GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「いや、手のひらのたこが固い感じなんで、どうやら才蔵じゃないかと思いますが……」
「うーん。俺もそう思ったんだけど、香具師ならなんとか辻褄が合う。でも、あの才蔵が赤ん坊を抱えてるなんて、どうも話が合わないよな」
「ごもっともです」
「でも親分の前だけど、その話が合わないところに何かおいしいことがあるんじゃないだろうか。とにかくちょっと調べてみましょう」
「師走に気の毒だな。あまりいいお歳暮じゃないだろうけど、せめて鮭の頭でも見つけてやってくれ」
「かしこまりました」
原文 (会話文抽出)
「どうだ、半七。けさの行き倒れは、何者だと思う。あんな因果者を抱えているのをみると、香具師の仲間かな」
「さあ、手のひらの硬い工合がどうも才蔵じゃねえかと思いますが……」
「むう。おれもそう思わねえでもなかったが、香具師ならば理窟が付く。やあぽんぽんの才蔵じゃあ、どうも平仄が合わねえじゃあねえか」
「ごもっともです」
「しかし旦那の前ですが、その平仄の合わねえところに何か旨味があるんじゃありますまいか。ともかくもちっと洗いあげてみましょう」
「節季師走に気の毒だな。あんまりいい御歳暮でも無さそうだが、鮭の頭でも拾う気でやってくれ」
「かしこまりました」