□燃料電池ワールド
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■Vol.027 2001/12/05発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
■メルマガ再開と現状についてのご説明
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1.メルマガについて
読者の皆さまにはご迷惑をおかけしましたが、約3週間休刊しておりましたメルマガを、内容を一部割愛して再開いたします。引き続きご愛読いただきますようお願いいたします。
内容の変更は、以下の点です。
・ホームページがまだ再開できないために、HPと連動させていた「アップデート」「燃料電池QUIZ」を復活することができません。よって、この項目はHPが再開するまで休載します。
・「世界のニュース」11月分を、今週と来週の2回で掲載します。12月分は19日と26日に掲載します。
・「イベント」「お知らせ」は、内容を「お知らせ」にまとめて掲載します。2.現状について
サーバーダウンという今回の事故は、ブレーカーを誤って切られてしまったために起きました。その後、システムの再構築をしようと試みましたが、サーバーの初期化から始めなくてはならないことが分かってきました。事故は不本意な形でも起きるという今回の体験を元に検討した結果、自前でサーバーを保持することが適当かどうかという議論になり、レンタルサーバーを利用することに方針転換いたしました。
現在、その手続きを終え、データの移設作業に入っておりますが、これがすんなりとはいきません。そこで完成目標を年内一杯としたいと考えております。それまでの間は、友人のメールを使ってメルマガを発信することになります。
PEM−DREAMへのご連絡は、電話03−3229−0062か、FAX03-3382-3388をご利用ください。
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■世界のニュース〈11月〉
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<輸送>
●バラードがマーク902を披露、エクセルシスとバスの実証を決定
バラード・パワー・システムズ社が、今日では最新の燃料電池プラットフォームであるマーク902を披露した。マーク902は、より低価格で、大量生産用の設計、出力密度、要求されるシステム条件に適合した性能の新基準を確立している。
また、バラード社とエクセルシス・フュエル・セル・エンジン社は、カリフォルニアのサウザンド・パームスにあるサンライン・トランジット・エージェンシーとともに、ZEバス(ゼロ・エミッション・バス、排気ゼロのバス)の燃料電池実証プログラムを成功裡に終了したと発表した。13カ月の実証の間にZEバスは2万4000キロ以上も走り、全走行時間は865時間に及んだ。
●バラードがエクセルシス、エコスターをダイムラー・クライスラーとフォードより取得
バラード・パワー・システムズ社とダイムラー・クライスラー社、そしてフォード社の3社は、ダイムラー・クライスラー傘下のエクセルシス社とフォード傘下のエコスター社の持ち株を、バラードが取得することで合意した。この取引により、燃料電池サプライヤーとしてのバラードとダイムラー・クライスラー、フォードの関係はより緊密になる。
●GMとスズキの燃料電池自動車事業、GMとシェブロンの共同研究
GMとスズキは、燃料電池自動車の開発で提携を強化する。これは、燃料電池の小型自動車への利用開発に焦点を合わせている。
GMとシェブロンテキサコ社は、自動車にガソリン改質型燃料電池を導入する時期を早める協定と、温室効果ガスである二酸化炭素の放出を半減する技術について契約を結んだ。
● フォードP2000が耐久記録を更新
フォード系列のエンジニア、科学者そしてマーケティングの専門家グループは最近、フォードP2000燃料電池自動車で国内耐久記録を樹立した。P2000は、トラックの平均時速で一周65マイル、そして全体でも時速57.95マイルを維持した。24時間の連続走行テストでP2000は、他の燃料電池自動車が1日に走行した距離よりもはるかに多い1390.75マイルを走行した。
<定置型電源>
●GMがバックアップ用電源装置を公開、ハイドロジェネシスと連携
GMは、停電時のバックアップ電源用に設計された定置型電源装置を公開した。HyUPSシステムのバックアップ用発電器は、冷蔵庫ほどの大きさで、2時間の間、25kWの電力を起こすことができる。GMはこの定置型電源装置について、燃料電池の開発、製造、エンジニアリング、プロトタイプ、試験、商標化とマーケティングをハイドロジェネシス社と提携した。このバックアップ用電源装置のテストが成功すれば、カリフォルニアにある35の展示場で見ることができる。また、ハイドロジェネシス社は2002年の投資に向けて、ネクステル・コミュニケーションズ社と関係を深めている。
●シェブロンのデータセンタ−が燃料電池動力化
シェブロン社は、200kW級燃料電池をカリフォルニア・サンレーモンの自社データセンターで近く使用すると発表した。この装置にかかる費用は85万ドルで、天然ガスを燃料としている。
●フュエル・セル・エナジーが燃料電池プラントを沿岸警備隊に供給
フュエル・セル・エナジー社とPPLスペクトラム社は、マサチューセッツ州ボーンのケープコッドにある米国沿岸警備隊航空基地に250kW級ダイレクト燃料電池プラントを納入した。この事業のスポンサーには国立エネルギー技術研究所、マサチューセッツ州の再生エネルギー・トラストやキースパン社が加わっている。
●クミンズとマクダーモットが米国エネルギー省から受注
クミンズ・パワー・ジェネレーション社は、米国エネルギー省(DOB)から2000万ドルの契約を受注した。その内容は、小型の10kW級燃料電池モジュールの開発に関する初期の動向を調査するというもの。クミンズ社はマクダーモット・テクノロジー社と共同で、さまざまな消費者や市場向けの燃料電池システムを設計することを目的としている。
● バラードが荏原、大阪ガスと提携
バラード・パワー・システムズ社は荏原製作所、大阪ガスとともに、日本の住宅用水素燃料電池の開発で協力する。2004年に提供されるこの機器は、屋外に設置され、1日当たり1kWを発電するために天然ガスを使用することになる。
<携帯電源>
●テルアビブ大学が携帯用燃料電池を開発
テルアビブ大学(TAU)応用工業学部のRAMOTは、燃料電池の製造と開発を行うための新会社(一時的にGreenFuelと呼ばれる)設立のために投資者を募集している。この新会社は、携帯電源としての燃料電池の開発に焦点を当てている。
● GESが150W級ダイレクトメタノール型燃料電池システムを実験
米国軍事調査研究室の研究基金は、ガイナー・エレクトロケミカル・システム社(GES)による
「液体供給するダイレクトメタノール型燃料電池システム」の組み立てと実験に成功した。5000W/時の発電に必要なメタノールを十分に貯蔵できるこの150Wシステムは、米国陸軍で携帯式充電器として使用される。
<燃料・改良者・保管>
●BPがシンガポールに水素燃料スタンドを建設
BPと経済開発省(EDB)は、シンガポールにおける水素燃料の自動車を運転するドライバーのために、水素供給ステーションの建設を趣旨とする証書に調印した。BPは、2003年の水素供給設備の設置には50万から150万米ドルかかると試算している。
<燃料電池コンポーネント>
● バイレックスがFCVに航空輸送システムを供給
ガーディアン・テクノロジー・インターナショナル社は、バイレックス社が自動車メーカーが開発中の燃料電池自動車向け燃料設備に関するエンジニアリングと航空輸送システム実証試験契約に同意したと発表した。
<報告・市場研究>
● ヨーロッパの燃料電池自動車
フロスト・アンド・サリバン社は、最新の報告書『ヨーロッパにおける自動車向け燃料電池市場―部品と燃料の取り扱い』を発表した。それによると、ヨーロッパの燃料電池市場は2008年に総額およそ4770万ユーロ(4340万ドル)に達すると予測している。
http://www.frost.com.
●メタルエア燃料電池の市場可能性
トライモルグループ社の発表によると、経済情報社(BBC)は『メタルエア燃料電池市場の可能性』と題した、ある会社に委託された独自の報告書を完成させたということだ。98ページにわたる報告書は、メタルエア燃料電池の全貌と可能性について調査された。報告書の概略はトライモル社のHPで閲覧できる。
http://www.trimolgroup.com
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■お知らせ
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☆燃料電池CD−ROM画像集(2枚1組)を11月上旬にお送りします。
いずれも、実演『燃料電池発電体験』と、『燃料電池CD−ROM』の販売を行います。
・「めっせ・TOKYO」
日時 12月8日(土)午前10時〜午後4時30分
場所 東京・代々木公園
主催 東京ボランティアセンター・市民活動センター
・「エコプロダクツ2001」
日時 12月13日(木)〜15日(土)午前10時〜午後5時
場所 東京ビッグサイト 東展示場
主催 (社)産業環境管理協会、日本経済新聞社
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■燃料電池ワールド
□毎週水曜日発行
□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM
□マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)
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