岡本綺堂 『半七捕物帳』 「おい、待ってくれ。落とし物はよっぽど重そ…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「おい、待て。落とし物はかなり重そうだ。俺に見せてくれ」
「見せる……」
「他人の懐中物を調べてどうするんだ? お前は巾着切りか、強盗か?」
「強盗はお前じゃねえか?」
「まあ、見せろよ」
「お前たちに示す理由はねえ」
「寝盗り強盗ってこともあるぞ。そんな重い財布を抱えたまま、外で寝てるから調べるんだ。俺が調べるんじゃねえ。この十手が調べるんだ」
「あなたは24日の夜、浅草代地河岸のお園っていう女の家が強盗に入ったのを、ご存知ですか?」
「知らない」
「そのお園っていう女は誰ですか?」
「実は……」
「大隊長の囲い者です」

原文 (会話文抽出)

「おい、待ってくれ。落とし物はよっぽど重そうだな。おれに見せてくれ」
「見せてくれ……」
「ひとの懐中物をあらためてどうするのだ。おめえは巾着切りか、追剥ぎか」
「追剥ぎはそっちかも知れねえ」
「まあ、見せろよ」
「てめえたちに見せるいわれはねえ」
「ぬすびとの昼寝ということもある。そんなに重そうな財布をかかえながら、往来に寝込んでいるから調べるのだ。おれが調べるのじゃあねえ。この十手が調べるのだ」
「あなたは二十四日の晩、浅草代地河岸のお園という女の家へ押込みがはいったのを御存知でしょうか」
「知らない」
「そのお園という女は何者だ」
「実は……」
「大隊長の囲い者でございます」


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