三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』 「気が付いたか」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』

現代語化

「気がついたか」
「しっかりしろ」
「大丈夫だ。ああ、魂が抜けちゃったから小言は言わないほうがいいよ。義理を立てて見過ごす子を殺せるものか。もうそんなに心配しなくていいよ」
「あの爺や、私はこんな悪いことをしたから、お母様の怒りは当然です。でも、春部様をお一人でお帰ししては申し訳ないので、私も一緒にこのお方と出してください。また、ほとぼりが冷めて石原の方の後始末がついたら、お母様にごめんなさいをする時が来るでしょうから、一度勘当されて、一度は私を出してくださいとお願いしておいてください」
「困ったな。行くあてのない人を、お若が家に誘い出して置いていかないと言うなら、彼の人をなんとかしてあげなきゃならないのか。時節を待って謝罪するって言うけど、どうするんだ?」
「おやじと違って義理堅い殿様で、行くところのない者が一人で出ていくと言うのは、私に対する義理でそうおっしゃってるんです。憎くて置いておけない奴だけど、この旦那様もこんなに義理堅いから、この旦那様に免じてしばらく家に置いてくれるから、ここに隠れていれば大丈夫です」
「それなら早くそう言えばいいのに。後からそんなことを言うからダメなんだ。石原の子息がぐずぐずして困るようなことがあったら、私が殴り殺しても構わない」

原文 (会話文抽出)

「気が付いたか」
「しっかりしろ」
「大丈夫だ、あゝゝ魂消た余り小言を云わねえが宜えよ、義理立をして見す/\子を殺すようなことが出来る、もう其様に心配しねえが宜えよ」
「あの爺や、私は斯んなわるさをしたから、お母さまの御立腹は重々御道理だが、春部さまを一人でお帰し申しては済まないから、私も一緒に此のお方と出して下さるように、またほとぼりが冷めて、石原の方の片が附いたら、お母さまの処へお詫をする時節もあろうから、一旦御勘当の身となって、一度は私も出して下さるように願っておくれよ」
「困ったね、往処のねえ人を、お若が家まで誘い出して来て置かないと云うなら、彼の人を何うかしてやらなければなんねえ、時節を待って詫言をするてえが、何うする」
「汝と違ってお義理堅え殿さまで、往く処のねえ者を一人で出て往くと仰しゃるは、己がへの義理で仰しゃるだ、憎くて置かれねえ奴だが、此の旦那さまも斯なにお義理堅えから、此の旦那様に免じて当分家へ置いてくれるから、此処に隠れているが宜い」
「そんなれば早く然う云えば宜いに、後でそんな事を云うだから駄目だ、石原の子息がぐず/\して居て困る事ができたら、私が殴殺しても構わねえ」


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