梅田 望夫「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆


購入: 2008/ 1/24
読了: 2008/ 1/27

ブクログ - web本棚サービス


この情報は2024年6月現在の情報です。現在の状態はこちら

この本からの引用、または非常に関連する記事

全 4 件

使命感 --- 1.3 ミッションスクール出身

記事ページ

 

知の国産

記事ページ 発行: 2008年02月09日

最近になって「知の国産」が話題にのぼるようになった。

近代日本では、まがいなりにも、外国技術の日本語による導入により「知の国産」が行われた。

外国技術の導入は、日本語を用いることにより、それ以前に日本がもっていた技術の改良という形態で進められたのではないか。つまり、日本の技術の脈絡は、文明開化の浮ついた時代においても保たれたのである。

さて、現在、英語圏では「学習の高速道路」の整備が急速に進んでいる。

梅田 望夫 : ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書, 2007) p.172.

> 英語圏ネット空間の知は、「次の十年」で圧倒的に充実していくだろう。このまま十年が経過すると、英語圏の「学習の高速道路」が著しく充実し、英語圏に生まれ育つことの優位性がこれまで以上に増幅されてしまうのではないかという危惧すら抱く。

もし、日本語の「学習の高速道路」の整備が遅れれば、英語の「学習の高速道路」を走ってきた人が増えることになる。

そのような人は自らが新たに得た知見を英語で表現することだろう。こうなれば、その分野の日本の技術の脈絡は、ここで途絶えてしまう。

自国言語で技術が語られないことの、国的な損失は多大である。

立花 隆 : ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術 (文藝春秋, 2003) pp.176-177.

> 福居浩一『タイ文字を創れ』(化学同人 二八〇〇円)は、海外技術協力の一環として、タイ、インドネシア、ビルマなどで、技術書をその国の言葉で出版する事業に取り組んだ日本人の物語である。
 東南アジアに限らず、発展途上国では、従来、技術書が現地語で出版されることはなかった。

> 幾多の難関をのりこえて、...といった一般向けの技術書が五十八点も各地で出版され、大歓迎される。現地語の技術書が出ることで、その国の技術水準が大幅に上がる。

自国の技術の脈絡が途絶えるということは、将来における技術開発に、自国脈絡の技術が参加できないことを意味する。そして、発展しない技術は、その技術に関わった過去の自国民の辛苦と叡智を道連れにして消えてなくなるのである。

関連:
自国言語による戦力化
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/inw3/za_0506250.html#5

 

智者はレバレッジが利き「見晴らしがいい場所」にいるべき

記事ページ 発行: 2008年09月13日

智者は正面兵力ではない

でも、智者はレバレッジが利く存在になりえます。

「世界観、ビジョン、仕事、挑戦――個として強く生きるには」講演録(JTPAシリコンバレー・ツアー2008年3月6日) - My Life Between Silicon Valley and Japan

>(4) レバレッジが利くもの――科学と技術

>原文の「using the leverage of science and technology」の、レバレッジという言葉は英語ではよく使うのですが、日本語ではあまりぴったりくる表現がありません。レバレッジとは「梃」の原理で、小さな力で大きなものが動くこと。僕は、お金の使い方でも、時間でも、レバレッジが利くもの、利かないものというのをいつも考えます。要するに、それが増幅されるかどうか。

ただし、智者が十分にレバレッジが利かすためには、環境も重要です。

「世界観、ビジョン、仕事、挑戦――個として強く生きるには」講演録(JTPAシリコンバレー・ツアー2008年3月6日) - My Life Between Silicon Valley and Japan

>(7) 「見晴らしがいい場所」は1時間の重みが違う

>仕事ではいい場所に位置する。『ウェブ時代をゆく』では、「見晴らしがいい場所」ということを書きましたが、これも、レバレッジが利くか利かないかの違いです。いい場所にいるかどうかで、1時間の価値が全然違う。



関連:
智者が豊富な資源を与えられるのは
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-2135.html

 

梅田 望夫「シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土」

記事ページ 発行: 2010年02月03日



購入: 2010/ 2/ 3
読了: 2010/ 3/ 6

「ウェブ時代 5つの定理」文庫版が2月10日に発売されます。 - My Life Between Silicon Valley and Japan において、梅田氏があげた 4冊の「真水の本」(:何年もかけて経験したことや考えつづけたことを凝縮して一冊に詰め込んだ本の、梅田氏による表現)の1冊。

他の3冊は、
「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」
「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」
「ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!」

Twitter / TAKAGI-1: @yonda4 「シリコンバレー精神」 >「お前は何をやっているのか」「お前のアイデアは何だ」「お前の価値は何だ」「お前は今までに何をしてきて、これから何をするのか」(p.212)

 

↓下に表示している「関連書籍・記事」だけを新しいページに表示する:

|


© TAKAGI-1