三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』 「大藏さん/\」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』

現代語化

「大蔵さん」
「いやはや、本当に久しぶりですね。お別れしてから…」
「ばったり会ったって分からない、むお、変わってないね…ここで会おうとは思わなかったけど、何で出てきたの?」
「あれ、権六殿」
「え?」
「お供なので、あまり知人に会ってむやみに声をかけちゃダメですよ」
「はい、でもね、田舎の奴に会って懐かしかったから、少し先に行っておいてください。すぐに行くので、殿様にはそう伝えておいて。元気そうでよかった。どこにいるの?」
「あなたも元気そうで、どこにお住まいですか?本当に立派なことで、お抱えになったのは聞いてましたが、立派な姿で、この上ないことです。私も嬉しいです」
「まあ、喜んでくれよ。今は奉公に一生懸命だけど、あなたはどこにいるの?」
「私は根岸の日暮ヶ岡に住んでいます。あの芋坂を下りたところに」
「私のところからは近いから、遊びに来てよ。私もそのうち行くから」
「あれ、そんなこと言っちゃダメですよ」
「今日は殿様がいるからここで別れよう。泣く子と地頭には逆らえないよ」

原文 (会話文抽出)

「大藏さん/\」
「いや是れは誠に暫らく、一別已来……」
「うっかり会ったって知んねえ、むお変りがなくって……此処で逢おうとは思いませんだったが、何うして出て来たえ」
「これ/\權六殿/\」
「えゝ」
「お供先だから、余り知る人に会ったって無闇に声などを掛けてはなりませんよ」
「はい、だがね国者に逢って懐かしいからね、少し先へ往っておくんなせえ、直ぐに往くと殿様に然う申しておくんなせえ、まお前達者で宜い、何処にいるだ」
「お前も達者で何処に居らるゝか、実に立派な事で、お抱えになったことは聞いたが、立派な姿で、此の上もない事で、拙者に於ても悦ばしい」
「ま悦んでくんろ、今じゃア奉公大切に勤めているだが、お前さんは何処にいるだ」
「拙者は根岸の日暮ヶ岡に居る、あの芋坂を下りた処に」
「私の処へは近えから些と遊びに来なよ、其の内私も往くから」
「これ/\其様なことを云っては成りません」
「今日は大将がいるから此処で別れるとしよう、泣く子と地頭にゃア勝れねえ」


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