うん、1人目の人は、まだ私があんまり上手にしゃべれないときだったから、もっとしゃべってくれよとか、もっと僕を笑わせてくれよとか、そういうふうに注文を付ける人だったの。
話の流れをちゃんと持ってきてくれて、私に話させてくれるようにしてくれればいいのに、で、なんかもう私が、思うように自分の言いたいことを言葉にできないでいるから、ぽろぽろっとなんかしゃべって、はいっていうの。
なんですかって言ったら、君には、自分で言葉を考えてしゃべるよりも、リピートする方がいいかと思ってって言われたの。
会話コーパスを用いた会話システムの高度化研究目的のために使用している 名大会話コーパスのデータです。
藤村逸子・大曽美恵子・大島ディヴィッド義和、2011「会話コーパスの構築によるコミュニケーション研究」藤村逸子、滝沢直宏編『言語研究の技法:データの収集と分析』p. 43-72、ひつじ書房