GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「もちろん極刑だけど、牢屋に入れられて調べられてる最中に流行りの麻疹にかかって3日ほどで死んだ。お角にとっては、麻疹の流行が棚ぼたみたいに都合よかったんだろうな。例の彫り物写真もヘンリーの方ではいらないってことで、町奉行所にそのまま保管されてたけど、江戸が東京に名前が変わった時に、町奉行所の書類全部が東京府庁に移管されたときに、写真はどう処分されたんだろう。たぶん焼き捨てられちゃったんじゃないかな。コックのトミタロウと女中のオウタが、主人夫婦の怪死について何も知らないのはおかしいって言う人もいたけど、本当に知らなかったことがわかって釈放された。2人は結婚して、後に西洋料理屋を始めた。吾八は後にウツノミヤ・ゴヨウって立派な名前を名乗るようになって、横浜では売れっ子の写真師になった。私もあの人に写真を撮ってもらったことがあるよ」
原文 (会話文抽出)
「それで、お角はどうなりました」
「もちろん命が二つあっても足りない位ですが、女牢に入れられて吟味中、流行の麻疹に取りつかれて三日ばかりで死にました。お角にとっては、麻疹の流行が勿怪の幸いであったかも知れません。例の彫り物の写真はヘンリーの方でも要らないというので、町奉行所にそのまま保管されていましたが、江戸が東京とあらたまって、町奉行所の書類いっさいが東京府庁へ引き渡された時に、写真なぞはどう処分されましたか、恐らく焼き捨てられてしまったでしょう。 コックの富太郎と雇い女のお歌が、主人夫婦の変死について少しも知らないのは可怪しいと云う者もありましたが、まったく知らないと判って釈されました。二人は夫婦になって、後に西洋料理屋をはじめました。吾八は後に宇都宮吾陽という威めしい名乗りをあげて、横浜では売り出しの写真師になりました。わたくしもこの人に写真を撮って貰ったことがあります」