GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「あら、親分さん」
「いい天気だねえ」
「そこの番人と内緒話でもしてたのかい? 知り合い?」
「ええ、ちょっと用事が……これで3回目なんですけど……」
「そんなに会いたい人がいるのかい?」
「茶袋ってひと口に言っても、粋なやつもいるからなあ」
「あら、冗談でしょ……。そんなんじゃありませんよ。おかみさんに怒られるし、本当に困っちゃうんです」
「ははあ、勘定取りかい。いい役じゃないな」
「いい役にも悪い役にも、本当に困るんです」
原文 (会話文抽出)
「おい、おい、お房。どこへ行くのだ」
「あら、親分さん」
「よいお天気で結構でございます」
「おめえは今そこの番人となんの内証ばなしをしていたのだ。お馴染かえ」
「ええ、少し用があって……。これで三度も足を運ぶんですけれど……」
「そんなに逢いてえ人があるのか」
「もっともひと口に茶袋とも云えねえ。あの中にもなかなか粋な兄いがまじっているからな」
「あら、御冗談を……。そんなのじゃあ無いんですよ。おかみさんにゃあ叱られるし、ほんとうに困ってしまうんですよ」
「ははあ、勘定取りかえ。あんまりいい役じゃあねえな」
「いい役にも、悪い役にも、まったく困るんですよ」