GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「船に乗ってどこ行くの」
「花川戸から乗るんだ」
「川越?」
「何か分かった?」
「ああ、そんなことなら問題ないよ。一人で行って来るよ」
「別に二人で行くほどのことでもないよ。よろしく頼むぜ」
「困ったな。昨日もあんたにあれだけ言われたのに、あの番太の女房がまた昨夜も夫婦喧嘩して、どこかに出て行っちゃったそうなんだ……」
「今日になっても帰ってないの?」
「帰ってない。亭主の要作も心配して、もしかして川に飛び込んじゃったんじゃないかって、町内の仕事ほっぽり出して朝から探しまわってるんだ」
「しょうがないな」
原文 (会話文抽出)
「おい。御苦労だが、二、三日の旅だ。船に乗ってくれ」
「船へ乗って何処へ行きます」
「花川戸から乗るのだ」
「川越ですか」
「なにか見当が付きましたかえ」
「ようがす。そんな事なら訳はありません。わっし一人で行って来ましょう」
「二人で道行をするほどの事でもあるめえ。よろしく頼むぜ」
「どうも困ったものです。きのうもお前さんにあれほど云い聞かされたのに、番太の女房はゆうべも夫婦喧嘩をはじめて、女房はどこへか出て行ってしまったそうで……」
「きょうになっても帰らねえのか」
「帰りません。亭主の要作も心配して、もしや身でも投げたのじゃあ無いかと、町内の用を打っちゃって置いて、朝から探して歩いているのです」
「仕様がねえな」