TAKAGI-1 みくすと 総合版

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2019/06/08

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もはや騒動が拡がった時点で、この騒動は元社員 対 カネカの戦いではなく、世間からのカネカの印象を守れるかどうかの戦いに変わってしまっているのです。

 しかし、6月3日の社長名でのメールや、今回のウェブサイトのコメントは、明らかに告発者に対する反論としての文章になっているため、今回の人事異動が他人事とは思えない人たちが読むと、自分が攻撃されている気持ちになってしまいます。

 そのため、カネカに対する批判が増加する現象が起こるわけです。

 同じような現象は、「保育園落ちた日本死ね」というブログ記事に対する国会での議論でも発生したのは、記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。

参考:「保育園落ちた日本死ね」を便所の落書き扱いする政治家自身が、炎上に油を注いでいるという皮肉

 このときにも、政治家の多くは、ブログの書き手が匿名であることや、「死ね」という言葉遣いを攻撃していましたが。

 それにより、匿名のブログ記事に自分を重ね合わせていた多くの人々が、一斉にそうした政治家を批判する事態になりました。



- カネカの炎上騒動で考える、炎上時の弁護士的対応が燃料投下になる理由(徳力基彦) - 個人 - Yahoo!ニュース

[ Posted Sat, 08 Jun 2019 05:13:15 ]

 


おそらくですが広報が法的訴訟を前提に、推定無罪の原則で対応している点に原因があると考えられます。

 訴訟においては、判決によって有罪が確定するまでは推定無罪の原則という考え方が存在します。

 これはあくまであらぬ冤罪によって無罪の人が犯人扱いされることを避けるための考え方ですが、広報対応を推定無罪で対応してしまうと、騒動がないかもしれない前提でメディアとの対応をすることになります。

 そうすると、日経ビジネスの最初の記事にあるように「当社と断定して発言しているわけではないので、現時点では事実の有無も含めてコメントできない」や「事実を確認しているが、これも当事者が当社の社員であるとはっきりするまでコメントできない」など、あれだけ騒動が注目されているにもかかわらず、まるで騒動が起きていないかのような他人行儀なコメントになってしまうわけです。

 もしあのタイミングで、カネカの常識が世間から疑われていること自体を問題と考えれば、「事実かどうかは分からないが、早急に事実を確認し然るべき対応をする」とか「担当の上司が、元社員の方が誤解する発言をしてしまったかもしれないので、早急に事実を確認し、誤解を解くべく善処したい」とか「弊社では有給休暇の申請を断ることなどありえないが、もしあったとしたら責任者を処罰する」といった最悪のケースも想定したコメントを出すことも可能だったはず。

 ただ、弁護士的視点から考えると、こういった発言は後々訴訟になったときに、あげあしを取られかねないので発言できなかったものと思われます。



- カネカの炎上騒動で考える、炎上時の弁護士的対応が燃料投下になる理由(徳力基彦) - 個人 - Yahoo!ニュース

[ Posted Sat, 08 Jun 2019 05:14:39 ]

 

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