無窮ナレッジ

▼ JR東日本、「はやて」改造車両で 360km/h の走行試験

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20030311AT1G1102U11032003.html 
http://www.jreast.co.jp/press/2002_2/20030306.pdf 
JR東日本は、東北・上越新幹線で、「10年内を目標に」360km/h での営業運転の
実施を目指しておりまして、そのための走行試験です。
 
>試験は今月19日から4月5日までの延べ9日間の予定。高速走行用にモーターの歯車
>などを改良した「はやて」の車両[: E2系1000番代車]を使い、終電後の午後11時過ぎ
>から、翌午前4時ごろまで、上越新幹線浦佐―新潟駅間(約90キロ)の下り線で実施。
 
なお、通常のE2系1000番代車は、営業最高速度 275km/h、設計最高速度 315km/h
です。 http://www.railfan.ne.jp/rj/main/news_104c.html 
 
実は、最高営業速度よりも、カーブを何km/h で営業走行するか、ということの方が
大変なのです。
 
この360km/h営業運転と同じく、当初の設計最高速度(東北・上越・山陽 300km/h、
東海道 250km/h)を超えた営業運転を行う東海道「のぞみ」システム(最高 270km/h)
開発の模様を描いた 大朏博善 : 新幹線 のぞみ白書 (新潮社,1994) には、次の
記述があります。
 
 >最高速度だけを決めても実際の到達時間はわからないわけで、とくに、いまに
 >なってみれば急カーブであるR2500[:曲率半径2500m]の曲線部分を、どの程度の
 >速度で走り抜けられるかが大きな課題となる。逆にいえば、曲線部分での
 >速度次第で直線部分の最高速度が決まってくることになる。 (同書 p.15)
 
 >この最高速度、すなわち[当時の]『ひかり』の50キロ増しとなる270キロという
 >数字そのものは、そう厳しいものではなかった。すでに国鉄時代の85年に、
 >東北新幹線を使った台車テストとして270キロ試験を行った経験がある。かえって、
 >速度こそ小さいがカーブ[R2500]を走るときの255キロのほうが
 >問題であった。 (同書 p.16)
 
最高速度を重要視しないでなんですが、360km/h という最高速度、航空自衛隊の T-3
初等練習機 の最高速度と同じです。 http://www.jda.go.jp/jasdf/refs/factsht2.htm 
 
関連: 新幹線、時速360キロ計画 東京―新青森3時間以内で
http://mkynet.hp.infoseek.co.jp/webcic/lib/inw/inw_0209080.html#dtrif003 
−移転→  http://takagi1.net/webcic/lib/inw/inw_0209080.html#dtrif003 
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