GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「次郎兵衛はその後にお前の家へ来たよな」
「はい。27日の夜に忍んで参りました」
「それで、どこへ行ったんだ」
「どうしても江戸にはいられない。でも、村へ帰ることもできない。相州大磯のところに知り合いがいるから、しばらくそこに身を隠していると申しますので、亭主には内緒で少しばかりお金を持たせてやりました」
「次郎兵衛はどうしてお葉と親しくなったんだ」
「船の中で……」
「ご存知でしょうが、川越から江戸へ出るには、新河岸川から夜船に乗ります。その船の中で親しくなったんだそうです」
原文 (会話文抽出)
「恐れ入りましてございます」
「次郎兵衛はその後におめえの家へ立ち廻ったな」
「はい。二十七日の宵に忍んで参りました」
「そうして、どこへ行った」
「どうしても江戸にはいられない。といって、村へ帰ることも出来ない。相州大磯の在に知り人があるから、一時そこに身を隠していると申しますので、亭主には内証で少々の路用を持たせてやりました」
「次郎兵衛はどうしてお葉と懇意になったのだ」
「船のなかで……」
「御承知でもございましょうが、川越から江戸へ出ますには、新河岸川から夜船に乗ります。その船のなかで懇意になったのだそうでございます」