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追記:
コロンビア事故のきっかけですが、事故から数日後、NASAは、
断熱材は非常に軽いもので、弾力もあり、また打ち上げ当日の
気象条件から氷もついていなかったことから、断熱材落下が原因
ではないと発表しました。
 
しかし、再現実験により、断熱材落下・衝突により、左翼が損傷を
受けることが認められています
 
 ■ Antenna!≪アンテナ≫ 興味深いwebニュース ■ # 2003/02/04
 
 
スペースシャトル「コロンビア」(STS-107)が大気圏突入直後に空中分解

http://slashdot.jp/articles/03/02/01/152228.shtml?topic=65 
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/space_shuttle_columbia/ 
 
犠牲となられた7人の宇宙飛行士の冥福をお祈りいたします。
 
原因は、打ち上げ時、外部燃料タンクの断熱材が落下、オービター左翼(降着
車輪収納部か?)に衝突し、耐熱タイルを損傷した、との見方が強いです。
 
スペースシャトルの宇宙往還が当たり前のように感じていたのですが、けっして
当たり前のことではないと思い知らされました。
 
事故関連では、宇宙作家クラブ ニュース掲示板( http://www.sacj.org/openbbs/  )
の投稿に専門的・詳細なデータがみられます。
 
さて、空中分解に至った高度60km、とはどんなところなのか、調べてみました。
 
大気圏は、対流圏、成層圏、中間圏、熱圏、外気圏と分かれますが、高度60kmは
中間圏(高度50kmぐらいから90kmぐらいまで)にあたり、大気圧はゼロ、中間圏以
上は宇宙空間となりますから、まだシャトルは宇宙空間にあったわけです。
 
関連:
http://yamibm.sc.niigata-u.ac.jp/~pages/results/atmosphere/taiki_0.pdf 
http://homepage1.nifty.com/kow1/jugyo/2-01.html 
 
宇宙活動中のシャトルの高度は約300km、ということで、あと5分の1だったのですが...
 
なお、ジェット旅客機の巡航高度は10kmぐらいで、事故高度はその 6倍です。
 
データソース:
http://www.fureai.or.jp/~peipei/hikaku.htm 
 
ここで、1986年1月28日の「チャレンジャー号」爆発事故について、振り返ってお
きましょう。
 
原因は、固体ロケットブースターのオーリングが寒さで弾性を失い、ブースター
内の炎がもれ、それにより外部燃料タンクが爆発した、というもの。
 
ブースターの技術者は、その可能性を指摘し、発射延期を求めていたものの、打ち
上げられドカンです。後にこの技術者は、自らの日記が証拠になり、会社上層部へ再三
にわたり事故が発生する危険性を指摘していたことが認められますが、会社からは
疎まれ、街をでていかざるをえなくなります。
 
ここまではよく聞く話ですが、この技術者のプレゼンにも問題があったそうです。
 
この技術者は、会社上層部への説明に、事故発生率と気温との関係のグラフに示し
たのですが、それがこんな感じだったそうです。
 
 事故率
 高↑
  ┃●
  ┃     ●
 低┃ ●
  ╋━━━━━━━→気温
   低      高
 
それで、「なんだ、気温が高くても事故率高いじゃないか」となってしまったので
すが、この気温が高くても事故が発生した一点はいわゆる"外れ値"で統計的には
除外すべきものなのです。もちろんこういう数値も大切で、これをノーベル田中
さんは「タンパク質だ!」と見抜くのですが、この場合では"外れ値"です。
 
実は、このグラフ、事故率ゼロの点がプロットされていません。プロットすると、
こうなります。
 
 事故率
 高↑
  ┃●
  ┃     ●
  ┃ ●
 0╋━━●●●━●→気温
   低      高
 
こうすれば、気温の低下により、事故率が上昇することがみてとれると思います。
 
最後に、深夜、NHKに出演されていた的川教授、ご苦労様です。著書「飛び出せ宇宙へ」
(岩波ジュニア新書)は、小学生のとき読ませていただきました。
http://spaceboy.nasda.go.jp/spacef/cosmic/teachers/j/matogawa.html 
 
 
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