産業革命により、人類は低コストでエネルギーを得ることができるようになった。 それに匹敵するものとされる IT革命を、私は情報伝達の低コスト・高速大容量化を さすものだと考えていた。
しかし、それは、軍事において起こっている 情報RMA (Revolution in Military Affairs, 軍事における革命) の民生展開にすぎない。 軍事における革命 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%9D%A9%E5%91%BD 軍事においては、情報の速さ、正確さが生死を決定する。敵の位置が分からぬ状態 での射撃は、「当たらなければ、どうということはない」と一蹴されるどころか、 味方の位置を敵に教え、補給を逼迫する。 しかし、民生において、「情報伝達の低コスト・高速大容量化」は産業革命に匹敵する 革命をもたらしたであろうか。 私は、IT革命以前の社会をよく知らない年代である。私より前の年代の人たちは、違った 認識をお持ちなのかもしれない。しかし、私にすれば、産業革命に匹敵するものとは 到底 思えないのである。 長尾 真 : 電子図書館 (岩波書店, 1994) p.55, 87, 89 において、次のことが書かれている (注: 引用ではない)。 電子図書館では、司書の参考業務(リファレンスサービス)は、部分的にコンピュータによる 自動化がされる。それは、「OPAC」のような書誌検索に留まらない。 まず、ここで注意しなければならないのは、氏のいう「電子図書館」の定義である。それは 現行の図書館に付随するものとしての「電子図書館」ではない。 現在の情報環境を最大限に活かした図書館システムである。 関連: 電子図書館は 3種類に分けられる http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-124.html この電子図書館により、人類は低コストで最高品質の知を得ることができるようになる。 つまり、低コストで欲しい資料あるいは解答を明示的に決定し、入手できる。 ここではあえて"最高品質"と書いたが、低コストで得られるものならば、わざわざ "最高品質"であるとの認識はもたれないだろう。 IT革命の本質は、低コストで(最高品質の)知を得られる状態への移行である。 そして、そのためには、電子図書館の完成が必要である。 関連: 長尾 真「電子図書館」 http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-1393.html