燃料電池ワールド Vol.806 (2010/11/17 08:50)

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□燃料電池ワールド Vol.806
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■2010年11月17日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2010年11月16日のWEB LINK NEWS
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2010/11/16 米国市場で輝きを失うトヨタとホンダ(ウォール・ストリート・ジャーナル)

 過去30年間、日本の自動車メーカー、トヨタとホンダは、ほぼ一直線の成長を遂げてきた。米国で工場を建設し、車種を増やし、常に業界の品質基準の双璧と評価され、シェアを拡大し続けてきた。

 だが今年初めのトヨタのリコール問題の発生や、競合メーカーとの品質格差の縮小などにより、日本勢の長い独走態勢はどうやら終わりを迎えつつあるようだ。

 この2カ月間、ホンダとトヨタの販売台数は頭打ちとなり、米国市場でのシェアも減少した。米調査会社オートデータによると、今年1~10月にかけてトヨタのシェアは1.5ポイント減の15.2%、ホンダは0.6ポイント減の10.6%となった。

 トヨタの役員は韓国の現代自動車の急成長が気がかりであることを認めている。現代自動車が新たに設計した中型セダン「ソナタ」はトヨタの「カムリ」やホンダの「アコード」から売り上げを奪っている。

 トヨタとホンダは今週開催されるロサンゼルス・オートショーで、久しぶりに業界の話題をさらいたいと考えている。トヨタは同社の小型SUV「RAV4 」の電気自動車(EV)版、「RAV4 EV」を出展する。RAV4 EVは、今年初めにトヨタとの業務提携を発表した米電気自動車ベンチャー、テスラ・モーターズ製の電池パックとモーターを搭載している。ホンダもEVの試作車を初公開する予定。今回両社が発表するEVは、カリフォルニア州でゼロエミッション車規制が導入される2012年に発売の予定だ。

 EVは米国市場で生じたシフトを反映している。ほんの数年前、トヨタはハイブリッド車「プリウス」の省燃費技術で明らかに他社を凌駕する立場にあった。ホンダは燃料電池EV、「FCXクラリティ」を投入するなど、ハイブリッド分野でトヨタを追撃する企業の1つとみなされていた。

 だが現在は両社ともに米国でブームとなっているEVでは後れをとっている。日産自動車の「リーフ」とゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー・ボルト」は、来月にも、トヨタ、ホンダに先駆けて販売が始まる。

 ロサンゼルスのオートショー会場には、両社にとってさらに差し迫った脅威が待ち受けている。現代自動車がオートショーで正式発表する新型コンパクトセダン「エラントラ」だ。エラントラはホンダのシビックや、トヨタのカローラを超える低燃費車ながら、販売価格を1500ドル程度抑えている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101116-00000015-wsj-bus_all

2010/11/16 <水素トラック>国内初、公道を走行 北海道・室蘭(毎日新聞)

 水以外の排出物がない環境に優しい車として開発された「水素ハイブリッドエンジントラック」の実証走行試験が15日、室蘭市で始まった。水素トラックの公道走行は国内初で、生活協同組合「コープさっぽろ」の宅配サービス車として使用。24日まで、寒冷地や坂道での走行に関するデータ収集などを行う。

 水素トラックは、東京都市大(旧武蔵工業大)が中心になって開発。水素燃料エンジンとモーターが動力源で、電気と化石燃料を併用する既存のハイブリッドディーゼルトラックをベースに開発された。水素エンジンは低速時でパワーが不足するが、モーターが出力を補うことでディーゼル車に劣らぬ性能を確保できたという。2トン車両のタンクには計約100立方メートルの水素燃料が注入されており、1日約120キロの走行が可能だ。

 実証試験は同大と室蘭工業大、室蘭市との地域連携事業として実施され、コープさっぽろが水素トラックを使って、室蘭や登別などエリア内を回ることにしている。同市では昨年から水素バスの試乗会も小学校などで開いており、低炭素社会の実現への取り組みをPRする構えだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101116-00000006-maiall-bus_all

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●サンハイドロ社、コネチカット州ウォリンフォードに水素ステーションを開設(2010年10月15日)

 サンハイドロ社(SunHydro)は、コネチカット州ウォリンフォードに同社初の水素ステーションを開設した。サンハイドロ社は、プロトン・エナジーシステムズ社(Proton Energy Systems)の14年来の関連会社で、コネチカット州にはプロトン社の本社がある。

 サンハイドロ社のステーションは、水から水素を分離して燃料電池自動車の二酸化炭素排出量を取り除くために、天然ガスではなく太陽光発電による電力を使う。トヨタ自動車はプロトン・エナジーシステムズ社に10台の燃料電池車を貸与した。それらの自動車はこのステーションで燃料補給を行う。
http://www.protonenergy.com/backend/arc_contenido/archivo310.pdf【燃料電池ワールドの過去記事】
Vol.670 2010/04/22発行「デラウェア州に新しい水素ステーションがやってくる(2010/03/19)」

〔訳注〕東海岸沿いの水素ハイウェイ構想(過去記事参照)による最初の水素ステーションである。下記のURLの記事では、米国に70ほどある水素ステーションは、そのほとんどがカリフォルニア州にあり、利用されていないか、または行政や学会関係者の使用に限られている。しかし、このステーションは一般市民に開放されていることが強調されている。また、水素はガロンではなくキログラムで販売され、普通のガソリン車と同じ640kmの走行ができるように、トヨタのハイランダーくらいのSUV車両なら一回の満タンで4〜5kg、約60米ドルとなる。水素ステーションの写真あり。
http://spectrum.ieee.org/green-tech/advanced-cars/first-commercial-hydrogen-filling-station-opens

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第4回 山梨燃料電池実用化推進セミナー【再掲】

 燃料電池ビジネスに参入する上で、自社の技術をどのように生かせるのか、現在どのような技術が求められているのか、世界をリードする講師陣により必要な情報を提供いたしますので、皆様のご参加を心からお待ちしております。
◇開催日程 11月30日(火)14:00?17:30
◇会場 山梨大学燃料電池ナノ材料研究センターセミナー室(山梨県甲府市宮前町6-43)
◇参加費 3,000円
◇内容 
第1部 14:15?15:45
『スマートグリッドの動向と定置用燃料電池の位置づけ』
[講師]樺澤明裕氏(富士電機ホールディングス(株)技術開発本部エネルギー環境研究センターエネルギーシステム研究部グリッド制御グループ課長)
第2部 16:00?17:30
『燃料電池を利用したクリーンエネルギー社会の実現と課題』
[講師]内田誠氏(山梨大学燃料電池ナノ材料研究センター教授)
◇申込締切 定員(30名)に達し次第、募集を締め切ります
◇詳細についてはこちら
  http://www.pref.yamanashi.jp/sangyo/news/index.php?id=77
◇主催 山梨燃料電池実用化推進会議
    山梨県地域産業活性化協議会

☆福岡水素エネルギー人材育成センター【再掲】
●第10回経営者コース

 水素エネルギーに関心を持つ企業経営者等を対象に、水素の性質や燃料電池などに関する基本的な知識と市場の最新動向を短時間で習得いただくコースです。施設見学では、水素ステーション、燃料電池自動車、家庭用燃料電池の実物をご覧いただきます。
◇対象:水素エネルギーに関心を持つ企業経営者等
◇日程:12月2日(木)12:50〜18:10
◇会場:九州大学伊都キャンパス (福岡市西区元岡744番地)
◇定員:40名(定員に達し次第、募集を締め切ります)
◇受講料:3000円/人(交流会費2,000円)
◇コースの詳細はこちら(福岡水素エネルギー戦略会議HP)
http://www.f-suiso.jp/10th_keieisha.html
◇受講申込みはこちら(申込フォームが開きます)
https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20090309105516
◇主催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇後援:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)、(公財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)

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