庄司 薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」

     

評価・状態: 得られるものが秀逸・多量な本★★★


購入: 2006/ 3/13
読了: 2006/ 9/ 4

庄司薫 - Wikipedia

高田 里惠子「グロテスクな教養」のなかで紹介されている。

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この本からの引用、または非常に関連する記事

全 5 件

高田 里惠子「グロテスクな教養」

記事ページ 発行: 2005年12月17日



購入: 2005/12/13
読了: 2005/12/22, 2011/ 7
・軍艦と戦艦の違いがわからぬような人間
・プログラミングの講義における AND と OR がわからぬような人間
・就職活動関連書籍にあらわれる前年夏から行動し、数十社にエントリーシートを送るような人間

これらの人間に対する違和感は、我が旧帝国大学院生にして教養主義趣向の強いことがあらわれたものか。

 

庄司 薫「白鳥の歌なんか聞こえない」

記事ページ 発行: 2006年09月04日


購入: 2006/ 9/12
読了: 2006/10/ 9

関連:  
庄司 薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-276.html

 

庄司 薫「さよなら快傑黒頭巾」

記事ページ 発行: 2006年09月04日


購入: 2006/10/11
読了: 2006/11/ 5

関連: 
庄司 薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-276.html

 

庄司 薫「ぼくの大好きな青髭」

記事ページ 発行: 2006年09月04日


購入: 2006/11/10
読了: 2006/11/25

関連:
庄司 薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-276.html

 

知性の空間的展開

記事ページ 発行: 2006年09月24日

庄司 薫 : 赤頭巾ちゃん気をつけて (中公文庫, 2002) pp.33-34.

>たとえば知性というものは、すごく自由でしなやかで、どこまでもどこまでものびやかに豊かに広がっていくもので、そしてとんだりはねたりふざけたり突進したり立ちどまったり、でも結局はなにか大きな大きなやさしさみたいなもの、そしてそのやさしさを支える限りない強さみたいなものを目指していくものじゃないか、といったことを漠然と感じたり考えたりしていたのだけれど、その夜ぼくたちを(というよりももちろん兄貴を)相手に、「ほんとうにこうやってダベっているのは楽しいですね。」なんて言っていつまでも楽しそうに話し続けられるその素晴しい先生を見ながら、ぼくは(すごい生意気みたいだが)ぼくのその考え方が正しいのだということを、なんというかそれこそ目の前が明るくなるような思いで感じとったのだ。そして、それと同時にぼくがしみじみと感じたのは、知性というものは、ただ自分だけではなく他の人たちをも自由にのびやかに豊かにするものだというようなことだった。つまりその先生と話していると、このぼくまでもがそのちっちゃな精神の翼みたいなのをぼくなりに一生懸命拡げてとびまわり出すような、そんな生き生きとした歓びがあったんだ。


私見ですが、知性はベクトルをそろえて一点をめざして配置するものではなく、空間に分散展開し、目標の周囲をぶんぶん飛び回って包み込むものであるべきだと思います。

例えるなら、前者は大口径砲を搭載した戦艦による攻撃、後者は航空機による攻撃です。重雷装艦からの魚雷大量発射や、イージス艦からの複数目標に対する対空ミサイル攻撃なんかも後者にあたるでしょう。ガンダム世界では、オールレンジ攻撃がまさに後者にあたります。

重雷装艦「大井」「北上」

>結局昭和16年に大井と北上が重雷装艦に改造され、左右両舷に四連装61センチ魚雷発射管を5基ずつ、総計40門もの魚雷発射管を装備して艦隊決戦にあたり多射線で敵艦列を包み込もうとした。

実際、持てるあらゆる方面の知識を使って、分野の違う人間と話すと楽しいです。

さらに、話し相手も「オールレンジ」的な人間であると最高です。脳内をフルに使うことになり、非常な快感が得られます。その際に脳内では、「オールレンジ」兵器の操作方法はイメージできないので、「ミサイル発射管、全門装填、テェーッ」となります。

関連:   
庄司 薫「赤頭巾ちゃん気をつけて」
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-276.html

 

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