岡本綺堂 『半七捕物帳』 「どうも御無沙汰をして、申し訳がありません…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「すいません、だいぶご無沙汰しちゃって」
「何ぶらぶら遊んでるんだ。おい、寿司屋。ちょっと用があるから来い」
「こりゃ誘拐か何かなのかな。なにか理由があって、玉太郎を隠したやつがいるんだな。菊園に恨みがあるやつか、それとも菊園を脅して金にしようとしてるのか、どっちかだろう。お前はここから根岸に行って、乳母のお福の実家を探して来てくれ。お福の元旦那は遊び人で浅草に住んでるらしいから、それもついでに調べて来てくれ」
「乳母が怪しいんですか?」
「怪しいも何も、番頭の話だと正直な忠義者らしいけど、最近の忠義者は信用できない。とにかくひと通りは調べておくことだ」
「わかりました。すぐ行って来ます」
「浅草の方は庄太に手伝ってもらってもいいぞ。できるだけ早くやってくれ」

原文 (会話文抽出)

「どうも御無沙汰をして、申し訳がありません」
「何をぶらぶら遊んでいるのだ。おい、鮓屋。早速だが、用がある。ここへ来い」
「こりゃあ人攫いや神隠しじゃあねえ。なにかの仔細があって、玉太郎を隠した奴があるのだ。菊園に恨みのある奴か、それとも菊園を嚇かして金にする料簡か、二つに一つだろう。おめえはこれから根岸へ行って、乳母のお福の宿をしらべて来てくれ。お福の先の亭主は道楽者で、浅草に住んでいると云うから、これもついでに洗って来てくれ」
「乳母が怪しいのですかえ」
「怪しいどころか、番頭の話じゃあ正直な忠義者だそうだが、この頃の忠義者は当てにならねえ。ともかくもひと通りは手を着けて置くことだ」
「ようがす。すぐに行って来ます」
「浅草の方は庄太の手を借りてもいい。なるべく早くやってくれ」


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