燃料電池ワールド Vol.1340 (2013/02/12 09:20)

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□燃料電池ワールド Vol.1340
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■2013年02月12日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■02月08〜11日のWEB LINK NEWS
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2013/02/08 <燃料電池>鉄とニッケルでコスト減 九大が触媒開発に成功(毎日新聞)

 燃料電池に欠かせない化学反応を促す触媒に、安価な金属である鉄とニッケルを活用することに初めて成功したと、九州大の小江(おごう)誠司教授=錯体(さくたい)化学=の研究グループが発表した。チームによると、従来の触媒に使われる白金は、1グラム当たり約2400円で、燃料電池のコスト増大要因の一つだった。これに比べて鉄は約0.06円、ニッケルは約1.6円といい、安価な燃料電池の開発につながると期待される。7日付の米科学誌「サイエンス」電子版に論文が掲載される。
化学反応には通常、白金を触媒にして水素から電子を取り出すことが必要だ。小江教授らは、地下水に存在する微生物などが持つ酵素「ヒドロゲナーゼ」に、白金と同様に水素から電子を取り出す作用があることに着目。鉄とニッケルを使って、ヒドロゲナーゼとよく似た分子構造の触媒を合成。この触媒を使って常温、常圧で化学反応に成功したとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000015-mai-sctch

2013/02/08 豊田自動織機、新開発の燃料電池フォークリフトによる実証実験を北九州で開始(レスポンス)

 豊田自動織機は、経済産業省と北九州市が進める「北九州スマートコミュニティ創造事業」の一環として、2012年12月から、新開発の燃料電池フォークリフトによる実証実験を開始した。

 実証実験では、トヨタ自動車と共同開発を進め、新たに開発した、小型・高効率なフォークリフト用燃料電池システムを搭載したフォークリフト2台を、豊田合成北九州工場にて運用し、環境負荷低減効果と経済性を検証する。

 水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくる燃料電池は、CO2排出量の低減やエネルギーの多様化への対応技術として、自動車において実用化に向け開発が進められており、フォークリフトをはじめとする産業車両の動力源としても期待されている。

 さらに燃料電池フォークリフトは、作業性においても、約3分で燃料充填を行い、充電や電池交換なしで連続稼働が可能となることから、電動フォークリフトと比較して稼働効率の大幅な向上を図ることができる。

 豊田自動織機は、環境性能向上と顧客のトータル物流コスト低減の点から、エンジン車、電動車、ハイブリッド車それぞれの商品力向上に取り組んでいる。燃料電池車については、2005年10月にプロトタイプを発表し、以降、高い環境性能と経済性を両立する次世代フォークリフトの実用化を目標に、研究開発を進めている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000010-rps-bus_all
※関連写真あり

2013/02/08 【ギフトショー春13】7つの形に変身、ソーラーで動く工作ロボット…4月発売(レスポンス)

 「東京インターナショナル・ギフト・ショー春2013」にはさまざまな商品が展示されている。その中で、エコを切り口におもちゃを製造しているのがイーケー・ジャパン(本社・福岡県大牟田市)だ。

 しかも、エコおもちゃは風力発電や燃料電池、ソーラー発電を利用して動くのだ。例えば、「エコライダー」(1260円)と名付けられた商品は、風を受けるとプロペラが回り、LEDライトが点灯するという仕組みだ。「これは子供たちに非常に人気で、自転車につけて楽しんでいます」と同社関係者は話す。風の量によって、ライトの明るさが変わってくるので、風力発電の仕組みを自然と勉強できるという。

 また、「マグネシウム燃料電池カー」はガソリンを給油する要領で塩水を入れると、化学反応を起こして発電し、動き出すのだ。1回の“給塩水”で約15分走り続けるそうだ。このシリーズはこのミニカーのほかに、「4WD燃料電池カー」(1995円)とクモ型ロボット「アクア・スパイダー」(1575円)の2種類がある。

 「うちのおもちゃは分解して、なかの仕組みも学べるようになっているのが多いので、子供の科学の学習に非常に役立つのではないかと考えています。今後もこのようなおもちゃを次々に開発していきたい」と同社関係者は話し、エコおもちゃをさらに充実していく方針だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000024-rps-ent

2013/02/08 NIMSなど、ポリマーがCNTを可溶化する過程のリアルタイム観測に成功(マイナビニュース)

 物質・材料研究機構(NIMS)と奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)は2月7日、単層カーボンナノチューブ(CNT)にポリマーが巻き付く過程をリアルタイムで解析することに成功したと発表した。

 同成果は、NIMS 環境再生材料ユニット NIMS-天津大学連携研究センター 内藤昌信主幹研究員と奈良先端科学技術大学院大学 グリーンフォトニクス研究プロジェクトチームらによるもの。詳細は、米国の科学雑誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン速報版で公開された。

 CNTは、シリコンや化合物半導体と並ぶ第3の基盤材料の1つとして注目されており、化学素材、燃料電池、エレクトロデバイス、化学・バイオセンサなど、様々な分野に応用されるようになってきた。CNTは溶解性が乏しいという性質があるが、もし可溶化できれば、塗布して用いることが可能なナノ配線や、ナノドラッグデリバリーなどへの応用が可能になると期待されている。

 今回の研究では、ポリマーラッピングの経時変化をストップトフロー法でモニタリング。その結果、3段階の過程を経ながらポリシランが徐々にCNTの表面に自発的に秩序ある構造をつくって巻き付く自己組織化の過程が明らかにされた。特に、混合してから数ナノ秒以内に起こる高速な構造変化は、タンパク質の折り畳みで近年注目されている「爆発相(Burst phase)」と同一の現象と捉えることができ、このような多段階吸着が人工高分子で観察されたのは、今回の結果が初めてだと研究グループでは語る。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000120-mycomj-sci
※関連写真あり

2013/02/11 ピンチをチャンスに変えれば次の時代は日本がリードできるかもしれない - 山田 高明(アゴラ)
原油価格はこれからも下がらない
現状維持こそ最大のリスク――いつまで搾取に甘んじるのか?
国家レベルの脱石油戦略以外に手はなし

 石油を燃料としない次世代自動車としては、電気自動車(Electric Vehicle)・バイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車などがある。ところが、下の三つは、どうしても代替適格性に欠ける。よって、自動車の脱石油化とは実質EV化のことに他ならない。当然、石油消費が減る代わりに電力需要は増えるが、それは十分、発電所の増設で対応可能だ。当初は火力とその高効率化に頼るが、地熱や風力発電などの持続可能電源の比率を増やしていくことで、将来的には自動車エネルギーの自給自足も決して夢物語ではない。これは石油自動車の時代には考えられなかったメリットだが、十分に実現可能なことである。日本が次の時代をリードする
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130211-00000309-agora-bus_all

■海外ニュース
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<定置用電源>
●フュエルセル・エナジー社、エネルギー省の補助金を受領(2012年10月03日)

 フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.)は、石炭を使用する固体エネルギー変換アライアンス(Solid State Energy Conversion Alliance ;SECA、固体酸化物型燃料電池の開発)計画第3期のもとで続行中の研究開発を続けるために、米国エネルギー省(DOE)から600万ドルの分担補助金を受領した。この補助金の目的は、コネチカット州ダンブリーにあるフュエルセル・エナジー社の施設の電力系統に接続した60kW級固体酸化型燃料電池(SOFC)の効率と耐久性をより向上させることにあり、期間は12カ月である。
http://fcel.client.shareholder.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=710930

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆FC EXPO 2013(第9回国際水素・燃料電池展)【再掲】
http://www.fcexpo.jp/
◇日 時:2月27日(水)?3月1日(金)
◇場 所:東京ビッグサイト
◇主 催:リード エグジビション ジャパン株式会社
◇共 催:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)

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