野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀「戦略の本質」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆



購入: 2008/ 8/23
読了: 2008/11/ 1

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全 6 件

戦術の3つの原則

記事ページ 発行: 2008年12月07日

1. 情報収集――相手を知る
2. 欺騙と陽動――相手を欺く
3. 兵力優位――相手に優越する

以下を参考した:
野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀 : 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫, 2008) p.269.

 

世界は単純である

記事ページ 発行: 2009年03月07日

世界は、因子(複数)を引数とする単純なルール(複数)に従っている。(まず、ここからはじめることが重要である。) *1

補足1:

正確には、世界は、因子(複数)を引数とする単純なルール(A)(複数)を組み合わせたルール(B)(複数)に従っている。

ルール(B)は、以下の形態であり、複雑である。

  ルール(B)=ルール(A-1)+ルール(A-2)+ルール(A-3)+……

しかし、ある領域に限って考えれば、ルール(B)は、あるルール(A-i )に、ほとんど支配されている *2。これは、パレート則(:第一近似で8割が決定される)が示していることである。

補足2:

ルールは単純でも、挙動は複雑かもしれない。

補足3:

因子を、全く正確に表現することは難しい。*3

脚注


*1:
エリヤフ・ゴールドラット=著,三本木 亮=訳: ザ・チョイス―複雑さに惑わされるな! (ダイヤモンド社, 2008) p.17.

>「科学者のように考えるための鍵は、もっと簡単に考えること。どんな状況も、たとえどんなに複雑に見えたとしても、その中身は実は極めて、シンプルなんだということを受け入れることが鍵になるんだ。


オッカムの剃刀 - Wikipedia

*2:
野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀 : 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫, 2008) p.458.

>[毛沢東は、]複雑な事象を単純化する方法論を開発した。「複雑な事物の発展過程には、多くの矛盾が存在しているが、そのなかでは、必ず一つが主要な矛盾で、それをつかむならば、問題はすべてたちどころに解決される」(『矛盾論』)。


フレームワーク脳を打ち破る宮本茂の言葉 - teruyastarはかく語りき

>そのなかからみつけるのは全てがつながるたったひとつのピースだけです。


*3:
どうしてわかってくれないんだろう……を解決する例え話 | Web担当者Forum

>専門家が頷く正確さを望む客はそんなに多くない。


はじめての人に何かを教える時に心がけること - あと味

>はじめての人に何かを教える時は、以下のことを捨てる必要があります。

・ 正確な表現
・ 例外
・ 説明事項


 

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科学が扱う事実(である)から価値(すべきだ)は導き出せない

記事ページ 発行: 2008年12月05日

野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀 : 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫, 2008) p.421.

>われわれは、戦略論の科学化を志向するけれども、それは自然科学と同一の厳密さでの科学化を意図していない。科学の方法論は価値観を排除するところから始まるが、実は戦略はすぐれて人間的現象であって、人間の価値観を源泉としている。


野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀 : 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫, 2008) p.422.

> 科学が扱う事実(である)から価値(すべきだ)は導き出せない。



 

「戦略」という言葉は2つの意味に使われている

記事ページ 発行: 2010年08月08日

「戦略」という言葉は主に2つの意味に使われている。

記号化すると以下の2つである。

 (1) 戦略⊃戦術

 (2) 戦略={軍事戦略, 作戦戦略, 戦術, ……}

(1)は、規模を意味する。規模は異なるが、概念として戦略と戦術は並列である。

(2)は、概念を意味する。戦略と戦術とは階層が異なる(戦略は戦術の上位語)。

一般には(1)の理解で使われることが多い。

軍事・経済学では(2)の理解で使われることが多い。

(2)の意味における定義は、

 「戦略的環境において、自分が自分の自由意志のもとにとりうる行動を、その将来にわたる予定を含めて記述したもの」*

であり、戦略的環境とは、「自分のとる行動だけでなく、他のさまざまな人の行動と思惑がお互いの利害を決める環境」** である。

 * 梶井 厚志 : 戦略的思考の技術 (中公新書, 2005) p.8.
 ** 梶井 厚志 : 戦略的思考の技術 (中公新書, 2005) p.4.

すなわち、自分の意志が完全には通じない主体(相手)が存在する状況における、行動に関する表現である。あるいは、"不確実な状況における"と拡大してもよいだろう。

野中 郁次郎, 戸部 良一, 鎌田 伸一, 寺本 義也, 杉乃尾 宜生, 村井 友秀 : 戦略の本質 (日経ビジネス人文庫, 2008) pp.379-381.

> 戦略とは、古来、戦いに勝つためにはどうしたらいいかという課題にこたえるためのものであり、具体的には、軍事力を行使すべき戦争に対処するためのものであった。... 今日では、主体と主体の相互作用によって構成される社会現象のほとんどすべてをカバーしているといってよい。

 社会現象としての戦略現象は、主体間の相互行為(作用)の因果連鎖をして展開する。主体の主体たるゆえんは、その行為の意図性、目的性にある。戦略性、つまり戦略的であるということは、相手の出方に応じてこちらの出方を変えることであり、こちらの出方に応じて相手の出方が変わることである。...

国家ないし国家に準じた主体間で闘争がなされる場合、戦略現象はいくつかのレベルで展開される。...

( 戦略の5つのレベル

 ・大戦略
 ・軍事戦略
 ・作戦戦略
 ・戦術
 ・技術 )

そして、これらの各レベルには独自の課題がある。



 

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