燃料電池ワールド Vol.988 (2011/08/24 08:50)

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□燃料電池ワールド Vol.988
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■2011年08月24日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2011年08月23日のWEB LINK NEWS
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2011/08/23 宮城復興会議、最終案了承 「応援宣言」知事に提出(河北新報)

 宮城県震災復興会議の第4回会合が22日、県庁で開かれ、エコタウン形成など341の復興事業を盛り込んだ「県震災復興計画最終案」を了承した。復興会議は計画推進のアイデアを「復興応援宣言」にまとめ、村井嘉浩知事に提出した。

 最終案は微修正を経て26日の県復興本部会議で、県議会9月定例会の提出議案として決定する。
◎応援宣言/「宮城から日本再生」/具体的施策を盛り込む

 新産業育成の分野では、復興対象の全ての住宅と商業施設に太陽光発電設備や燃料電池の設置を提案。交付金の新設による関連産業の集積と雇用創出を求めた。バイオマスなどによる「自然エネルギー移出基地」も目指すとした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110823-00000008-khks-l04

2011/08/23 Jパワーの石炭ガス化 効率60%とCO2ゼロ目指す(産経新聞)

 北九州市にある電源開発(Jパワー)若松研究所。かつて筑豊の石炭を使う火力発電所だったが、今は石炭ガス化複合発電(IGCC)と二酸化炭素(CO2)分離・回収という最先端の技術開発拠点となっている。

 開発課題の頭文字から付けたプロジェクト名は「EAGLE」。高さ20メートル、直径3メートルの石炭ガス化炉圧力容器を起点にガス精製装置、CO2分離回収装置、出力8千キロワットのガスタービン発電機などが配置されている。

 石炭火力の発電効率は国内平均で約40%。欧米を数ポイント、新興国を10ポイント程度上回るが、さらにIGCCで50%超に、水素を使う燃料電池の併用で60%超にすることを目指す。

 中国電力と共同で瀬戸内海の広島県大崎上島町に発電所を建設し、平成28年度に実証試験を始める。将来、CO2を地中に貯留する技術と組み合わせることができれば、CO2を大気中に出さない「ゼロエミッション」が実現する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110823-00000097-san-bus_all
※写真あり

2011/08/23 東大など、1つの金属原子(鉄原子)が化学反応を触媒する様子の動画を撮影(マイコミジャーナル)

 東京大学(東大)などによる研究グループは、1原子の鉄原子と10の炭素原子(5つのメチル基と1つのシクロペンタジエニル基)を分子表面に持つ[60]フラーレン化合物「バッキーフェロセン(Fe[C60(CH3)]5(C5H5))が、分子内の1つの鉄原子の触媒作用により、まわりの炭素原子を取り込み、[70]フラーレンに類似した構造を持つより大きなフラーレン骨格に構造変化する様子を、高分解能電子顕微鏡で観察することに成功したことを明らかにした。

 同成果は東大大学院理学系研究科化学専攻の中村栄一教授と産業技術総合研究所(産総研)の越野雅至研究員、東大大学院理学系研究科光電変換化学講座(社会連携講座)の松尾豊特任教授らによるもので、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society(JACS)」(オンライン版)にて公開される予定。

 なお、今回直接的に観察することに成功した炭素-炭素組み替え反応は、 Fischer-Tropsch反応や、CNT、グラフェンの合成手法と深く関係していることから、研究グループでは、今後の触媒反応、ナノ炭素化合物、燃料電池などの研究分野における高効率・高選択的な物質合成につながる成果としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110823-00000091-mycomj-sci
※図あり

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●レジナ大学、水素製造プラントの資金を受領(2011年06月27日)

 レジナ大学(University of Regina)は、カナダ政府とサスカチュワン州政府からカナダ・サスカチュワン州西部経済協力協定(Canada-Saskatchewan Western Economic Partnership Agreement:WEPA)を通じて、準商用化水素製造実証プラントを設計、建設、運営することを270万カナダドル(280万米ドル)で委託された。このプラントは、大学構内にある国際二酸化炭素回収試験センター(International Test Center for CO2 Capture)ですでに成功している研究室規模の新しい水素技術を実証する予定である。
http://www.uregina.ca/news/newsreleases.php?release=754
〔参考〕 水素の製造を炭化水素改質によって行う方法は、CO2の排出や原料特有の触媒が必要になるなどの欠点を抱えている。この記事は、レジナ大学が開発した新触媒と、国際二酸化炭素回収試験センターのCO2回収技術を使って、水素製造のエネルギーコストを削減した水素製造プラントを実証するプロジェクトについて伝えている。

 新触媒は、水素の原料にバイオマスやバイオ燃料、グリセロール、フーゼル油、バイオガスを使うことができる。この特徴は、農業や産業活動からの副産物や廃棄物を水素の原料として利用することができるので、地域で原料を調達して、一般廃棄物を減らし、水素を製造して分散型で小規模電力生産を可能にする。

 このプロジェクトでは水素製造プラントに加えて触媒の製造施設も建設し、2012年1月にオープンする予定である。
 この実証プラントに関する説明や多数の図、写真がある。↓
http://www.urengineering.ca/research/hydrogen

 サスカチュワン州は、温室効果ガスや大気汚染物質の排出削減プロジェクトを進めており、その一つに「国際二酸化炭素回収試験センター(International Test Centre for Carbon Dioxide Capture)における炭素の回収・隔離努力」がある。カナダ連邦政府は、環境保護とグリーン経済における「リーダーとしてサスカチュワン州を躍進させる」ことを目指しており、同州は所要エネルギーの3分の1を再生可能エネルギー源で賄うという長期的目標を持っている。
http://www.nedodcweb.org/dailyreport/2007-4-1.html

 国際二酸化炭素回収試験センターが開発しているCO2分離回収技術について、下記のPDFデータに記述がある。↓
http://www.rite.or.jp/Japanese/kenki/seika/08seika-tokyo/.../04_Fujioka.pdf(9ページ)
http://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/e00/03/h21/355.pdf(69ページ)

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