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導入部の書き方記事ページ 発行: 2010年01月17日
文章の本文について書き方を書いた文章は数多ある。しかし、導入部について書き方を書いた文章はほとんどない。 ● 導入部に書くべきことは何か照屋 華子 : ロジカル・ライティング 論理的に考え、伝えるための3つの鍵を身につける, 一流の思考力 (Think! 別冊 No.1), 2008/10, pp.90-99. p.96.
上記文章が挙げる導入部に書くべきことを、私なりに解釈して列記する。 1. テーマ 読み手に「ああ、例の件だな」と想起させる。 2. 期待する反応 露骨には、本論の主張を採った場合のメリットを述べる。 控えめには、本論を何に活かして欲しいのかについて述べる (例: 「○○について議論する際の参考資料として、ご一読願います」)。 3. 伝え手 なぜ自分が情報の発信者なのか、について述べる。 4. 受け手 なぜあなたに読んでもらいたいのか、について述べる。 5. 本論の読む前に、予め読み手が把握すべきこと 本論の位置づけを述べる(たたき台なのか、最終案なのか、等)。 本論の情報源を述べる(例: 「内容は、○○へのヒアリングに基づくものです」)。 ● 典型的な導入部に「書くべきこと」はどのように入れられているか○ 学術論文の緒言 学術論文の緒言に書かれる テーマに関する科学の発展の歴史 は、1. テーマ にあたり、 既往論文の問題点の指摘は、「この論文の内容を採択すれば問題点を解決できるメリットがある」という 2. 期待する反応 にあたる。 ○ 状況・複雑化・疑問型の導入部 「AはBである。(=S, 状況) BにはCな問題がある。(=C, 複雑化) Cな問題について説明する。[=Cな問題の理由は何か?](=Q, 疑問) 」という導入部について考えると、 全体が 1. テーマ にあたり、 「BにはCな問題がある。Cな問題について説明する。」が、「この文章の内容を採択すれば C という問題点を解決できるメリットがある」という 2. 期待する反応 にあたる。 関連: 導入は、相手を驚かせないように書くものだ http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-1937.html |
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