荒木 優太「これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得」

     

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購入: 2016/ 3/ 1

関連:
あらゆる空間が人類の叡智に輝かしい歴史を刻み始めた
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-410.html

「アテネの学堂」は空母である
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-334.html

学習の高速道路

知の国産
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-191.html

「知は力なり」から「智は力なり」へ
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-339.html

「高齢者は働くことにしか才能がない」発言をうけて
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-315.html

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この本からの引用、または非常に関連する記事

全 8 件

あらゆる空間が人類の叡智に輝かしい歴史を刻み始めた

記事ページ 発行: 2010年03月06日

 あらゆる空間が人類の叡智に輝かしい歴史を刻み始めたのは、「インターネットを使えば、いかなる空間でも高度な思考を組み立てることができる」ようになった時


発想の元:

梅田 望夫 : シリコンバレー精神 ――グーグルを生むビジネス風土 (ちくま文庫, 2006) p.58.

> シリコンバレーがコンピュータ産業に輝かしい歴史を刻み始めたのは、まさにこの時、つまり「マイクロプロセッサを使えば、ガレージでもコンピュータを組み立てることができる」ようになったこの時からだったのである。



関連: 
「アテネの学堂」は空母である
http://nhm.blog75.fc2.com/blog-entry-334.html

 

「アテネの学堂」は空母である

記事ページ 発行: 2009年09月09日

大学は集中の性質しかもっていない。対して、「アテネの学堂」は空母のように*、集中の性質と分散の性質の両方をもっている。

● 大学・「アテネの学堂」における集中

大学・「アテネの学堂」には、知識と知的人員が集中している。

関連:
メトカーフの法則 - Wikipedia

● 大学におけるさらなる集中

大学の人員は、自らの専門分野における専業に従じるために大学にいる。

これは、アダム・スミスにより発見された生産性向上方法「分業」の実装である。

● 「アテネの学堂」における分散

「アテネの学堂」の構成人員は分散している。

分散によって得られる効果は以下があげられる。

・ 余剰能力の活用

・ 暗黙知の現地処理 ―― 暗黙知は伝わりにくい。よって、分散した個人が現地で処理して形式知にするほうが得策である。(対する、大学によるアプローチ:現地に研究員を派遣する。)
中村 秀樹 : 本当の潜水艦の戦い方―優れた用兵者が操る特異な艦種 (光人社NF文庫, 2006) p.109.

> 艦隊決戦における戦艦は集中しており、随伴する補助艦や護衛艦、補給艦を伴うので、数十隻の大規模な艦隊となって捕捉しやすいと考えられるが、空母による航空戦は全く違う。決戦海面には艦載機のみが集中できればいいのであり、複数の空母を同一行動させる必要はない。個々の空母は少数の護衛艦とともに分散し、高速移動する。機動部隊と呼ばれる所以である。被害局限のための兵力(空母)分散と、攻撃のための兵力(艦載機)集中が同時に実現できる。艦載機の機動力が、相反する兵理を融合させた。空母機動部隊という構想が、軍事上画期的である理由のひとつである。(日本海軍は空母自体を集中させたため、ミッドウェイで一挙に主力空母四隻を喪失した)


 

知の国産

記事ページ 発行: 2008年02月09日

最近になって「知の国産」が話題にのぼるようになった。

近代日本では、まがいなりにも、外国技術の日本語による導入により「知の国産」が行われた。

外国技術の導入は、日本語を用いることにより、それ以前に日本がもっていた技術の改良という形態で進められたのではないか。つまり、日本の技術の脈絡は、文明開化の浮ついた時代においても保たれたのである。

さて、現在、英語圏では「学習の高速道路」の整備が急速に進んでいる。

梅田 望夫 : ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書, 2007) p.172.

> 英語圏ネット空間の知は、「次の十年」で圧倒的に充実していくだろう。このまま十年が経過すると、英語圏の「学習の高速道路」が著しく充実し、英語圏に生まれ育つことの優位性がこれまで以上に増幅されてしまうのではないかという危惧すら抱く。

もし、日本語の「学習の高速道路」の整備が遅れれば、英語の「学習の高速道路」を走ってきた人が増えることになる。

そのような人は自らが新たに得た知見を英語で表現することだろう。こうなれば、その分野の日本の技術の脈絡は、ここで途絶えてしまう。

自国言語で技術が語られないことの、国的な損失は多大である。

立花 隆 : ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術 (文藝春秋, 2003) pp.176-177.

> 福居浩一『タイ文字を創れ』(化学同人 二八〇〇円)は、海外技術協力の一環として、タイ、インドネシア、ビルマなどで、技術書をその国の言葉で出版する事業に取り組んだ日本人の物語である。
 東南アジアに限らず、発展途上国では、従来、技術書が現地語で出版されることはなかった。

> 幾多の難関をのりこえて、...といった一般向けの技術書が五十八点も各地で出版され、大歓迎される。現地語の技術書が出ることで、その国の技術水準が大幅に上がる。

自国の技術の脈絡が途絶えるということは、将来における技術開発に、自国脈絡の技術が参加できないことを意味する。そして、発展しない技術は、その技術に関わった過去の自国民の辛苦と叡智を道連れにして消えてなくなるのである。

関連:
自国言語による戦力化
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0506250.html#5

 

「知は力なり」から「智は力なり」へ

記事ページ 発行: 2009年10月04日

知識を一般人が簡単に手に入れられるようにすることによって、資源の集中焦点が「知は力なり」(:個人が舞台)から「智は力なり」(:社会が舞台)に変更され、社会が良くなる――適切な解答を導き出す社会の仕組みが改良される――。

−・−・−・−・−

フランシス・ベーコンは、「知は力なり」といった。

在来、個人、特に専門職従事に付属していた知識が、一般人にも公開されつつある。

インターネットはその手段として適当である。また、この動きに関するキーワードは、「オープンコースウェア」「学習の高速道路」(そして「電子図書館」)である。

さて、知識を一般人が簡単に手に入れられるようになった状態において、「知は力なり」は単純には成立しない。

私は「智は力なり」が成立すると考える。

そして、「智は力なり」と「集合知」の思想のかけ算した結果は、適切な解答を導き出す(個人ではなく)社会の仕組みである。

 

「高齢者は働くことにしか才能がない」発言をうけて

記事ページ 発行: 2009年07月26日

毎度毎度のマスコミによる文脈を無視したバッシングなわけです。

さて、私は、この言葉をうけて、「高齢者は経験を書くこと・語ることをすべきだ」と考えます(麻生発言に異をとなえる考えではありません)。

高齢者がもつ主な性質は、以下の2つだと考えます。

・経験が豊かなこと。
・死亡率が、他の年代に比べて高いこと。

死亡したときに、経験も消失します。

だから、私は、高齢者が自分の経験を、
・書き物にする
・エッセンスを若年者に伝える
ことが、人類にとって望ましいと考えます。

「若年層は、自分と同じ苦労をして、自分と同じレベルの経験をもつまでに達するべきだ」と考える人は、人類の進歩を考えていない、と私は考えます。

対して、「俺の屍を越えてゆけ」という言葉は、人類の進歩を願った言葉です。

若年者のために「学習の高速道路」まではいかなくても「学習の舗装道路」を建設する。そして、若年者が自分と同じ年代になったときに、自分よりも遠くに達している状況を実現する。これが、人類にとって望ましい、高齢者による事業だと考えます。

関連:
2009/ 7/12: 文脈の無視を出演者が抗議する
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-2659.html

 

記事ページ 発行:

 

記事ページ 発行:

 

動画サイトは、学習の場であり、累積の場

記事ページ 発行: 2014年05月03日

動画サイト(ニコニコ動画、Youtube)は、学習の場であり、累積の場である。

「作ってみた」などでは、少数の「プロの犯行」もあるが、だんだんと全体のレベルが上がっていく。

それは、作り手が、SofTalk(いわゆる「ゆっくり」)や、何よりも動画サイトの機能に支援されて、制限を受けずに、
衆目に晒される喜びと緊張の中、自らの作品を作り、公開することによって学び、
また他の人の作品を見て学ぶことができるからである。

後者の学びの対象である(他の人の)作品は、蓄積され、そして良い作品が上位に整理されていく(もちろん、個人の関心や時局にあわせ、下位の作品も閲覧され、また閲覧できる)。

動画共有サイトは、効果的な学習の場(梅田望夫氏の言う「学習の高速道路」)のひとつである。

 

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