谷崎潤一郎 『痴人の愛』 「ああ、ナオミさんが、―――矢っ張りそうだ…

OpenAIのAI「GPT-4o」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 谷崎潤一郎 『痴人の愛』

現代語化

「あぁ、ナオミがやっぱりそうだったの?」
「じゃあ、君はもう知ってるの?」
「俺、昨日ナオミに会ったよ」
「え、ナオミに?昨日ナオミに会ったの?」
「そう、昨日エルドラドのダンスに行ったら、ナオミも来てたんだよ。特に事情とか聞いたわけじゃないけど、なんか様子がおかしかったから、たぶんそんな感じだろうって思ったんだ」
「誰と一緒だったの?熊谷じゃなかった?」
「熊谷だけじゃなかったよ。なんか男が5、6人くらい一緒で、その中には外国人もいた」
「外国人が?」
「そうそう、で、めっちゃ豪華なスーツ着てたよ」
「家を出る時、洋服なんて持ってなかったはずだけど…」
「でも、なんかしっかりした洋服だったよ。それも超堂々とした夜会服着てた」

原文 (会話文抽出)

「ああ、ナオミさんが、―――矢っ張りそうだったんですか」
「それじゃあ、君はもう知っているんですか?」
「僕は昨夜遇いましたよ」
「えッ、ナオミに?………ナオミに昨夜遇ったんですか?」
「昨夜僕はエルドラドオのダンスに行ったら、ナオミさんが来ていましたよ。別に事情を聞いた訳ではないんですけれど、どうも様子が変でしたから、大方そんな事なんだろうと思ったんです」
「誰と一緒に来ていましたか? 熊谷と一緒じゃないんですか?」
「熊谷ばかりじゃありません、いろんな男が五六人も一緒で、中には西洋人もいました」
「西洋人が?………」
「ええ、そうですよ、そうして大そう立派な洋服を着ていましたよ」
「家を出る時、洋服なんぞ持っていなかったんですが、………」
「それがとにかく、洋服でしたよ。しかも非常に堂々たる夜会服を着ていましたよ」


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