夜更けまでは唱えませんよ。あなたもさっきからご回向をなさってましたね」
「私は長い間ここに泊まっておりますが、家来が亡くなって、この宿外れの寺に葬りました。今日はちょうど7日の逮夜に当たります。幸いお泊まり合わせの出家様にお目にかかりましたので、ご回向をお願いしたいと思っております」
「はい。いやはやそれはお気の毒な話ですね。うん。なるほどこの宿屋に泊まっている間に、亡くなって家来が……おう、それはお心細いことで。この村方にご葬送になったのですね。それではお経をあげましょう。頼まれなくても知ればするわけですが、どこへ参りましょうか?」
「はい、ここに机がありますし、戒名もございます」
「ああ、なるほど。それでは」

原文 (会話文抽出)

「御免なさいまし」
「はい、何方じゃ」
「私はお相宿になりまして、直き隣に居りますが、あなた様は最前お著の御様子で」
「はい、お隣座敷へ泊ってな、坊主は経を誦むのが役で、お喧ましいことですが、夜更まで誦みはいたしません、貴方も先刻から御回向をしていらっしったな」
「私は長らく泊って居りますが、供の者が死去りまして、此の宿外れのお寺へ葬りました、今日は丁度七日の逮夜に当ります、幸いお泊り合せの御出家様をお見掛け申して御回向を願いたく存じます」
「はい/\、いや/\それはお気の毒な話ですな、うん/\成程此の宿屋に泊って居る中、煩うてお供さんが…おう/\それはお心細いことで、此の村方へ御送葬になりましたかえ、それは御看経をいたしましょう、お頼みはなくとも知ればいたす訳で、何処へ参りますか」
「はい、こゝに机がありまして、戒名もございます」
「あゝ成程左様ならば」


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